日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
25日の東京株式市場は主力株をはじめ広範囲に買いが優勢となり、日経平均株価は続伸する可能性が高い。3万8000円台半ばから後半で強調展開が維持されそうだ。前週末は欧州株市場が全面高商状となった。この日に発表されたユーロ圏の経済指標が弱い内容で投資家心理を冷やしたが、一方で各国の長期金利が揃って低下基調となり、これが株価の下支え材料となった。また、米国株市場ではゴールドマン<
GS>やJPモルガン<
JPM>など大手金融株や、ボーイング<
BA>、キャタピラー<
CAT>といった景気敏感株が買われNYダウを押し上げた。ダウは400ドルを超える上昇で今月11日以来の史上最高値更新となっている。また、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は上値が重かったものの、結局小幅ながらプラス圏で着地した。S&Pグローバルが発表した11月の米PMI速報値は、製造業は好不況の分水嶺である50を下回ったが事前予想と合致、サービス業の方はコンセンサスを上回り、総合で55.3と2年7カ月ぶりの高い水準となったことが好感された。強い米経済の実態が確認された一方、米長期金利は4.4%近辺で比較的落ち着いた動きとなったこともマーケットの強気心理を後押しした。東京市場ではここ日経平均株価が3万8000円台半ばで戻り売りに押し返される展開が続いているが、3万8000円大台近辺は下値抵抗ラインとして底堅さも発揮している。きょうは前週末の欧米株高を引き継ぎ、リスクオンの地合いが想定される。ただ、足もと外国為替市場でドル安・円高方向に振れていることは警戒材料となり、取引時間中もドル・円相場の値動きに神経質となるケースも考えられる。
22日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比426ドル16セント高の4万4296ドル51セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同31.231ポイント高の1万9003.651だった。
日程面では、きょうは10月の外食売上高、9月の景気動向指数改定値、10月の全国百貨店売上高など。海外では11月の独Ifo企業景況感指数、米2年物国債入札など。
出所:
MINKABU PRESS