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【市況】伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 11月12日版

日経平均は一気に3万3772円を目指す可能性が出てきた
1. 日経平均は週明け後に上値を抑えられるかが焦点
 前回の本コラムで、本年11月の NYダウは「一気に上昇して横ばいに推移するパターン、月初の上昇がいったん上値を抑えられて、月末にかけて再上昇を開始するパターン、上旬の上げが上値を抑えられた後、月末まで下値を試す流れになるパターンの3通りの展開が考えられる」と述べました。
  日経平均株価も現時点では、NYダウと同様に、図1の実線で示した3通りの展開が考えられます。
 前週末のNYダウが上昇した流れを映して、週明け後の日経平均株価は上放れて始まる公算です。
 パターン(1)は、週明け後の上放れをきっかけに、目先、勢いの強い上昇の流れを継続して、一気に6月19日高値の3万3772円を目指す動きになる展開です。
 10月30日以降の上昇が月末までに5つの波のパターンを形成して、3万3500円以上の地点で一連の上昇が終息すると考えられます。
 1990年から2022年までの期間では、1998年、1999年、2010年、2014年、2015年、2020年がこのパターンとなっています。
 パターン(2)は、週明け後に一段高を経過したあと、すぐに上値を抑えられ、その後、11月17日または22日頃までの期間でいったん下値を試す動きを経過し、月末へ向けて下げた分、または下げた分以上を戻す展開です。
 1990年から2022年までの期間では、1995年、1996年、2000年、2002年、2017年、2018年、2019年がこのパターンとなっています。
 パターン(3)は、週明け後に一段高を経過した後、すぐに下降を開始して、月末まで上値重く推移する展開です。
 1990年から2022年までの期間では、2004年がこのパターンとなっています。
図1 日経平均株価(日足)と11月のシナリオ
【タイトル】
 パターン(1)になる場合、勢いの強い上昇の流れを継続する格好で、一気に6月19日高値の3万3772円を目指す動きになると考えられます。
 そのため、明日(13日)は寄り付き後、上昇を継続して、上げ幅の大きな動きになる公算です。
 パターン(2)になる場合、目先、すぐに下降を開始する必要があります。明日は寄り付きの上放れで上昇への強さを示すため、その流れを打ち消す格好で上値を抑えられる展開になる必要があります。
 パターン(3)になる場合、明日、一段高を経過した後、日柄をかけて上値の重さを示す展開になると考えられます。
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