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3041 ビューテHD

東証S
738円
前日比
+5
+0.68%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
27.2 5.77 1.84
時価総額 37.5億円
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決算発表予定日

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ビューティ花壇 Research Memo(7):16/6期は減収ながら大幅な損益改善により黒字転換を実現


■業績動向

(2)2016年6月期決算の概要

ビューティ花壇<3041>の2016年6月期の業績は、売上高が前期比12.9%減の5,762百万円、営業利益が同11.8%増の126百万円、経常利益が同62.4%増の137百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が75百万円(前期は89百万円の損失)と減収ながら大幅な損益改善により黒字転換を実現した。ただ、期初予想に対しては売上高、利益ともに下回る着地であった。

売上高は、「ブライダル装花事業」が伸長した以外は、すべての事業が減収となった。「土木・建設事業」からの撤退による影響(560百万円の減収要因)は想定内であったが、「生花卸売事業」における事業再編を見据えた取扱品目の見直し等が業績の足を引っ張った。また、単価下落が続いている「生花祭壇事業」は施行件数が伸びたものの微減となった。「その他の事業」はほぼ横ばいで推移した。

一方、損益面では、「生花祭壇事業」における労務費の圧縮や原価低減の取り組みにより大幅な損益改善を実現するとともに、減損損失等の計上により純損失に陥った前期からの黒字転換を果たした。

財務面では、総資産が現金及び預金の減少等により2,884百万円(前期末比15.3%減)に縮小した一方、自己資本は内部留保の積み増しにより565百万円(同3.6%増)に増加したことから自己資本比率は19.6%(前期末は16.0%)に改善した。また、有利子負債も1,681百万円(前期末比15.8%減)に減少するとともに、長期借入金へのシフトにより流動比率は149.4%(前期末は112.7%)に上昇しており、財務基盤の安定性は高まっていると言える。

事業別の業績は以下のとおりである。

a)「生花祭壇事業」
「生花祭壇事業」は、売上高が前期比4.2%減の3,036百万円、セグメント利益が同55.7%増の297百万円であった。葬儀業全体の売上単価がほぼ横ばいで推移するなかで、加工物流センターを活かした低価格商品の推進等により、生花祭壇(単体)の施行件数が17,943件(前期比7.1%増)に拡大したものの、平均単価が62,657円(同8.0%減)に低下したことから減収となった。特に、葬儀の小規模化や生花祭壇価格の下落により、関東エリアにおける平均受注単価は57,313円(同11.6%減)と下落傾向が顕著となっている。もっとも、関東エリアを中心に施行件数が拡大していることは、同社の低価格戦略が奏功していることの証として捉えることができる。また、損益面では、パート社員の活用による労務費の圧縮や加工物流センターでの低コスト祭壇開発により原価低減を実現したことで大幅な損益改善を図った。

b)「生花卸売事業」
「生花卸売事業」は、売上高が前期比9.0%減の1,692百万円、セグメント利益が同21.9%減の114百万円であった。販売促進活動や生花輸入卸を担う子会社マイ・サクセスとのシナジー創出へ向けた施策を進めているが、2015年の円安に伴う取扱数量の調整や事業再編を見据えた取扱品目の見直し等により業績は一旦落ち込む形となった。損益面でも、生花の販売単価が下落したことや円安の影響もあり減益となった。

c)「ブライダル装花事業」
「ブライダル装花事業」は、売上高が前期比2.9%増の489百万円、セグメント利益が同12.4%増の59百万円であった。熊本地震の影響は若干あったものの、店舗併設型の新規拠点開設や提携式場(銀座、葉山)の稼働など、これまでの大都市圏を中心とした営業施策が奏功したことで好調に推移した。

d)「その他の事業」
「その他の事業」は、売上高が前期比0.9%減の543百万円、セグメント利益が同60.9%減の5百万円であった。システム開発事業、冠婚葬祭に関する企画並びにコンサルタント業務など、葬儀関連事業が総じて低調に推移した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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