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3639 ボルテージ

東証S
259円
前日比
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PTS
259円
12:36 04/26
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
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時価総額 16.9億円
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決算発表予定日

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ボルテージ Research Memo(8):2017年6月期は組織改革と将来の布石を打つことに集中


■業績動向と今後の見通し

1. 2017年6月期決算の概要
ボルテージ<3639>の2017年6月期決算は、売上高8,820百万円(前期比21.4%減)、営業利益141百万円(同73.4%減)、経常利益158百万円(同67.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益24百万円(同88.5%減)と、減収減益での着地となった。

同社は2月に期初予想を下方修正したが、実績は修正予想に対しても売上高が679百万円、営業利益で8百万円の未達となった。

2017年6月期の売上高が期初計画及び修正計画を下回った直接の要因は、商品、特に新シリーズと実験作の業績への寄与タイミングが遅れたことにある。その理由の1つには、広告戦略の見直しを進めるなかで広告出稿量が過剰に抑えられたことがある。その結果アプリの認知度が高まらず、売上高が期初の見通しを大きく下回った。

一方利益面では、修正計画比とのずれが相対的に小さかった。これは広告出稿量の削減の結果、広告宣伝費が555百万円(売上高比率は6.3%)にまで減少したことが寄与している。広告宣伝費の削減は売上高と利益とで、正反対のインパクトをもたらしたが、弊社では広告宣伝費の過剰削減については、ネガティブに評価している。トップライングロースなしでは一時的に利益を確保できても、その持続性は期待できない。同社の事業モデルにおいて広告宣伝費は必要経費であり、費用対効果を見極めつつも一定水準は投下すべきであったと考えている。

以上のように、2017年6月期は業績面では不本意な決算ではあったが、過度な懸念や悲観は不要だとも弊社では考えている。

前述のように、同社が取り組む『3年戦略』は内部の体制を固める事業リストラクチャリングの要素と、トップライングロースを目指す成長戦略の要素の2つを併せ持っている。このうち、事業リストラの面では、組織改革や人事評価制度の見直し、働き方改革などの諸施策を完遂し、一旦の完了をみた。

他方、成長戦略の面では、その中核となる商品戦略の見直しにおいて、2017年6月期は当初から“布石の年”、“ジャンプの前のしゃがみ込みの時期”というスタンスで臨んだ。ローンチすれば一定の収益が見込める基幹シリーズではあえて新作投入よりも市場分析やマーケットリサーチを進めた。他方、モーションタイプやVR、ARなどの実験作を投入し、同社にとっての新境地の開拓を進めた。これらの施策は、2018年6月期以降の新作投入において効果を発揮してくると弊社では期待している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《NB》

 提供:フィスコ

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