4005 住友化学 東証1 13:51
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化学
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2016年09月10日20時00分

秋の最強テーマ「リチウムイオン電池関連」爆騰ロードへ <株探トップ特集>


―市場急成長で関連銘柄に脚光、始まった物色資金流入―

 東京市場では日経平均株価1万7000円近辺で戻り売りと押し目買いが交錯する展開で、主力株には様子見ムードも漂うが、一方で個別株のテーマ物色の流れは健在である。そのなか、リチウムイオン電池関連株に強力な物色資金が流入し始めた。俄然、この秋相場で見せ場を作る可能性が高まっている。

 9日の市場ではダブル・スコープ <6619> が大幅高で約1ヵ月ぶりの2000円大台を回復したほか、田中化学研究所 <4080> [JQ]、関東電化工業 <4047> 、昭和電工 <4004> なども大きく買われ、同テーマ関連株の一角に投機資金の攻勢が目立った。

●エコカーの普及加速は時代の要請

 世界的に環境保全に対する意識が高まるなか、自動車業界でも燃費や排ガス規制強化の流れが強まっている。日米欧はもちろんのこと、大気汚染問題に頭を悩ませる中国でもエコカーの普及は喫緊の課題となっている。

 米国ではカリフォルニア州のゼロ・エミッション・ビークル(ZEV)、すなわち排ガスを全く出さない自動車について一定の販売比率を確保しなければいけないという規制が有名だが、これが強化される方向にあるほか、欧州でも2021年に新型車の二酸化炭素排出量の上限を厳格化する「21年基準」が厳然と横たわっている。加えて独フォルクスワーゲンの排ガス試験の不正問題が結果的にエコカー普及の流れを後押しするかたちとなった。また、既に09年に米国を抜いて世界最大の自動車市場となった中国でも、深刻化する大気汚染問題を前に新エネルギー車計画をスタートさせており、エコカーを対象に補助金支援を厚くするなど政策的な対応を急いでいる段階だ。

●EVとPHV優位で変わる業界地図

 こうしたなか、同時進行的にエコカーの範疇でも二酸化炭素排出量を今よりさらに少なくしようとする動きが顕在化してきており、日本国内はまだ遅れているものの、その他の国では政策的な後押しに伴い、ハイブリッド車(HV)よりも、電気自動車(EV)やEVに補助的にエンジンを搭載したプラグインハイブリッド(PHV)の普及が加速する方向が明確になりつつある。

 EVやPHVの普及加速のシナリオは、車載用2次電池市場の拡大に直結していくことは自明の理であるといってよい。そのなか、正極と負極をリチウムイオンが移動することで充電や放電を行うリチウムイオン電池市場の急成長が有力視されている。同電池材料分野では日本企業の優位性が浮き彫りになっており、関連銘柄がにわかに脚光を浴びているのはこうした一連の流れがある。

 直近では、EV市場の成長を背景に住友化学 <4005> や東レ <3402> など素材大手がリチウムイオン電池材料の大型投資に踏み切る構えであることを日本経済新聞などが報じており、これが周辺銘柄の株価を強く刺激している。住友化学は200億円を投じてセパレーターの増産を2年前倒し、さらに東レも同材料の生産能力を7割増強する方針が伝えられ、新たな需要創出への期待が市場を巡った。セパレーターはリチウムイオン電池の正極材と負極材を絶縁する機能を持つ必須部材で、各社目の色が変わっている状況だ。

●ダブル・スコープと田中化研が先陣

 ここ株価が底値圏離脱の動きを明示しているダブル・スコープは値運びの速さが特徴である。韓国で新工場を建設し、耐熱性の高いセパレーターの生産能力を2倍以上に増強する方針にあることが伝わり、戻り足に弾みがついた。特に熱に強いコーティング型セパレーターは欧州向けで高水準の需要が発現しているといわれる。同社にとってはチャンスだろう。

 また、ダブル・スコープ同様、足の速さで異彩を放つ田中化研にもマーケットの視線は熱い。同社は筆頭株主である住友化学が8月末に同社の第三者割当増資を引き受け過半の株式を握り連結子会社化することを発表、これがポジティブサプライズとなりマドを開けての急騰態勢に入った。住友化と田中化研はこれまでリチウムイオン電池正極材の共同開発を進めてきたが、子会社化することで同分野での業界地位を確固たるものとする構えで、その意気込みが市場にも伝わった。

●関電化、ステラケミファなど有力株が続々

 このほか関連企業としては、六フッ化リン酸リチウムなどの主要原料を提供する前出の関電化やステラ ケミファ <4109> への注目度が高い。

 また、セパレーターの世界トップメーカーである旭化成 <3407> の存在も見逃せない。ニッケル酸リチウムを生産する住友金属鉱山 <5713> 、リチウムイオン電池正極材で独BASFと合弁会社を設立する戸田工業 <4100> 、同じく正極材で新日本電工 <5563> などもマークされる。一方、負極材では前出の昭和電工や日立化成 <4217> 、日本カーボン <5302> などが存在感を強めている。昭和電工はEV向けの高性能モーターに使用される高品質のレアアース磁石合金でも注目されている。

●住友化とパナソニックの連関もカギ握る

 電池分野の本命格といえば、米国テスラ・モーターズとの協業で注目されているパナソニック <6752> だ。住友化学はこのパナソニックにセパレーターを供給しており、この連関にも今後市場の関心が高まりそうだ。

 これ以外に、充電インフラ分野では日東工業 <6651> と豊田自動織機 <6201> がEV、PHV用の新型充電スタンド開発で協業している。富士電機 <6504> やジーエス・ユアサ コーポレーション <6674> の動きも要マークとなろう。

株探ニュース

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