NY株式:NYダウは36ドル高、PCE待ち
米国株式市場は小幅続伸。ダウ平均は36.26ドル高の39,164.06、ナスダック指数は53.53ポイント高の17,858.68で取引を終了した。
寄り付きは下落。マイクロンやウォルグリーン・ブーツ・アライアンスなど、冴えない企業決算が投資家心理を冷やした。FRBが重視する5月PCE価格指数の発表を控え様子見姿勢が続いているが、マイクロンの見通しが物足りなかったことで人工知能(AI)ブームの持続力に懐疑的な見方が生じ、エヌビディアなど半導体銘柄が売られた。一方、前日に時価総額が2兆ドルに達したアマゾン・ドット・コムやアップルなど大手ハイテク株には買いが続き、相場を支えた。セクター別では小売り、不動産などが上昇。半導体・同製造装置の下げが目立ったほか、各種金融、食・生活必需品小売などが下落した。
前日引け後に四半期決算を発表した半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)は、6-8月の売上高見通しが市場予想に届かず下落。衣料品メーカーのリーバイ・ストラウス(LEVI)は増収となったが市場予想は下回り急落した。ドラッグストアチェーンのウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)が大幅安。小売り環境の悪化を理由に通期の利益見通しを下方修正し、大規模な店舗閉鎖計画も発表した。金融のゴールドマン・サックス(GS)はFRBによるストレステストの結果を受けて下落。他社よりも普通株等ティア1(CET1)比率が低い水準に低下するとされた。
ペット用品を手掛けるチューイー(CHWY)と同業のペトコ・ヘルス・アンド・ウェルネス(WOOF)が一時急伸。「ロアリング・キティ」として知られる投資家キース・ギル氏がXに犬のイラスト画像を投稿したことに反応した。ギル氏は21年にゲームストップ株の急騰を引き起こし、ミーム株ブームの仕掛人とされる。
スポーツ用品メーカーのナイキ(NKE)が時間外取引で売られている。取引終了後に発表した決算で、年間売上高がパンデミックを除き過去14年間で最も低調な伸びとなり、また2025年の業績見通しを下方修正する可能性を警告した。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》
提供:フィスコ