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3909 ショーケース

東証S
305円
前日比
-10
-3.17%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
23.1 2.41
時価総額 26.2億円
比較される銘柄
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テラスカイ, 
CINC
決算発表予定日

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ショーケース Research Memo(9):既存事業とデータビジネスをベースとして新規分野の事業化を目指す


■成長戦略

(1) 中長期ビジョンと目標
ショーケース・ティービー<3909>は具体的な中期経営計画を公表していない。しかし、「ネットで、おもてなしを、世界へ」をスローガンとする中長期ビジョンのもと、2025年にはグループ企業30社、世界10ヶ国にて連結売上高1,000億円、経常利益100億円、ROE30%を達成する意欲的な目標を掲げている。海外特許を活用し、グローバル展開を加速する方針である。

(2) 成長戦略
同社の成長戦略は、a) 既存事業の安定成長、b) コンバージョンDMPを活用したマーケティングビジネスの加速、c) 新しいビジネスによる多様な収益モデルの展開の3つが軸となっている。特に、既存事業とデータビジネスをベースとして、新規分野の事業化を目指す成長モデルと言える。

a) 既存事業の安定成長
7,000アカウントを超える優良な顧客基盤とワンタグ戦略(1つのタグで複数のサービスを動かせる仕組み)を活用することにより、アカウント数の増加とアカウント単価の向上の掛け算によるストックビジネスを積み上げることで安定成長を目指す。

b) コンバージョンDMPを活用したデータマーケティングビジネスの加速
既存事業の安定成長が更なるデータの蓄積を促進するとともに、他のビッグデータ等との融合(連携)やAI技術の活用により一層精度の高いデータマーケティングビジネスを展開する。特に、2016年4月より開始した「ZUNOH」は、行動データと属性データの紐付けが可能となるなど、今まで以上にマーケティング活動の最適化を実現しており、成長加速のベースとしての役割を担うものとみられる。

c) 新しいビジネスによる多様な収益モデルの展開
今後の新規ビジネスについては、BigData & AI(ビッグデータと人口知能)、FinTech & Security(フィンテックとセキュリティ)、AR & VR(拡張現実と仮想現実)の3つを注力分野として取り組んでいる。既にセキュリティ分野に特化した新ブランド「ProTech」やAR技術を活用したスマートフォンアプリ「Audio guide Q」、「ZUNOH」におけるBigDataとの融合やAI技術の活用などにおいて実績が出始めており、成長加速に向けて順調に進捗していると言える。

弊社では、外部環境が追い風にあることに加えて、独自のポジショ二ングや他社にはないユーザー情報によるデータマーケティングビジネスを展開できるところは成長戦略を推進するうえで、大きなアドバンテージになるものとみている。特に、新規ビジネスの事業化や海外展開が成長ドライバーとなる可能性が高い。新規ビジネスの事業化は、他社との提携やM&Aの巧拙が成功のカギを握るものとみている。また、海外展開については、現時点の実績は小規模ながらも、海外特許の取得や海外企業との提携では実績を積み上げており、本格的な海外展開への足掛かりは整いつつある。日本における成功モデルを横展開することによる事業拡大の確率は高いと考えられる。また、日本企業における越境ECの拡大の動きも成長機会となるであろう。2025年の連結売上高1,000億円の実現を目指して、成長加速に向けたトリガーがどんな形で引かれるのか、そのタイミングを含めて今後の展開に注目したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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