ユニリタ---2Qも増収・2ケタ増益、全てのセグメントで売上高が増加
ユニリタ<3800>は10日、2024年3月期第2四半期(23年4月-9月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比8.9%増の59.27億円、営業利益が同50.0%増の5.04億円、経常利益が同26.9%増の6.19億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同28.4%増の4.12億円となった。
プロダクトサービスの売上高は前年同期比1.4%増の22.39億円、営業利益は同2.1%減の5.25億円となった。自動化・帳票プロダクト事業においては、ホストマイグレーションを含むレガシーシステムのDX対応を背景に、技術支援案件の受注が増加し堅調に推移した。また、同セグメントのサービスシフトを牽引する、インボイス制度や電子帳簿保存法に対応した「まるっと帳票クラウドサービス」やシステム環境のクラウドリフトを支援する「ユニリタクラウドサービス」が、顧客の需要とマッチし、受注が伸長した。メインフレーム事業においては、ハードウェアやシステム更改に伴う受注により計画通り推移した。
クラウドサービスの売上高は同4.8%増の16.37億円、営業損失は0.10億円(前年同期は1.54億円の損失)となった。IT活用クラウド領域は、DXによるサービス品質向上ニーズや、ハイブリッドワーク推進に伴うアクセス管理やセキュリティ強化を追い風に、「LMIS(エルミス)」と「infoScoop × Digital Workforce(インフォスクープ デジタルワークフォース)」のARR(年間定額収益)が伸長した。なお、「LMIS」については、パートナーが提供する運用ソリューションとの協業により販売が好調に推移した。事業推進クラウド領域では、通勤費管理システム「らくらく通勤費」が労務管理クラウドサービス「SmartHR」とのシームレス連携を開始し、販路を拡大した。また、カスタマーサクセス活動を支援する「Growwwing(グローウィング)」は、事業のデジタルサービス化を進める企業からの引き合いが増加し、受注が伸長した。さらに、企業間やサービス利用者間のコミュニケーションを支援する「CommuRing(コミュリング)」は、BtoC型サービス提供企業の顧客接点のデジタル化を支援し、新たな領域の顧客からの受注が伸長した。
ソーシャルクラウド領域においては、持続可能な地域公共交通の実現を支援する移動体IoTサービスが、既存の公共交通インフラの維持や、多様な交通手段の採用などに課題を抱える地方自治体のニーズを受け、 複数の案件を受注した。なお、損益面では、好調な主力サービス群の売上に加え、内製化推進や販売管理費の見直しにより、第2四半期累計の営業利益が改善した。
プロフェッショナルサービスの売上高は同22.9%増の20.50億円、営業利益は同171.9%増の1.79億円となった。コンサルティング事業では、企業のDX推進を背景に、データドリブン経営を目指す企業の課題解決のためのデータマネジメントや、バリューアップ投資として顧客視点でサービス事業を拡大するための手法としてのサービスマネジメントの需要の高まりを受け、これら分野における同社グループ企業のノウハウと実績が評価され、受注が増加した。システムインテグレーション事業では、グループ営業体制の強化によるユニリタグループ顧客からの一括請負案件および自社開発基盤の活用により収益性が向上した。アウトソーシング事業では、企業におけるコア事業への集中によるシステム運用人材の不足を受け、アウトソーシング需要が拡大し堅調に推移した。なお、本セグメントは、グループの持つ3つのITマネジメント力の強みを活かしつつ、プロダクトサービスやクラウドサービスの各事業と連携し、システム設計の上流工程から、製品・サービスの提供、システムインテグレーション、システム運用に至るまでのワンストップ型サービス提供を実現し、グループとしての顧客提供価値向上を支えている。
2024年3月期通期について、売上高は前期比5.2%増の121.50億円、営業利益は同0.4%増の9.20億円、経常利益は同7.3%減の10.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同6.3%増の8.00億円とする5月12日に発表した業績予想を据え置いている。
《SO》
提供:フィスコ