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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─売られすぎ銘柄の買い戻しに備えて狙うべきは?

株式アドバイザー 北浜流一郎

「売られすぎ銘柄の買い戻しに備えて狙うべきは?」

●米長期金利の上昇が予見するものは悲観か、楽観か?!

 東京市場だけでなく、米国市場もおかしな動きになっている。日経平均株価NYダウともに年初の5日に高値をつけた後は下落一方となっており、この原稿を書いている時点ではまだそれは止まっていない。

 その要因はもちろん、米国におけるインフレ懸念抑制のためのテーパリング(量的緩和の縮小)と政策金利引き上げの前倒し観測である。

 昨年末辺りまでは、2022年内の利上げは3回とする見方がほとんどだったが、最近では「4回説」が出てきている。

 しかも、最初の引き上げは過去のケースから見て0.25%とする観測が一般的だったが(私もその一人)、最近ではいきなり0.5%もあり得るとの声も出てきている。

 これらの観測は実際には根拠のあるものではないのだが、浮き足立っている市場に対しては説得力は十分となる。今後しばらくはこのような金融政策に関する思惑が投資マインドの重荷になり続けると見ておきたい。

 そこで、ここで改めて米10年物国債利回りの過去データを振り返っておくと、この原稿の執筆時点における1.77%は、20年1月の水準にあたる。つまり、2年前にはすでに経験済みの水準なのだ。

 その後は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を懸念して次第に下落。2020年7月には0.5%台に下げ、その後は上昇に転じて現在の水準になる。

 米10年債利回りのこうした動きが意味するのは、同利回りの上昇はコロナ禍からの経済の回復を予見している――こう見てよい。

●戻りの早さが期待される時価総額上位に注目

 しかし、それを市場は目下のところインフレ懸念とリンクさせて利回りが上昇する度に悲観ムードに陥っているのだが、では今後10年債利回りはどうなるのか。過去の推移を見ると、2018年10月には3%台に乗せているので、今回もすぐではないものの、2.5~3%を目指すと見ておきたい。

 そんなことになったら株はとんでもなく下げてしまうのではないか。そう考えるかもしれないが、2012年の1.5%台から2018年10月の3%台に乗るまでの間、米国市場は上昇を続けた。

 今回も完全に同様になるとはいえないものの、似たような動きが見込める。

 このような点を考えると、最近の内外市場の急落は、高値圏ゆえの調整と見てよく、ここは売られ過ぎ銘柄の買い戻しに備えたいところ。

 具体的には、時価総額上位の企業銘柄が好ましい。個人投資家の積極買いを見込みにくい状況では機関投資家たちが手掛ける銘柄の戻りが早いからだ。それに「寄らば大樹の陰」ということわざもある。

 となると、銘柄は限られてくる。時価総額首位のトヨタ自動車 <7203> 、2位のソニーグループ <6758> はともかく、3位のキーエンス <6861> は株価があまりに高いのでパスし、NTTデータ <9613> 、日本電信電話 <9432> 、リクルートホールディングス <6098> 、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、KDDI <9433> 、デンソー <6902> 、伊藤忠商事 <8001> などにしたい。それぞれ業績に問題があるわけではないのに、株価は失速しているので買い戻しを狙うのには好ましい。

2022年1月21日 記

株探ニュース


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