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富田隆弥の【CHART CLUB】 「10月堅調でも“利食い忘れずに”」


10月堅調でも“利食い忘れずに”

◆今週、世界の株式市場は「同時株高」の様相を呈した。NYダウや独DAXが史上最高値を更新し、さらに停滞していた中国株(上海総合指数、香港ハンセン指数)も当局の景気刺激策を背景に急反発。そして、9月26日の日日経平均株価は1055円高と急伸し高値引けとなった。

◆26日が配当の権利付き最終日という事情があったにせよ、75日移動平均線(26日時点3万8283円)を明確に突破した日経平均株価の日足チャートは注目される。もみ合いを上放れたことで、9月2日の戻り高値3万9080円を抜いて「二段上げ」に進む可能性が高まったことを示した。

◆二段上げに動いた場合、上値メドは「V計算値4万2913円」「N値4万3171円」となる。そうなると7月11日の史上最高値4万2426円を奪取して、日本株も欧米株の“最高値クラブ”に仲間入りする。8月の暴落を取り戻して需給は大きく改善。そして、9月27日に自民党新総裁が決まり、下期入りとなる10月は上昇に弾みを付けて始まることも想定される。

◆とはいえ、相場であるから順風満帆の「同時株高」がいつまでも続くとは限らない。直近のドル円相場は1ドル=145円近辺にあり、チャートは「円高基調」をまだ脱していない。中東やウクライナなど地政学リスクは燻ったままで、10月はヘッジファンドの決算対策売りも想定される。

◆そして、投資家が安心してリスクオンに偏る「同時株高」は、チャート(テクニカル指標)に注意信号を灯すことになる。これらを踏まえると10月前半が当面の山場になる可能性もあり、株価が吹いた場面では「利食いを忘れずに」となるだろう。

(9月26日 記、次回更新は10月5日10時を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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