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【特集】大塚竜太氏【不透明感募る世界株市場、どう読む“FOMC後”】(1) <相場観特集>

大塚竜太氏(東洋証券 ストラテジスト)

―米株安でリスク回避の流れ継続、下値では押し目買いも―

 週明け24日の東京株式市場は、日経平均株価が朝安後急速に下げ渋りプラス圏に切り返した。前週末の米国株市場ではNYダウなど主要株価指数が大幅続落歩調にあり、投資家心理は冷え込んだ状態にあるが、きょうの東京市場は売り一辺倒とはならず、下値ではしたたかに押し目を拾う動きも観測された。今週25~26日の日程で行われる米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとの思惑は根強いが、ここを通過した後の日米株式市場の見通しはどうか。第一線で活躍する市場関係者2人に話を聞いた。

●「アク抜け感からリバウンド局面へ」

大塚竜太氏(東洋証券 ストラテジスト)

 全体相場は弱気優勢の地合いが続いていたが、目先リバウンドに転じる公算が大きいとみている。FOMCを前にFRBのタカ派傾斜に警戒感を強めていた市場だが、前週の米国株市場の主要株指数の動きをみても分かるように、マーケットにとって相当厳しいシナリオまで織り込んだといえるのではないか。

 例えば、事前観測で浮上しているFRBの政策として、利上げ前倒しかつ年4回の利上げ実施でしかも3月はいきなり0.5%の引き上げ、更に3月から量的引き締め(QT)も同時スタートという考えられるシナリオとして最も厳しい内容だったとしても、相場はアク抜け感から上昇に転じるのではないかと考える。実際はこれよりは緩い内容となる可能性も高く、その場合は株価が急反騰に転じる公算も大きい。

 企業決算発表が本格化するにつれて、不安心理も徐々に改善するだろう。直近ではネットフリックス<NFLX>の22年1-3月期の契約者数見通しが市場の期待より大分少なかったことで、20%以上の急落をみせたことは投資家心理を冷やしたが、明らかに売られ過ぎで今後はその修正高も見込まれる。マーケット心理も徐々に改善するはずだ。

 オミクロン株も欧州では新規感染者数の増加がピークアウト感を示している。相場の悪材料もピーク越えが近いと思われる。日経平均は米国株に左右されやすいとはいえ、基本的に目先は下値限界に近い。2月相場では瞬間2万7000円割れとなるような場面もあり得るが、そこは絶好の拾い場とみたい。一方、当面の日経平均の上値メドは滞留出来高の多い2万8500円どころを想定している。物色対象としては、引き続き半導体大手メーカーの生産設備増強の動きを背景に、収益環境に追い風が強い半導体製造装置関連株の押し目や、バリューセクターでは低PERで配当利回りの高さが際立つ大手海運株の調整場面を拾う作戦が有効と考えている。

(聞き手・中村潤一)

<プロフィール>(おおつか・りゅうた)
1986年岡三証券に入社(株式部)。88~98年日本投信で株式ファンドマネージャーを務める。2000年から東洋証券に入社し現在に至る。

株探ニュース


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