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【特集】上場ゴールのgumiにどハマり、「自分中心」を卒業して掴んだ2つの大化け株
目指せ億トレ、頑張り投資家さんの稼ぎ技 たかねこさんの場合-第2回
イラスト:福島由恵■たかねこさん(ハンドルネーム・30代・男性)のプロフィール :
活況な日経平均株価などにグロース市場が大きく劣後していた「グロース冬の時代」に、グロース株直球勝負で資産を大きく拡大させた自称「最弱投資家」だ。
本業はメーカーのマーケティング担当者。その経験を生かした目利きによって数々の成長株を獲得する。2015年ごろから株式投資を始め、約10年で累積投資元本2000万円を8000万円にまで拡大させてきた。
「株探-個人投資家大調査-2024」の回答者で、投資スタイルは「グロース投資」、日本株投資の腕前は「上級者」となる。
「本コラム」の記事一覧を見る
第1回「『グロース冬の時代』に7倍株ゲット、武器は『最弱投資家こその強み』」を読む
今回登場のたかねこさん(ハンドルネーム)には、忘れられない苦い思い出がある。
投資を始めて間もないころ、ソーシャルゲームやスマホアプリ開発を行うgumi<3903>に買いを入れ、60万円の損失を食らった経験だ。
今の資産から見れば、大きな金額ではない。だが、当時は社会人になったばかりで、給料の約3カ月分が吹き飛んでしまったのだ。笑って済ませることはできず、気分も大きく凹んだ。
しかし、そこでメゲずに、自分はどこで間違えたのか、正すべきところはどこなのかを考え抜く。たかねこさんはgumiでの痛手から、何を学び取ったのか。
60万円の失敗を授業料とする
「自分がいいと思っているだけでは、ダメなんだ」
このゲーム株の失敗を振り返るうち、自分の視野が狭かったことに気付く。単に「自分が好きだから」という、自分本位の理由だけで買いに踏み切ったことが敗因だったと反省した。
■gumiの週足チャート(14年12月19日~18年5月18日)
たかねこさんが、gumiに注目して買いを入れたのは、まだ投資のビギナー時代にあった15年の晩秋だった。
何冊も株関連の本を読み込んでいた時期で、「自分の良く知る、身近な銘柄を買ってみよう」というアドバイスが目を引いた。
たかねこさんは、ちょうどこの時、gumiのゲームアプリにハマっていた。「こんなに面白いゲームを作る会社なら、きっと大当たりする」。そんな思惑と、本で読んだ「身近な銘柄」がシンクロして、買い注文のボタンを押した。
当時のgumiはIPO(新規株式公開)から1年ほど経過したばかりだった。「若い会社で今後、大ブレイクするかもしれない」と淡い期待を抱くも、それが根拠に乏しかったことを、すぐに思い知らされる。
買ってすぐの決算発表を悪材料に株価は下落
買ってすぐの15年12月10日、同社は16年4月期第2四半期決算を発表。そこで出たのは、赤字転落という悪材料だった。
すでに下落トレンドにあった同社の株価は、だだ下がりを続け、たかねこさんの含み損も拡大した。結局、60万円ほどの実現損を出して手仕舞うことになった。
■『株探プレミアム』で確認できるgumiの成長性の長期推移
初心者で損切りに慣れていなかったこともあり、踏み切るまでにはかなりの葛藤があった。だが、「ここで切らなければ前に進めない」。たかねこさんは、このヤラレは自分の間違いであって、株価が間違っているわけではないと、自分の中で決着を付けた。
自分のどこが悪かったのか。悔しさの中で考え続けるうちに、自分が仕事で日々取り組んでいる基本を、株式投資ではまったくできていなかったことにはたと気付いた。
本業のマーケターの場合、視野が狭くなり、考えが偏ってしまうのはご法度だ。だが、株式投資では、見事にその罠にハマってしまった。
仕事では、生活者起点での思考を忘れず、業績の確認、市場・顧客、自社、競合分析から戦略を練り、実行に移す。だが銘柄選びでは、それらの過程をすべてすっ飛ばして、自分中心で良し悪しを判断していたのだ。
自分の仕事の経験を投資の武器にする
こう反省したたかねこさんは、基本に立ち戻り、仕事で培った知識やノウハウを株式投資の武器にしようと考える。
自分の好みだけではなく、周りの人々はどう考えるのか。そして企業の強みや弱みは何か、競合状態はどうなのか。これらを見渡すことの重要性を意識する。
そのうえで、過去の実績を振り返り、将来にまで目を向けて、広い時間軸と視野で銘柄を観察することを課した。
一歩一歩経験を重ね、勉強会で知り合う投資家たちの意見も参考にして確立させていったのが、前回の記事で紹介した6段階のルーティンだ。
■gumiの失敗から改善への流れ
カタリストによって、投資期間にメリハリ
ルーティンの精度が上がるにつれ、投資スキルも徐々にアップし、複数の大化け株を発掘することに成功した。
主として消費者向けのビジネスを手掛る銘柄で、代表的なのが次の2社だ。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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編集・構成/真弓重孝(株探編集部)、文・イラスト/福島由恵(ライター)
イラスト:福島由恵
活況な日経平均株価などにグロース市場が大きく劣後していた「グロース冬の時代」に、グロース株直球勝負で資産を大きく拡大させた自称「最弱投資家」だ。
本業はメーカーのマーケティング担当者。その経験を生かした目利きによって数々の成長株を獲得する。2015年ごろから株式投資を始め、約10年で累積投資元本2000万円を8000万円にまで拡大させてきた。
「株探-個人投資家大調査-2024」の回答者で、投資スタイルは「グロース投資」、日本株投資の腕前は「上級者」となる。
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第1回「『グロース冬の時代』に7倍株ゲット、武器は『最弱投資家こその強み』」を読む
今回登場のたかねこさん(ハンドルネーム)には、忘れられない苦い思い出がある。
投資を始めて間もないころ、ソーシャルゲームやスマホアプリ開発を行うgumi<3903>に買いを入れ、60万円の損失を食らった経験だ。
今の資産から見れば、大きな金額ではない。だが、当時は社会人になったばかりで、給料の約3カ月分が吹き飛んでしまったのだ。笑って済ませることはできず、気分も大きく凹んだ。
しかし、そこでメゲずに、自分はどこで間違えたのか、正すべきところはどこなのかを考え抜く。たかねこさんはgumiでの痛手から、何を学び取ったのか。
60万円の失敗を授業料とする
「自分がいいと思っているだけでは、ダメなんだ」
このゲーム株の失敗を振り返るうち、自分の視野が狭かったことに気付く。単に「自分が好きだから」という、自分本位の理由だけで買いに踏み切ったことが敗因だったと反省した。
■gumiの週足チャート(14年12月19日~18年5月18日)
たかねこさんが、gumiに注目して買いを入れたのは、まだ投資のビギナー時代にあった15年の晩秋だった。
何冊も株関連の本を読み込んでいた時期で、「自分の良く知る、身近な銘柄を買ってみよう」というアドバイスが目を引いた。
たかねこさんは、ちょうどこの時、gumiのゲームアプリにハマっていた。「こんなに面白いゲームを作る会社なら、きっと大当たりする」。そんな思惑と、本で読んだ「身近な銘柄」がシンクロして、買い注文のボタンを押した。
当時のgumiはIPO(新規株式公開)から1年ほど経過したばかりだった。「若い会社で今後、大ブレイクするかもしれない」と淡い期待を抱くも、それが根拠に乏しかったことを、すぐに思い知らされる。
買ってすぐの決算発表を悪材料に株価は下落
買ってすぐの15年12月10日、同社は16年4月期第2四半期決算を発表。そこで出たのは、赤字転落という悪材料だった。
すでに下落トレンドにあった同社の株価は、だだ下がりを続け、たかねこさんの含み損も拡大した。結局、60万円ほどの実現損を出して手仕舞うことになった。
■『株探プレミアム』で確認できるgumiの成長性の長期推移
初心者で損切りに慣れていなかったこともあり、踏み切るまでにはかなりの葛藤があった。だが、「ここで切らなければ前に進めない」。たかねこさんは、このヤラレは自分の間違いであって、株価が間違っているわけではないと、自分の中で決着を付けた。
自分のどこが悪かったのか。悔しさの中で考え続けるうちに、自分が仕事で日々取り組んでいる基本を、株式投資ではまったくできていなかったことにはたと気付いた。
本業のマーケターの場合、視野が狭くなり、考えが偏ってしまうのはご法度だ。だが、株式投資では、見事にその罠にハマってしまった。
仕事では、生活者起点での思考を忘れず、業績の確認、市場・顧客、自社、競合分析から戦略を練り、実行に移す。だが銘柄選びでは、それらの過程をすべてすっ飛ばして、自分中心で良し悪しを判断していたのだ。
自分の仕事の経験を投資の武器にする
こう反省したたかねこさんは、基本に立ち戻り、仕事で培った知識やノウハウを株式投資の武器にしようと考える。
自分の好みだけではなく、周りの人々はどう考えるのか。そして企業の強みや弱みは何か、競合状態はどうなのか。これらを見渡すことの重要性を意識する。
そのうえで、過去の実績を振り返り、将来にまで目を向けて、広い時間軸と視野で銘柄を観察することを課した。
一歩一歩経験を重ね、勉強会で知り合う投資家たちの意見も参考にして確立させていったのが、前回の記事で紹介した6段階のルーティンだ。
■gumiの失敗から改善への流れ
項目 | 内容 |
着目 | 「このゲーム、面白い。きっと大ブレイクするぞ」 |
顛末 | 買った後に決算で赤字転落、株価もさらに下落 |
行動 | 損は自分の失敗と認めて、損切り |
教訓 | 自分のことだけでなく、視野を広げる |
カタリストによって、投資期間にメリハリ
ルーティンの精度が上がるにつれ、投資スキルも徐々にアップし、複数の大化け株を発掘することに成功した。
主として消費者向けのビジネスを手掛る銘柄で、代表的なのが次の2社だ。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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