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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):M&Aキャピ、NEC、さくらネット

M&Aキャピ <日足> 「株探」多機能チャートより
■M&Aキャピ <6080>  3,085円  +502 円 (+19.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 M&Aキャピタルパートナーズ<6080>がストップ高。30日取引終了後に10~12月期連結決算を発表。売上高が前年同期比2.3倍の73億1600万円、営業利益が同5.7倍の33億4500万円と急拡大しており、これを好感した買いが膨らんだ。大型案件が多数成約したことが寄与した。あわせて配当方針の変更を発表し、従来20%としていた配当性向の目安を30%に引き上げた。これに伴い、今期の配当予想を40円から51円84銭(前期40円)に増額した。

■NEC <6701>  15,525円  +2,410 円 (+18.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 NEC<6701>が急反発し昨年来高値を更新。30日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を3兆3700億円から3兆4100億円(前期比1.9%減)へ、営業利益からM&A関連費用や構造改革関連費用など一過性損益を除いたNon-GAAP営業利益を2550億円から2800億円(同23.0%増)へ、同純利益を1650億円から1820億円(同2.3%増)へ上方修正したことが好感された。第3四半期までの業績で、自治体標準化の需要を取り込みガバメントクラウド運用支援サービスの受注が堅調な国内ITサービスや、防衛費増額を背景にした航空宇宙分野を中心に想定以上の進捗となっていることが要因。また、海外におけるデジタル・ガバメント/デジタル・ファイナンス(DGDF)が順調に推移していることも織り込んだ。同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高2兆3218億円(前年同期比3.0%減)、営業利益1261億6600万円(同80.7%増)、純利益715億5400万円(同2.1倍)となった。また、3月31日を基準日として1株を5株に株式分割すると発表しており、これも好材料視された。投資単位当たりの金額を引き下げることで株式の流動性を高めるとともに、投資家層の更なる拡大を図ることが目的としている。

■シンプレクス <4373>  2,911円  +443 円 (+18.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 シンプレクス・ホールディングス<4373>がマドを開けて急伸した。同社は30日の取引終了後、25年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比13.9%増の341億1800万円、最終利益は同10.3%増の46億8200万円だった。10~12月期の最終利益は同32%増となっている。加えて、取得株式数200万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.42%)を上限とする立会外での自社株買いの実施も発表。業況と株主還元姿勢を評価した買いが入ったようだ。4~12月期は戦略/DXコンサルティング部門で新規案件を獲得し、収益拡大につなげた。同社は31日午前8時45分からの東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeTー3)において、30日終値2468円にて上限200万株を買い付けると公表。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、同社は31日に164万3600株の買い付けを行った。

■ユアテック <1934>  1,747円  +219 円 (+14.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 ユアテック<1934>の上値追い鮮明、カイ気配スタートで3連騰と気を吐いた。東北6県及び新潟県を地盤とする総合電気工事会社で親会社である東北電力<9506>向け売上高比率が高い。足もとの業績は会社側想定を上回る好調に推移しており、30日取引終了後に25年3月期業績予想の上方修正を発表した。営業利益は従来予想の122億円から150億円(前期比43%増)に大幅増額しており、これが評価され投資資金を引き寄せた。豊富な手持ち工事を背景に大型工事の進捗が収益を押し上げる一方、コスト削減努力も奏功し、工事採算性の向上が利益の伸びに反映されている。好業績を背景に株主還元も強化した。今期の年間配当は従来計画に17円上乗せとなる63円とし、配当利回りも前日終値換算で4%を超えており、インカムゲイン狙いの買いも誘導している。

■さくらインターネット <3778>  4,760円  +505 円 (+11.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 さくらインターネット<3778>が後場に入り上げ幅を急拡大。午後0時30分ごろ、25年3月期の連結業績予想について、売上高を290億円から310億円(前期比42.0%増)へ、営業利益を26億円から34億円(同3.8倍)へ、純利益を15億5000万円から21億円(同3.2倍)へ上方修正したことが好感された。「NVIDIA H100 Tensor コアGPU」800基の追加投資を行い24年12月からサービス提供を開始したほか、政府系案件及びグループ会社での大口案件の獲得などが牽引する。また、生成AI向けGPU基盤の早期提供とクラウドサービスの強化により、付加価値の高いサービスの売り上げが増加する見込みであることも寄与する。同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)決算は、売上高213億9700万円(前年同期比36.6%増)、営業利益25億8500万円(同5.8倍)、純利益16億4200万円(同5.4倍)だった。生成AI向けGPUクラウドサービスの提供開始などによるGPUクラウドサービスが大幅成長を牽引した。

■アンリツ <6754>  1,432円  +128.5 円 (+9.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 アンリツ<6754>が急反発。30日の取引終了後に発表した第3四半期累計(24年4~12月)連結決算が、売上高808億4000万円(前年同期比3.9%増)、営業利益64億1900万円(同24.4%増)、純利益49億300万円(同24.9%増)と大幅増益となったことが好感された。主力の通信計測事業で、生成AIの普及拡大によるデータセンターなどでのネットワーク高速化に向けた測定需要は好調だったものの、通信事業者の基地局建設・保守用計測器への投資が低調に推移したことが響いた。一方、米州を中心に海外での需要が好調なPQA(プロダクツ・クオリティ・アシュアランス)事業やEV/電池向け試験装置の需要が好調な環境計測事業は好調に推移しており、業績を押し上げた。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高1150億円(前期比4.6%増)、営業利益110億円(同22.4%増)、純利益83億円(同8.1%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、上限を500万株(発行済み株数の3.79%)、または50億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されたようだ。取得期間は1月31日から4月30日までで、資本効率の向上と株主還元の一層の充実を図るためとしている。

■TREホールディングス <9247>  1,565円  +140 円 (+9.8%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率7位
 TREホールディングス<9247>は急反発。30日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を1020億円から1100億円(前期比18.5%増)へ、営業利益を120億円から205億円(同2.6倍)へ、純利益を69億円から108億円(同3.0倍)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を20円から25円へ引き上げたことが好感された。第3四半期までに、廃棄物処理・再資源化事業で能登半島地震に係る復旧・復興支援事業が進展したことに加えて、資源リサイクル事業で廃家電などの入荷が好調なことが要因。また、非鉄相場が高値圏で推移したことも寄与する。なお、年間配当予想は45円(前期40円)となる。同時に、上限を200万株(発行済み株数の3.95%)、または30億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は1月31日から7月31日までで、資本効率の向上及び株主への利益還元を図りつつ、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にすることを目的としている。

■ミガロホールディングス <5535>  4,145円  +355 円 (+9.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 ミガロホールディングス<5535>が後場上げ幅を拡大。この日午後、子会社DXYZが展開する顔認証プラットフォーム「FreeiD(フリード)」が、LAホールディングス<2986>傘下のラ・アトレのマンションに採用されることになったと発表しており、好材料視された。「FreeiD」は、スマートフォンアプリからの一度の顔登録で、「入退」「本人確認」「決済」などの日々の暮らしのさまざまな行動を顔認証でつなぎ、多種多様な顔認証AIとの連携が可能な顔認証プラットフォーム。導入第1弾として、福岡市内で開発予定の新築分譲マンションへの導入が決定しており、九州エリア初の「全住戸オール顔認証マンション」となる予定だ。

■太平洋工業 <7250>  1,524円  +129 円 (+9.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 太平洋工業<7250>が大幅高。30日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を1970億円から2030億円(前期比2.1%減)へ、営業利益を110億円から125億円(同13.5%減)へ上方修正すると発表した。第3四半期までの実績に加え、顧客の生産情報や各種経済予測など入手可能な情報を織り込んだ。これを好感した買いが入った。

■キムラユニティー <9368>  1,570円  +132 円 (+9.2%)  本日終値
 キムラユニティー<9368>が大幅高で3日ぶりに反発。30日の取引終了後、3月31日を基準日として1株を2株に株式分割するとともに、25年3月期の期末配当予想を30円から33円(年63円)へ引き上げると発表しており、これらを好感した買いが入った。また同時に発表した第3四半期累計(24年4~12月)連結決算は、売上高457億800万円(前年同期比0.8%増)、営業利益39億5600万円(同22.4%増)、純利益27億5700万円(同10.2%増)だった。自動車生産・出荷停止の影響はあったものの、主要顧客からの受注量の増加などで主力の物流サービス事業が好調に推移。車両整備事業における収益改善効果なども寄与した。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高630億円(前期比2.4%増)、営業利益44億円(同7.1%増)、純利益33億円(同4.1%増)の従来見通しを据え置いている。

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