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3924 ランドコンピュータ

東証P
768円
前日比
-16
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PTS
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業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.4 2.60 4.30 45.25
時価総額 138億円
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決算発表予定日

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ランドコンピュータ Research Memo(5):金融の受注低迷と不採算案件の発生により減収、2ケタ減益


■業績動向

(1) 2017年3月期第2四半期累計業績の概要

ランドコンピュータ<3924>の2016年3月期第2四半期累計(4月?9月)の業績は、売上高は前年同期比3.0%減の3,433百万円、営業利益は同28.0%減の157百万円、四半期純利益は同24.7%減の105百万円と減収、2ケタ減益となり、会社計画を売上高、利益ともに下回った。

売上高が減収に転じたのは、マイナス金利政策の影響により金融機関がシステム投資の先送りを行ったために主力のシステムインテグレーション・サービスの受注が低調となったことによる。売上総利益は、効率化による売上原価の低減による増益要因68百万円があったものの、1)売上高減少による利益減16百万円、2)不採算案件※発生による受注損失引当金の増加57百万円、3)原価に含まれる家賃の増加12百万円、??などが減益要因として働いたために、同3.0%減の534百万円と減益となった。一方、販管費も営業強化による人件費増加や増床による家賃負担の増加などにより、同13.5%増の376百万円へ増加した。これらのことから、営業利益は2ケタ減益を余儀なくされ、営業利益率は4.6%と前年同期に比べ1.6ポイント悪化した。

※発生した不採算案件は複数件あり、それらの原因は受注時点のリスク判断の甘さやリスク発生時のエスカレーションの遅れ等。

一方、会社計画(売上高3,640百万円、営業利益220百万円、四半期純利益140百万円)対比で、売上高が計画を206百万円下回ったのは、金融機関向けを中心に受注が低調となったことが主要因。営業利益が計画を62百万円下回ったのは、受注が想定を下回ったことによる売上高の減少に伴う利益減に加えて、不採算案件の発生で下期以降に発生するコストを受注損失引当金として処理したことによる。

(2)サービスライン別の状況

受注低調、不採算案件の発生でシステムインテグレーション・サービスは減収となったものの、Salesforce関連の好調によりパッケージベースSI・サービスの拡大が続いている。

a)システムインテグレーション・サービス
システムインテグレーション・サービスの売上高は前年同期比9.0%減の2,585百万円となった。ユーザー業種別に見ると、主力の金融向けはマイナス金利政策によるシステム投資の先送りが発生したことなどにより同24.3%減の992百万円へ減少した。特に、銀行は、2016年3月期にあったメガバンク向けの大型案件が収束した反動減に加えて、ネットバンクを中心にシステム投資の先送りが発生したことなどから、同32.5%減の548百万円と落ち込みが顕著であった。加えて、公共向けもマイナンバー関連の開発が一段落したことにより、同18.8%減の130百万円と低調に推移した。

対照的に、産業・流通向けは百貨店向け及び食品流通業向けシステム開発案件の受注拡大、エネルギー自由化案件の受注拡大などから、同4.3%増の1,220百万円へ増加したほか、医療向けは富士通経由の受注が好調に推移したために、同22.7%増の243百万円へ拡大した。

b)インフラソリューション・サービス
インフラソリューション・サービスの売上高はネットワーク構築案件及びアプリ基盤構築案件などの受注に注力したことにより、同0.4%増の429百万円と微増となった。

c)パッケージベースSI・サービス
パッケージベースSI・サービスの売上高は同54.0%増の418百万円へ拡大した。これは、同社のクラウドコンピューティングサービスの中心であるSalesforce関連の受注が堅調に推移したことが主要因。なお、Salesforce関連の受注は1件当たり10百万円を超える大口案件が増加傾向にある。また、Company、SuperStream、DynamicsCRM※等のすべてのパッケージも前年同期比プラスとなり、堅調に推移した。

※DynamicsCRMは米MicrosoftのCRMパッケージソフト。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )

《HN》

 提供:フィスコ

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