【市況】【↑】日経平均 大引け| 小反発、朝安後に切り返す展開も上値は重い (5月20日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 27875.50
高値 28176.87(14:31)
安値 27821.96(09:00)
大引け 28098.25(前日比 +53.80 、 +0.19% )
売買高 9億9465万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆1734億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は反発、朝安後に切り返す展開だが上値も重い
2.前日の欧米株が軟調でビットコイン価格の急落も心理冷やす
3.2万8000円台を割り込んだ水準では押し目買い需要旺盛
4.半導体関連買われ、鉄鋼、非鉄など景気敏感株に売り目立つ
5.売買代金は膨らまず、2.1兆円と4月26日以来の低水準
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前日比164ドル安と3日続落した。ビットコイン価格の急落で投資家心理が悪化するなか、景気敏感株を中心に売りが優勢となった。
東京市場では、日経平均株価は売り先行で始まったがその後は下げ渋る展開でプラス圏に浮上。前場は前日終値を挟み不安定な動きだったが、後場は買いが厚くなった。
20日の東京市場は、朝方取引開始前はリスク回避ムードが強かった。前日の欧州株市場が総じて軟調だったことに加え、米国株市場でもNYダウ、ナスダック総合指数ともに3日続落と下値模索の動きが続いており、これが買い手控え要因となった。ビットコインをはじめ仮想通貨が軒並み急落しており、これが投資家心理を悪化させている。ただ、日経平均が2万8000円台を下回る場面では値ごろ感からの押し目買いが入り下値抵抗力を発揮した。ただ上値も重く、2万8100円近辺で強弱感を対立させ、大引けは2万8000円トビ台で着地した。セクター別には半導体関連が高く全体を牽引、一方で鉄鋼、資源、非鉄など景気敏感株の下げが目立った。東証1部の売買代金は2兆円台はキープしたものの盛り上がりを欠き、4月26日以来の低水準だった。
個別では、東京エレクトロン<8035>が後場一段高となったほか、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が高く、日本電産<6594>、富士通<6702>も堅調。村田製作所<6981>、キーエンス<6861>などもしっかり。スプリックス<7030>、Robot Home<1435>が急騰、ペッパーフードサービス<3053>も値を飛ばした。岩崎電気<6924>、双信電機<6938>が大幅高となりアドウェイズ<2489>も物色人気となった。
半面、ファーストリテイリング<9983>が売りに押され、東京海上ホールディングス<8766>も安い。日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>、東京製鐵<5423>など鉄鋼株の下げが目立つ。住友金属鉱山<5713>も売られた。ANAホールディングス<9202>が値を下げ、HOYA<7741>も軟調。青山商事<8219>も大幅安となった。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、アドテスト <6857> 、TDK <6762> 、太陽誘電 <6976> 、SBG <9984> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約80円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、ネクソン <3659> 、KDDI <9433> 、ファナック <6954> 、中外薬 <4519> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約47円。
東証33業種のうち上昇は15業種。上昇率の上位5業種は(1)繊維製品、(2)その他金融業、(3)金属製品、(4)ゴム製品、(5)電気機器。一方、下落率の上位5業種は(1)鉄鋼、(2)鉱業、(3)空運業、(4)非鉄金属、(5)保険業。
■個別材料株
△キューブシス <2335>
5%の自社株消却を評価材料。
△シスロケ <2480> [JQ]
26年3月期売上高30億円の中期計画を評価。
△ペッパー <3053>
4月度既存店売上高44.7%増を好感。
△スタティアH <3393>
子会社C-designがキャップクラウドと業務提携。
△セーレン <3569>
前期経常が上振れ着地で今期は増益転換見通し。
△東インキ <4635> [東証2]
22年3月期業績はコロナ影響からV字回復見通し。
△テセック <6337> [JQ]
業績高変化を背景に投資マネーの流入続く。
△Fringe <6550> [東証M]
Sansan <4443> グループ入り視野に資本業務提携。
△岩崎電 <6924>
33万株を上限とする自社株買いを実施。
△プロルート <8256> [JQ]
ワクチン接種後の抗体有無を確認する検出キットの販売契約。
▼はせがわ <8230>
22年3月期は35%営業減益。
▼ANAHD <9202>
発行可能株式総数を現行の2倍に変更で希薄化懸念。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)スプリックス <7030> 、(2)ロボホーム <1435> 、(3)ペッパー <3053> 、(4)ランド <8918> 、(5)スタティアH <3393> 、(6)セーレン <3569> 、(7)岩崎電 <6924> 、(8)双信電機 <6938> 、(9)タツモ <6266> 、(10)アイピーエス <4390> 。
値下がり率上位10傑は(1)大黒天 <2791> 、(2)JFE <5411> 、(3)東京製鉄 <5423> 、(4)青山商 <8219> 、(5)東京海上 <8766> 、(6)ネクソン <3659> 、(7)日コン <5269> 、(8)住友鉱 <5713> 、(9)日本製鉄 <5401> 、(10)はせがわ <8230> 。
【大引け】
日経平均は前日比53.80円(0.19%)高の2万8098.25円。TOPIXは前日比0.68(0.04%)高の1895.92。出来高は概算で9億9465万株。東証1部の値上がり銘柄数は1385、値下がり銘柄数は703となった。日経ジャスダック平均は3840.12円(26.86円高)。
[2021年5月20日]
株探ニュース