タクマ---日本サーモエナー、日東電工協力のもと「CO2濃縮型小型貫流ボイラ」を開発
タクマ<6013>は13日、子会社の日本サーモエナーが、日東電工<6988>協力のもと、高分子分離膜によるCO2回収設備向けに、ボイラ排ガスのCO2濃度を従来の約3倍に高めることが可能な「CO2濃縮型小型貫流ボイラ」を開発したことを発表。
排ガスからのCO2回収は大規模設備を中心に開発が進められているが、各種工場で使用される小規模な民生用ボイラでは規模のメリットが得られず、CO2発生源となるボイラに対して設備コストが大きくなる問題がある。
同社は、同社のボイラを長年使用している日東電工の、高分子分離膜によるCO2回収設備向けにボイラ排ガス中のCO2濃度を高めたいというニーズに対応し、CO2濃縮型小型貫流ボイラの開発と技術検証を進めてきた。同社は、蒸気負荷の変動に追従する排ガス再循環制御システム(特許出願中)によって、小型貫流ボイラの排ガス中CO2濃度を従来の約3倍となる25~30vol%に濃縮して排出することに成功した。
同社は、同製品を2024年度内に発売を開始し、初号機は日東電工へ納入することを計画している。また、排ガス再循環運転時に必要な酸素の発生装置および回収したCO2を活用するメタネーション技術を有するパートナー企業との実証試験を進めている。
《YI》
提供:フィスコ