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【市況】「掉尾の一振」より手仕舞い売り優勢か/後場の投資戦略

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

日経平均 : 28809.86 (-259.30)
TOPIX  : 1994.87 (-10.15)


[後場の投資戦略]

 前日におよそ一カ月ぶりに29000円を回復した日経平均は、本日は想定以上の下落ぶりで、早々に29000円割れに後戻り。日足チャートでは前日に回復したばかりの200日移動平均線を割り込んだ。また、気になるのは、本日の下落により、その上にある75日線が強烈な上値抵抗線として存在感を強める形になってしまったことだ。12月8、16日と並び、3度も戻り局面で同線を明確に突破することができず、この先も、上昇しても戻り待ちの売りが意識される状況だ。

 一方、東証株価指数(TOPIX)の下落率は、0.51%と日経平均の0.89%より軽微にとどまっており、東証1部の値上がり銘柄も全体の60%と過半数を上回っている。売買高も4億株程度と低調なところを見ると、薄商いのなか短期筋が日経平均先物を主体に売っている影響が大きいとみられる。そのため、過度な悲観までは不要だろう。

 ただ、前日に大幅増収増益の好決算を発表したマルマエが大きく売られていることは気になる。もともと株価が上場来高値圏にあったほか、前日のフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が反落していたこともあり、出尽くし感が先行しやすい状況ではあった。しかし、好決算でも年末年始を跨ぎたくない投資家心理も窺え、いまの市場センチメントがそこまで強気でないことを示唆しているようだ。「掉尾の一振」が期待されてはいたが、今年は手仕舞い売りが優勢となりそうで、明日の大納会への望みはやや剥落したか。

 後場の日経平均は引き続き軟調な展開となりそうだが、前引け間際にかけては下げ渋る動きが見られた。商いが薄い分、アジア市況や時間外のNYダウ先物による影響が大きいだろうが、28500円が近づく場面ではさすがに押し目買いが入るだろう。
《AK》

 提供:フィスコ

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