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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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6167 冨士ダイス

東証P
671円
前日比
+2
+0.30%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
19.9 0.65 3.28 2.10
時価総額 134億円
比較される銘柄
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富士精
決算発表予定日

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冨士ダイス Research Memo(1):超精密加工技術を背景に新たな成長を目指す冨士ダイス


■要約

冨士ダイス<6167>は、1949年の創業以来、一貫して超硬合金製の耐摩耗工具・金型の製造販売にこだわり、直販、一貫受注生産方式で顧客満足度を満たしつつ成長を続けている。超硬耐摩耗工具業界では長期にわたりトップシェアを堅持、現在のシェアは31.4%を誇る。また創業以来黒字経営を継続しており、70.7%と高い自己資本比率を誇り、収益率も高い優良企業である。

1. 直販受注生産方式で顧客ニーズに沿った多品種少量生産を実行し高収益を実現
同社の大きな特徴は、顧客ニーズに対応し、粉末冶金技術を用いて、原料粉末の粉砕・混合・造粒から、焼結、機械加工、製品検査まで一貫した生産体制による、直販受注生産体制を敷いている点にある。多品種少量生産に強みを持ち、高付加価値製品の販売を通じ同業他社との差別化ができている。この強固な受注生産を行うために生産拠点を全国展開、また営業拠点の強化にも努め、メンテナンス(修理・再研磨)にも注力し、顧客満足度を高めることで高いリピート率を実現し高収益を持続している。

2. 2017年3月期は3.7%増収、20.6%営業増益と高付加価値製品の拡大で2ケタ増益を達成
2017年3月期業績は売上高16,648百万円(前期比3.7%増)、営業利益1,161百万円(同20.6%増)、経常利益1,194百万円(同24.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益855百万円(同16.7%増)となった。超硬工具業界では円高影響や中国ビジネスの伸び悩み、国内設備投資の伸び悩みなど業界出荷額が前年度比3.9%減にとどまる中で、同社は増収を確保、利益面では高付加価値製品の拡販で業界平均より高単価の製品供給を行い、限界利益率の高さから2ケタ増益を達成した。

3. 2018年3月期会社予想は1.3%増収1.6%経常増益予想ながら増額含みで新たな成長製品群も豊富
2018年3月期通期の連結業績は、売上高で前期比1.3%増の16,868百万円、営業利益で同4.4%減の1,110百万円、経常利益で同1.6%増の1,214百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同5.2%増の900百万円と増収経常増益の見通し。熊本製造所の稼働に伴う減価償却費増や修繕費などの増加を見込み、営業利益段階で微減益を予想する。ただし、現状は自動車を主体とする輸送用機械向けが引き続き省エネ、安全対策などで高水準の投資が行われ、半導体産業も設備投資並びに増産が続いているなかで、会社予想を上回る収益が見込まれる。また新製品の開発が順調に進んでおり、次なる成長の種も豊富に持っており、今後の企業成長に向け、明るい展望が期待される。

■Key Points
・超硬耐摩耗工具トップシェア企業として着実な成長を続ける
・2017年3月期業績は3.7%増収、24.5%経常増益
・成長分野へ注力し新製品群も豊富に抱える

(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)

《TN》

 提供:フィスコ

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