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【材料】<動意株・10日>(大引け)=アステリア、ベルテクス、日鋳造など(その1)

アステリア <日足> 「株探」多機能チャートより
 アステリア<3853>=反発。9日の取引終了後、島津製作所<7701>の森林保全活動における情報収集ツールの一つとして、同社のモバイルアプリ作成ツール「Platio(プラティオ)」が採用されたと発表しており、これが材料視されたようだ。「Platio」は、誰でも簡単に自社の業務にフィットするモバイルアプリを作成・活用できるクラウドサービス。島津製作所では、樹木の種類や生育状況などをPlatioで作成した独自の森林調査アプリに記録することで森の維持・管理を効率化し、計画的な森林保全向けた取り組みを開始するという。

 ベルテクスコーポレーション<5290>=上げ足早め年初来高値更新。9日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、営業利益を15億円から21億円(前年同期比57.0%増)へ、純利益を13億円から14億8000万円(同27.4%増)へ上方修正したことが好感されている。売上高は従来予想の160億円(同6.3%増)を据え置いたものの、中核事業会社であるベルテクスにおいて、低採算製品の取り扱い見直しなどによる販売単価の上昇や製品売上原価の抑制などの合併によるシナジーがあったことが寄与する。

 日本鋳造<5609>=一時ストップ高。JFE系の鋳造専業メーカーで、低熱膨張合金の提供では30年以上の高い実績がある。9日取引終了後、宇宙での地球・天文観測衛星の軽量化を目的に2019年度から2年間にわたって進めてきたJAXAとの3Dプリンターによる低熱膨張合金の軽量化研究で基礎段階が完了したことを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。なお、同社は今後期待される3Dプリンター品の活用拡大に向け、3Dプリンター独自の機能を活用し、機械的特性や熱膨張率に関する傾斜機能材の開発にも着手していることもあわせて発表している。

 シーアールイー<3458>=急伸、青空圏突き進む。9日の取引終了後に21年7月期決算を発表し、売上高は475億5600万円(前の期比15.4%増)、営業利益は57億7200万円(同36.5%増)で着地。続く22年7月期の連結業績予想も、売上高616億円(前期比29.5%増)、営業利益86億円(同49.0%増)と大幅増収増益見通しで、これを好感しているようだ。前期は、不動産管理事業においてマスターリース物件が引き続き高い稼働率を維持し、管理面積も堅調に推移したほか、物流投資事業で開発物件やリノベーション物件の売却を行い、業績に寄与した。今期についても、開発物件の順次売却を見込んでいる。あわせて、26年7月期を最終年度とする第2次中期経営計画を発表。最終年度の目標数値として、営業利益に持ち分法投資損益とのれん償却費を加えた事業利益ベースで120億円(21年7月期実績62億円)、自己資本利益率(ROE)15%以上を掲げた。

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