【特集】横山利香「令和時代の稼ぎたい人の超実践! 株式投資術」― (1) マーケットの水準訂正の波に乗ろう
「ホームランを捨て、マーケットの水準訂正の波に乗ろう」
◆投資効率を高めるために、指数寄与度や銘柄入れ替えを上手に利用
それでは、マーケットの水準訂正の波に乗る方法を、「株探」を使って見ていきましょう。まずは、株探のトップページをご覧ください。最上部に「日経平均」「米ドル円」「NYダウ(終値)」「上海総合(終値)」それぞれの価格が表示されていますが、ここでは市場全体の地合いを確認するために、右カラムの「日経平均」のチャート下に掲載されている「【国内】指標」「為替」「【海外】指標」「東証1部33業種トレンド」を確認しましょう(図1)。
内外の株式市場や為替の動向、原油・金などの商品市況、国内市場の大型・中型・小型株、そして業種ごとの動きといったマーケットの地合いを確認したら、「【国内】指標」の一番上にある「日経平均」をクリックします。日経平均株価の基本情報が記載されたページが開きますので、一番下にある「日経平均株価 寄与度ランキング」を確認します(図2)。
●図1 株探トップページの右カラム 各種マーケットの動きを把握
●図2 日経平均株価 基本情報ページ
そもそも日経平均株価は、日本経済新聞社が東証1部から選定した225銘柄で構成されている株価指数です。構成銘柄の入れ替えは定期的に行われ、毎年9月初旬頃に公表、10月初旬に入れ替えが実施されます。時には新規に採用された銘柄をみると、どのような基準で選別されているのか疑問に感じる場合もありますが、毎年入れ替えが行われることでその度にファンドの買い需要が発生します。結果、株価が上昇することを狙って、構成銘柄への新規採用が期待される候補銘柄に先回りする「イベント投資」が個人投資家を中心に人気を集めています。
入れ替えの傾向を知りたい場合には、「日経平均株価 寄与度ランキング」の一覧の下に「日経平均株価 構成銘柄【入れ替え履歴】」があります(図3)。定期入れ替え以外の臨時入れ替えの履歴も一緒に記載されていますので、確認しておきましょう。表の下にある「さらに見る」をクリックすれば履歴を過去に遡ってご覧いただくことができます。
●図3 日経平均株価 構成銘柄【入れ替え履歴】
日経平均株価を構成している225銘柄の中でも、指数の値動きに大きく影響する「寄与度が高い銘柄」と、影響の小さい「寄与度が低い銘柄」があります。株価上昇の波に乗るためには、寄与度が高い銘柄に乗るのが手っ取り早いといえますから、「日経平均株価 寄与度ランキング」の一覧表の「寄与度上位10」「寄与度下位10」を確認して、どのような銘柄があるのかを確認しておきましょう。
ちなみに、日経平均株価が3万円に駆け上がる時、株価上昇にとりわけ寄与した銘柄が「ソフトバンクグループ <9984>」と「ファーストリテイリング <9983>」の2銘柄であり、この2銘柄はだいたいランキングの上位に位置しています。このほかに寄与度の高いより多くの銘柄を確かめたい場合は、一覧表の右上にある「全225銘柄の寄与度を見る」をクリックすれば、「日経平均の寄与度ランキング」のページで日経平均株価を構成する225銘柄の全てについて指数にどのような影響を与えているかを確認することができます(図4)。
●図4 日経平均の寄与度ランキング
とは言え、株価は毎日動いていますから、寄与度の高い銘柄の株価が毎日上昇するというわけではありません。「日経平均採用銘柄を狙って水準訂正の波に乗る」としても、リスク回避のためにも多少は分散して投資しておきたいと考えるのが普通です。そこで、株式市場で物色されているセクターが何であるのかを確認するために、株探トップページの右カラムにある「東証1部33業種トレンド」を確認しましょう(図1)。「上下位10」が表示されていますので、この日の上昇率トップの業種である「不動産業」をクリックします。不動産業に属する全市場の銘柄が一覧で表示されますので、どういった銘柄があるのか、分散投資の対象としてふさわしいのかをチェックしてみるとよいでしょう(図5)。
株式市場が水準訂正をする時、上昇時も下落時も、日経平均株価を中心に指数が動くことはよくあることです。株式市場全体に目を向け、今はどのような銘柄が動く時なのか、しっかりととらえることが大切です。株式投資に教科書的な正解はなく、儲かれば正解なのです。過去の成功体験や勝利の方程式にこだわらず、時代の波に乗って資産を膨らませたいものですね。
●図5 「業種 不動産業の銘柄」一覧
株探ニュース
横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)
◆投資効率を高めるために、指数寄与度や銘柄入れ替えを上手に利用
それでは、マーケットの水準訂正の波に乗る方法を、「株探」を使って見ていきましょう。まずは、株探のトップページをご覧ください。最上部に「日経平均」「米ドル円」「NYダウ(終値)」「上海総合(終値)」それぞれの価格が表示されていますが、ここでは市場全体の地合いを確認するために、右カラムの「日経平均」のチャート下に掲載されている「【国内】指標」「為替」「【海外】指標」「東証1部33業種トレンド」を確認しましょう(図1)。
内外の株式市場や為替の動向、原油・金などの商品市況、国内市場の大型・中型・小型株、そして業種ごとの動きといったマーケットの地合いを確認したら、「【国内】指標」の一番上にある「日経平均」をクリックします。日経平均株価の基本情報が記載されたページが開きますので、一番下にある「日経平均株価 寄与度ランキング」を確認します(図2)。
●図1 株探トップページの右カラム 各種マーケットの動きを把握
●図2 日経平均株価 基本情報ページ
そもそも日経平均株価は、日本経済新聞社が東証1部から選定した225銘柄で構成されている株価指数です。構成銘柄の入れ替えは定期的に行われ、毎年9月初旬頃に公表、10月初旬に入れ替えが実施されます。時には新規に採用された銘柄をみると、どのような基準で選別されているのか疑問に感じる場合もありますが、毎年入れ替えが行われることでその度にファンドの買い需要が発生します。結果、株価が上昇することを狙って、構成銘柄への新規採用が期待される候補銘柄に先回りする「イベント投資」が個人投資家を中心に人気を集めています。
入れ替えの傾向を知りたい場合には、「日経平均株価 寄与度ランキング」の一覧の下に「日経平均株価 構成銘柄【入れ替え履歴】」があります(図3)。定期入れ替え以外の臨時入れ替えの履歴も一緒に記載されていますので、確認しておきましょう。表の下にある「さらに見る」をクリックすれば履歴を過去に遡ってご覧いただくことができます。
●図3 日経平均株価 構成銘柄【入れ替え履歴】
日経平均株価を構成している225銘柄の中でも、指数の値動きに大きく影響する「寄与度が高い銘柄」と、影響の小さい「寄与度が低い銘柄」があります。株価上昇の波に乗るためには、寄与度が高い銘柄に乗るのが手っ取り早いといえますから、「日経平均株価 寄与度ランキング」の一覧表の「寄与度上位10」「寄与度下位10」を確認して、どのような銘柄があるのかを確認しておきましょう。
ちなみに、日経平均株価が3万円に駆け上がる時、株価上昇にとりわけ寄与した銘柄が「ソフトバンクグループ <9984>」と「ファーストリテイリング <9983>」の2銘柄であり、この2銘柄はだいたいランキングの上位に位置しています。このほかに寄与度の高いより多くの銘柄を確かめたい場合は、一覧表の右上にある「全225銘柄の寄与度を見る」をクリックすれば、「日経平均の寄与度ランキング」のページで日経平均株価を構成する225銘柄の全てについて指数にどのような影響を与えているかを確認することができます(図4)。
●図4 日経平均の寄与度ランキング
とは言え、株価は毎日動いていますから、寄与度の高い銘柄の株価が毎日上昇するというわけではありません。「日経平均採用銘柄を狙って水準訂正の波に乗る」としても、リスク回避のためにも多少は分散して投資しておきたいと考えるのが普通です。そこで、株式市場で物色されているセクターが何であるのかを確認するために、株探トップページの右カラムにある「東証1部33業種トレンド」を確認しましょう(図1)。「上下位10」が表示されていますので、この日の上昇率トップの業種である「不動産業」をクリックします。不動産業に属する全市場の銘柄が一覧で表示されますので、どういった銘柄があるのか、分散投資の対象としてふさわしいのかをチェックしてみるとよいでしょう(図5)。
株式市場が水準訂正をする時、上昇時も下落時も、日経平均株価を中心に指数が動くことはよくあることです。株式市場全体に目を向け、今はどのような銘柄が動く時なのか、しっかりととらえることが大切です。株式投資に教科書的な正解はなく、儲かれば正解なのです。過去の成功体験や勝利の方程式にこだわらず、時代の波に乗って資産を膨らませたいものですね。
●図5 「業種 不動産業の銘柄」一覧
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