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6013 タクマ

東証P
1,632円
前日比
-9
-0.55%
PTS
1,635.8円
12:42 12/18
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.5 1.17 3.43 5.40
時価総額 1,355億円
比較される銘柄
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タクマ Research Memo(2):EPCからメンテナンス、O&Mまでプラント全体に及ぶソリューションを提供(1)


■会社概要

1. 会社概要
タクマ<6013>は、温暖化対策などの環境問題を解決するため、また循環型社会を実現するため、「環境」と「エネルギー」を主要テーマに燃焼技術をコアとして、廃棄物処理、水処理など環境・エネルギーの分野で様々な技術を生み出し、プラントエンジニアリング事業を展開している。同社の納入するプラントは、地域のごみ処理を支えるほか、電力や熱を供給する重要なインフラとして数年かけて建設した後、20年、30年の継続的なアフターサービスを行う。そのなかで蓄積される技術やノウハウを次のEPCやアフターサービスに生かしていくことで、強みをさらに強化している。

2. 沿革
同社は、1912年に開発した「タクマ式汽罐」により明治・大正における日本十大発明家として1930年に表彰された創業者・田熊常吉が、ボイラーの製造販売を目的として1938年6月に設立した企業である。その後は、創業の精神である「汽罐報国(ボイラーを通じて社会に貢献する)」の理念を継承し、燃焼技術をコアに事業展開し、1949年に東京証券取引所(以下、東証)及び大阪証券取引所に上場した。1958年にごみ焼却処理プラントや水処理プラント等の環境設備部門にも進出し、1963年に日本初の連続式ごみ焼却プラントを大阪市に納入した。2019年には遠隔監視・運転支援拠点「Solution Lab」を開設し、アフターサービスにも注力している。2022年4月、東証の市場区分の見直しに伴い、市場第1部からプライム市場へ移行した。

3. 事業内容
同社の事業内容は、環境・エネルギー(国内)事業、環境・エネルギー(海外)事業、民生熱エネルギー事業、設備・システム事業の4つの事業セグメントに大別される。2024年3月期第2四半期の事業セグメント別の売上高の割合は、主力事業である環境・エネルギー(国内)事業が約80%を占め、他3つの事業セグメントは民生熱エネルギー13%、設備・システム7%、環境・エネルギー(海外)事業2%の順に続く。環境・エネルギー(国内)事業約80%のうち、各製品・サービスの割合は、一般廃棄物処理プラントのEPCが29%、アフターサービスが33%と約6割を占め、エネルギープラント28%、水処理プラント・その他10%が続いている。前期末と比べ、全社売上高における環境・エネルギー(国内)事業の割合は変わらないが、主力の一般廃棄物処理プラントのEPC及びアフターサービスの割合が減少し、エネルギープラント、水処理プラント・その他の割合がやや増加し分散化している。

(1) 事業セグメント
a) 環境・エネルギー(国内)事業
環境・エネルギー(国内)事業は、さらに一般廃棄物処理プラント(EPC)、一般廃棄物処理プラント(アフターサービス)、エネルギープラント、水処理プラントの4つに区分しており、主力はコアとなる燃焼技術を用いた一般廃棄物処理プラントのEPC事業及びアフターサービスである。

b) 環境・エネルギー(海外)事業
1950年代から同社は東南アジア(特にタイ)にボイラーを多く納入し、現在は現地法人を置くタイ、台湾を中心に、バイオマス発電プラント、廃棄物発電プラントの建設とメンテナンスのサービスを提供している。タイのさとうきびを圧搾した際に発生する繊維質の搾りかすであるバガスを燃料としたタイのバイオマス発電プラントは、引き続き一定の需要が見込まれるが、インド、中国メーカーとの厳しい競争環境が継続している。一方、タイ国政府はバイオマス発電を推進していく方針を掲げており、バガス以外のバイオマスを含めた需要の拡大が期待される。

c) 民生熱エネルギー事業
同社グループである(株)日本サーモエナーを中心に、各業種の生産工場をはじめ、ホテル、病院、商業施設などで使用される汎用ボイラーの製造、販売、メンテナンス及び、関連する熱源装置やシステムの設計と施工を行っている。

d) 設備・システム事業
同社グループの(株)サンプラントと(株)ダン・タクマにて、空調・給排水衛生・消防など各種建築設備の設計・施工と、クリーンルーム、ケミカルフィルタ、磁気シールドチャンバーなど、半導体・電子デバイス産業向け各種装置の販売、メンテナンスを行っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)

《SO》

 提供:フィスコ

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