【特集】利益成長【青天井】銘柄リスト〔第2弾〕 28社選出 <成長株特集>
アルメディオ <日足> 「株探」多機能チャートより
下表では、時価総額100億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、23年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を5%超上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も最高益見通しを示している28社を選び出し、7-9月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、アルメディオ <7859> [東証S]。23年7-9月期(第2四半期)は中国で太陽光発電パネル製造用の拡散炉用ヒーターモジュールの販売が大きく伸び、経常利益は8.6億円(前年同期比3.5倍)に急拡大して着地。実に75四半期ぶりに四半期ベースの最高益更新を果たした。業績好調に伴い、24年3月期通期の同利益予想を従来の6億円→26億円に大幅上方修正し、19期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。併せて、中期経営計画を上方修正したことも評価され、株価は9日に約17年半ぶりの高値885円まで上値を伸ばす場面があった。
2位のフレクト <4414> [東証G]はセールスフォースを中心とするクラウドサービスを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)支援ビジネスを展開するマルチクラウド・インテグレーター。7-9月期(第2四半期)は企業の旺盛なデジタル投資ニーズを背景に、新規顧客の獲得と既存顧客の取引拡大が進んだ。また、前期に発生した不採算プロジェクトの収束によって採算も改善し、経常利益は2億円と前年同期比2.8倍に膨らんだ。
続く3位に入った大戸屋ホールディングス <2705> [東証S]の7-9月期(第2四半期)は新型コロナウイルス感染症の5類移行による外食需要の回復を追い風に、国内既存店売上高の2ケタ増収が続いた。7月にグランドメニューを改定したほか、テレビCM放映の実施なども奏功した。24年3月期通期の経常利益は前期比3.9倍の13.9億円と10期ぶりの最高益更新を見込むが、上期時点の対通期進捗率は55.4%と順調な推移をみせている。
4位にリスト入りしたニッピ <7932> [東証S]の7-9月期(第2四半期)は、インバウンド需要の回復を背景に健康食品用ペプタイドやカプセル用ゼラチンなどの販売が好調だった。また、原材料やエネルギー価格の上昇分を販売価格へ転嫁したことに加え、好調な生産に伴う製造コストの低減なども大幅増益につながった。好調な業績を踏まえ、減益予想だった24年3月期通期の経常利益を一転して7期ぶり最高益見通しに大幅上方修正している。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<7859> アルメディオ 135 866 368 139 2608 1090 10.9
<4414> フレクト 78.3 205 115 115 547 255 34.1
<2705> 大戸屋HD 43.8 466 324 77.9 1391 782 33.9
<7932> ニッピ 30.8 1086 830 37.9 3000 2176 7.2
<7261> マツダ 28.7 115313 89629 13.6 254000 223563 6.2
<7096> ステムセル研 27.3 126 99 18.1 451 382 70.0
<3687> Fスターズ 24.2 719 579 10.8 2300 2076 23.9
<8425> みずほリース 24.1 15739 12679 12.2 45000 40110 8.1
<9706> 日本空港ビル 22.1 7467 6114 11.9 22800 20379 40.4
<4231> タイガポリ 22.1 1427 1169 21.4 3700 3047 7.2
<2801> キッコマン 21.3 22048 18181 12.8 68600 60797 36.5 *
<2932> STIFHD 18.8 689 580 31.8 2300 1745 16.3
<7105> ロジスネクス 18.7 11431 9629 163 36000 13714 6.0
<5013> ユシロ 17.8 1348 1144 13.5 3680 3243 9.1
<8715> アニコムHD 16.6 1400 1201 8.5 4000 3685 18.5
<4053> サンアスタ 15.5 706 611 26.6 1993 1574 29.2
<3984> ユーザーロカ 15.4 412 357 14.7 1556 1357 25.6
<6908> イリソ電子 12.6 2499 2220 4.2 8200 7872 14.8
<6498> キッツ 12.3 4291 3821 10.4 13300 12045 10.2
<1717> 明豊ファシリ 12.2 432 385 1.0 970 960 12.8
<2903> シノブフズ 9.9 710 646 20.8 2300 1904 7.9
<6200> インソース 9.6 1133 1034 16.5 4585 3937 28.1
<7071> アンビスHD 9.4 2404 2197 20.7 10309 8541 40.9
<8113> ユニチャーム 8.6 40053 36895 12.7 137500 121977 35.7 *
<2820> やまみ 7.8 413 383 13.3 1202 1061 23.1
<8424> 芙蓉リース 6.9 19358 18110 7.2 64000 59699 8.5
<4901> 富士フイルム 6.4 82777 77784 4.5 295000 282224 15.2 *
<2987> タスキ 5.5 610 578 25.7 2800 2228 10.0
※ 2022年9月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準または米国会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース