【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─年末商戦へ需要盛り上がる消費関連を仕込む!
株式アドバイザー 北浜流一郎
「年末商戦へ需要盛り上がる消費関連を仕込む!」
●上値を抑える「圧」が消えた東京市場
正直、米国市場はこんなことで下げるのか――こう言いたい。
9日の米国市場は主要3指数が揃って下げ、10日の東京市場も反落して週末を終えたが、少々呆れたのがその下落要因だ。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がワシントンで開催された国際通貨基金(IMF)の討論会で、「必要と判断すれば、一段の金融引き締め(利上げ)を躊躇しない」とこんな趣旨の発言をしたためだが、私からすれば中央銀行のトップとしてごく当たり前の発言だ。しかし、米国市場は一斉売りで応じてしまった。
米国市場は毎年10月が「鬼門」になっており、今年も例年通りに下げ、11月に入って蘇生に向かい始めていたことはご承知の通りだ。しかし、パウエル議長の発言で急失速した。
ただし、これはまだ10月の荒れ相場の不安感が残っていた――こう見るべきであり、今後、日が経つにつれて警戒感は薄らいでいくと見てよい。それに伴って東京市場もまた活力を取り戻すと見てよく、引き続きここは積極策を採りたい。
日経平均株価はここ数日、足踏みしているとはいうものの、3万2000円台をキープしているのだ。しかも、私が頼りにしている日経平均株価の25日移動平均線は、11月2日以降上向きに転じている。株式投資では「トレンドはフレンド」と言われるほどであり、まずは25日線が上昇トレンドでなくては、非常に投資しにくい。
株価は安値から反発しても、25日線の前後までは戻るものの、なかなかそれを越えられないものだ。だが、上向きに転じた25日線を上回って推移している現状は、この見えない「圧」が消えてくれているため、多くの銘柄が上がりやすく、当然それだけ成果も上げやすいことになる。
●消費好調企業の見極めでヒントとなる身近な店舗
こんな状況下、どんな銘柄が魅力的か。もちろん、年末に向かういまは、消費関連株になる。政府の減税がなくても、年末は一年のうちで最も消費が活発になる時期のため、消費関連の株価も上がりやすくなる。
そこで、まずは我が家の最寄り駅に店舗がある、良品計画 <7453> [東証P]だ。我が家では同ショップでよくカレーを買っている。もちろん、全国の店舗で売れているに違いなく、株価も続伸が見込める。
福岡に拠点を置きながら関東にも進出中の食品卸大手、ヤマエグループホールディングス <7130> [東証P]も調整を続けていたが、日本ピザハットを傘下に持ち、年末年始の需要増はほぼ確実。株価も戻る可能性が高い。
また、我が家の最寄り駅の話になるが、街で多く見かけるのはラーメン店とドラッグストア、そして美容院だ。当然、美容院を相手にするビジネスも需要増が見込まれ、ビューティガレージ <3180> [東証P]の株価もスローペースながら続伸が見込める。理美容商材やサロン向けの化粧品などの通販に強い点に注目だ。
若い女性たちの間で人気の女性衣料ブランド「CIAOPANIC(チャオパニック)」や、300円ショップの「3コインズ」を運営するパルグループホールディングス <2726> [東証P]も、いま見直し買いが入りつつあり、さらなる続伸が見込める。
年末に限るものではないが、眼鏡も時々変えたくなる。その需要を積極的に取り込んでいるのが、ジンズホールディングス <3046> [東証P]だ。同社のCMを見るとなんとなく心がウキウキと騒いでくる。多くの人も同じ気持ちなのか、10月度の月次売上状況によると9カ月連続で既存店の売上高が前年実績を上回っているとのこと。株価も期待が持てそうだ。
2023年11月10日 記
株探ニュース