貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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9104 商船三井

東証P
5,231円
前日比
+10
+0.19%
PTS
5,238.9円
15:24 12/18
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
5.4 0.70 5.74 4.31
時価総額 18,965億円
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【和島英樹のマーケット・フォーキャスト】 ─下値不安は乏しいが、米国企業の決算には注意


「下値不安は乏しいが、米国企業の決算には注意」

●2万7500円以上では戻り待ちの売り多い

 2月の東京株式市場は、米国の金融引き締めの動向を注視しつつも、比較的堅調な推移となることが予想される。米インフレ懸念がピークアウトしつつあることや、英国ではFT100種株価指数が史上最高値圏にあるなど欧州の株価は堅調。欧米での景気失速懸念が和らいでいることなどが要因だ。ただ、米国企業の決算には注意が必要か。

 日経平均株価は2万6500円~2万8500円程度の幅での値動きを想定する。下値不安は乏しいものの、12月の日銀金融政策決定会合時に一気に2万7000円を割り込んだ経緯があり、2万7500円以上では戻り待ちの売りが多いとみられる。

 2月の重要スケジュールは、1日のFOMC(米連邦公開市場委員会)結果発表、米ISM製造業景気指数、2日のECB(欧州中央銀行)理事会、3日の米雇用統計、14日の米CPI(消費者物価指数)、15日の米小売売上高、22日のFOMC議事要旨、24日の米PCE(個人消費支出)などが予定されている。なお、2月は日銀金融政策決定会合の開催はない(次回は3月9日~10日)。

 株式市場ではFOMCでの利上げ幅が0.25%にとどまることは織り込み済みだが、参加者の今後の金利見通しが株価の変動要因になる公算がある。米国では22年10-12月期の企業決算がピークを迎えているが、調査機関によれば20日現在でS&P500社の利益は前年同期比3%減とさえない。ハイテク株を軸に決算が市場予想を下回ると、波乱になる可能性もある。

●本格化する決算発表、インバウンド・少子化対策にも注目

 国内では3月期本決算企業の第3四半期決算発表が1月下旬から本格化する。製造業では2023年2月期第3四半期決算を先に発表していた安川電機 <6506> [東証P]が順調で、FA(工場自動化)など類似企業への期待感がある。

 1月30日以降の注目決算は、31日のアドバンテスト <6857> [東証P]、コマツ <6301> [東証P]、商船三井 <9104> [東証P]、2月1日の日立製作所 <6501> [東証P]、キーエンス <6861> [東証P]、2日のソニーグループ <6758> [東証P]、村田製作所 <6981> [東証P]、3日の三菱商事 <8058> [東証P]など大手商社、デンソー <6902> [東証P]、6日のJSR <4185> [東証P]、7日の三菱重工業 <7011> [東証P]、任天堂 <7974> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]、8日の富士フイルムホールディングス <4901> [東証P]、SUBARU <7270> [東証P]、9日のトヨタ自動車 <7203> [東証P]、日本製鉄 <5401> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]など。

 日経平均株価の1株利益は1月26日現在で2126円(PER12.8倍)となっている。1株利益が増加するか否かもポイントだ。

 また、12月本決算企業にも注目したい。企業が23年12月期の1年間をどう見ているかが示されるためだ。1月30日のキヤノン <7751> [東証P]、2月2日の花王 <4452> [東証P]、3日の日本電気硝子 <5214> [東証P]、8日のユニ・チャーム <8113> [東証P]、DMG森精機 <6141> [東証P]、9日のINPEX <1605> [東証P]、SUMCO <3436> [東証P]、ルネサスエレクトロニクス <6723> [東証P]、10日の資生堂 <4911> [東証P]、13日のTHK <6481> [東証P]、14日のシマノ <7309> [東証P]、16日のブリヂストン <5108> [東証P]などへの関心が高い。

 また、このところ鉄鋼セクターの値動きが軽快だ。コロナ禍からの中国経済再開がプラス要因であるほか、鉄スクラップを原料とし、より環境にやさしい電炉株への関心が高まっていることも背景にあるとみられる。中軸の日本製鉄 <5401> のほか、JFEホールディングス <5411> [東証P]、電炉の東京製鉄 <5423> [東証P]、大和工業 <5444> [東証P]、中山製鋼所 <5408> [東証P]、合同製鐵 <5410> [東証P]、東京鐵鋼 <5445> [東証P]、大阪製鉄 <5449> [東証S]などにも妙味がある。

 このほか、1月に発表された12月の訪日外国人が137万人と前月比47%増とさらに拡大。入国規制緩和前の9月(20万人)から急増している。日本航空 <9201> [東証P]、JR東海 <9022> [東証P]、高島屋 <8233> [東証P]などインバウンド関連も引き続きチェックしたい。

 岸田首相の所信表明演説では 少子化対策に重点を置くことが改めて強調されている。保育園運営などのJPホールディングス <2749> [東証P]、ポピンズ <7358> [東証P]、さくらさくプラス <7097> [東証G]のほか、関連としてSERIOホールディングス <6567> [東証G]、幼児活動研究会 <2152> [東証S]、あすか製薬ホールディングス <4886> [東証P]などの値動きが堅調だ。

(1月26日 記/次回は2月26日配信予定)

■和島英樹(Hideki Wajima)

株式ジャーナリスト
日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。

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