【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):日野自、インフォR、ニトリHD
日野自 <日足> 「株探」多機能チャートより
日野自動車<7205>が続急伸。同社は16日、米国当局との間で、同国におけるエンジン排ガス認証試験の不正問題を巡り、和解に至ったと発表した。米国でのこれまでのエンジン認証問題が解決に向かったと受け止められ、買いが入ったようだ。日野自は米司法省との刑事和解において、総額5億2176万ドル(約798億円)の刑事制裁金を支払うことで合意した。民事和解においては米司法省と米環境保護庁、米運輸省道路交通安全局など米当局に対し、総額4億4250万ドル(約677億円)、カリフォルニア州当局に対し総額2億3650万ドル(約362億円)の民事制裁金などを支払うことに合意した。日野自は北米向けエンジンの認証問題に関し、和解に伴う費用を含め合理的に見積もり可能な額を特別損失として、25年3月期第2四半期累計(4~9月)の決算において2300億円計上している。今回の和解に伴う業績への影響は精査中としている。
■INFORICH <9338> 4,405円 +310 円 (+7.6%) 本日終値
INFORICH<9338>が大幅続伸。この日、モバイルバッテリーのシェアリングサービス「ChargeSPOT」を1月16日からJR新宿駅にトライアル設置すると発表しており、好材料視された。東改札内に10スロットタイプを2台設置する。JR新宿駅は日常の通勤、通学利用者をはじめ、多くの利用客が利用する国内最多利用者数の駅であり、スマートフォンによる駅施設の利便性が求められていることから、充電環境を更に快適にするため今回のトライアル設置が決定したという。
■ライフネット生命保険 <7157> 1,876円 +95 円 (+5.3%) 本日終値
ライフネット生命保険<7157>は反発。15日取引終了後に月次の業績速報を発表。昨年12月末の団体信用生命保険を含む保有契約年換算保険料は前年同月比20%増の333億5000万円だった。あわせて、auペイメント(東京都港区)と募集代理店委託契約を締結したと発表しており、これらが好感され買われたようだ。
■エクサウィザーズ <4259> 441円 +22 円 (+5.3%) 本日終値
エクサウィザーズ<4259>が5営業日ぶりに急反発。同社はきょうの取引開始前、グループ会社のExa Enterprise AIが手掛ける「exaBase IRアシスタント」が三菱重工業<7011>に導入されたことを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。exaBase IRアシスタントは、IR面談の音声・動画データからAIによる面談議事録の生成からAIエージェントによる議事録の定量分析、質問傾向分析などを行うサービスと、各種IR文書などをデータソースとして、決算説明会、株主総会、各種説明会または記者会見などで想定される質問とそれらに対応する回答案を企業固有の情報を含む形でAIが自動生成するサービス。大手金融機関や総合商社、通信事業者、半導体企業など多様な業種の企業が採用している。
■ニトリホールディングス <9843> 18,990円 +895 円 (+5.0%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>は大幅高で6日ぶり反発。米国では15日発表の12月消費者物価指数(CPI)を受けて過度なインフレ懸念が後退し、長期金利が低下。一方、国内では来週開催される日銀の金融政策決定会合で利上げが行われるとの観測が広がっており、足もと日米金利差の縮小を意識してドル円相場は円高方向に進んでいる。16日午前に円相場は一時1ドル=155円台前半をつけた。これを受け、株式市場では円高メリット株を物色する動きが出ている。中核銘柄に位置づけられるニトリHDのほか、神戸物産<3038>、セリア<2782>などが高い。
■東邦ホールディングス <8129> 4,306円 +181 円 (+4.4%) 本日終値
東邦ホールディングス<8129>が7日ぶりに反発した。同社は15日の取引終了後、業績予想の修正を発表し、25年3月期の最終利益予想を44億円増額して169億円(前期比18.2%減)に引き上げた。これを好感した買いが株価を押し上げたようだ。政策保有株式縮減の一環として、上場株式の一部を売却し、投資有価証券売却益が発生した。売上高と営業・経常利益の見通しは据え置いた。
■イオンファンタジー <4343> 2,675円 +109 円 (+4.3%) 本日終値
イオンファンタジー<4343>が大幅続伸。15日の取引終了後に発表した24年12月度の売上概況で、既存店売上高が前年同月比3.4%増と5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。遊戯機械売り上げが同3.2%増、商品売り上げが同4.7%増とそれぞれ伸長した。メダル部門でイベント「1万円でメダル1万枚」を6日から15日に開催したほか、好調が継続しているプライズ(アミューズメント専用景品)部門でサンリオの人気キャラクター「ハローキティ」の50周年を記念した限定プライズゲーム用景品「ハローキティ50周年マスコット」全50種類を展開し、同時にプレゼントキャンペーンも実施したことなどが寄与した。
■弁護士ドットコム <6027> 2,280円 +89 円 (+4.1%) 本日終値
弁護士ドットコム<6027>が3日ぶりに反発。8日に昨年来安値となる2114円をつけるなど、軟調な展開が続いていたことから値ごろ感が意識されたもよう。また、15日に契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」が和歌山県に導入されたことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなっている面もあるようだ。また、同日には24年度以降に都内14自治体で「クラウドサイン」の導入・支援を行ったことも発表。都内自治体(都を含めて63自治体)における電子契約の導入率は、22年度に4.8%(3自治体)、23年度に20.6%(他社導入も含め13自治体)だったが、今回の導入の結果を受け24年度には44.4%(他社導入も含め28自治体)になったという。
■住友林業 <1911> 5,166円 +196 円 (+3.9%) 本日終値
住友林業<1911>が大幅に反発。15日の米長期金利が低下し、米国の住宅需要が改善するとの見方が買いにつながったもよう。また、15日に「米テキサス州ダラス近郊で賃貸用集合住宅を開発する」と発表したことも材料視されているようだ。このプロジェクトは、子会社のJPIグループ及び土地売主が共同出資する特別目的会社(SPC)と、野村不動産ホールディングス<3231>傘下の野村不動産とで組成した共同企業体(JV)が開発主体。建物は木造4階建てで、今年1月に着工、27年の竣工を目指している。
■スギホールディングス <7649> 2,557.5円 +66 円 (+2.7%) 本日終値
スギホールディングス<7649>が3日ぶりに反発した。15日の取引終了後、12月度の月次速報を開示した。既存店売上高は前年同月比7.8%増と増収基調を継続し、材料視されたようだ。既存店の客数は同0.7%増、客単価は同7.0%増となった。スギ薬局事業においては、既存店売上高は同8.1%増となっている。
株探ニュース