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【注目】前週末4日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

コーセー <日足> 「株探」多機能チャートより

■コーセー <4922>  16,680円 (+600円、+3.7%)

 コーセー <4922> が大幅続伸。SMBC日興証券が3日付で同社の投資判断を「2」から「1」へ引き上げるとともに、目標株価を1万3200円から1万7200円へ増額したことが材料視されたようだ。レポートでは、新型コロナウイルス感染拡大とインバウンド需要減少により、過去最高益を記録した19年3月期の業績水準への早期回復は見込みにくい環境が続くと報告。一方、国内では他社に先駆けて利益改善が進むとみるほか、海外は中国を中心に利益成長余地が大きく、トイレタリー・化粧品セクター内で最も利益回復の確度が高いと評価している。

■浜井産業 <6131>  1,547円 (+48円、+3.2%)

 浜井産業 <6131> [東証2]が3日続伸。1400円台のもみ合いを上放れ、一時1600円台まで歩を進め新高値を更新した。世界半導体市場の拡大が顕著となるなか、その設備投資に関連する銘柄に対する物色の流れが先鋭化している。同社はラップ盤(研磨機)を主力とし、半導体シリコンウエハーの重要拡大の恩恵を受けている。21年3月期は営業利益段階で前期比37.5%減の2億6000万円を見込んでいるが、20年4-9月期時点で前年同期比96%増の3億3700万円に達しており、通期見通しの大幅上振れが期待できる状況にある。

■日機装 <6376>  1,059円 (+30円、+2.9%)

 日機装 <6376> が続伸。4日付の日本経済新聞朝刊で「2021年春、欧米や中国など海外で小型の空気清浄機の販売に乗り出す」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、同社の製品には「深紫外線」と呼ぶ波長の短い紫外線を照射して空気中のウイルスや細菌を破壊する点に特徴があり、実験では新型コロナウイルスにも効果があったことから、海外販売網を生かして医療機関などに売り込むという。また、海外販売を控えて、21年1月までに生産能力を月8000台から2万台に引き上げるとしており、業績への貢献が期待されている。

■カネカ <4118>  3,380円 (+85円、+2.6%)

 カネカ <4118> が4日続伸。同社は4日、米INOVIOが開発を進めている新型コロナウイルスに対するDNAワクチン「INO-4800」の原薬製造をグループ会社のカネカ・ユーロジェンテックが受託すると発表。INOVIOは米国国防総省からの資金支援を受けて実用化に向けた第2相および第3相試験を計画しており、全世界へ数億回分の供給を目指しグローバルな製造体制の構築を急いでいる。カネカ・ユーロジェンテックは、プラスミドDNA(大腸菌などの細菌や酵母の核外に存在し、細胞分裂によって娘細胞へ引き継がれる環状DNA分子の総称)の世界トップクラスの技術やGMP(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)製造設備を保有していることが、今回の受託につながったとしている。

■ミナトHD <6862>  471円 (+11円、+2.4%)

 ミナトホールディングス <6862> [JQ]が反発。同社は3日取引終了後、太陽誘電 <6976> と販売代理店契約を締結することを発表した。ミナトHDは半導体のメモリーモジュールなどを主力とする電子機器メーカーだが、太陽誘電の電子部品やソリューションシステムなどの販売を、メモリー製品を取り扱うサンマックス・テクノロジーズをはじめとするグループ各企業が行うことで、今後の収益貢献が期待される状況となった。これをポジティブ視する買いを引き寄せた。

■夢真HD <2362>  727円 (+16円、+2.3%)

 夢真ホールディングス <2362> [JQ]が反発。4日午後1時ごろ、子会社の夢テクノロジーでAWS認定資格取得エンジニアの育成において100人を達成したと発表しており、これが好感された。AWS(アマゾン ウェブ サービス)は米アマゾンが提供しているクラウドプラットフォームで、現在175を超えるサービスが提供されている。今後も強い需要が見込まれるが、導入活用を担うAWSエンジニアが不足していることから、夢テクノロジーは育成研修プログラムを3月から運用開始し、毎月15~20人程度の資格保有エンジニアの育成と輩出を進め、将来的には1000人の育成を計画しているという。

■エムアップ <3661>  2,594円 (+59円、+2.3%)

 エムアップホールディングス <3661> が3日ぶりに反発。3日の取引終了後、連結子会社のTixplusが経済産業省による「GoToイベントキャンペーン」のチケット販売事業の受託事業者として承認されたと発表しており、これが好感された。同キャンペーン対象イベントにはリアルイベントだけでなく配信イベントも含まれ、対象のチケットは通常価格から最大20%割引した価格で販売する。対象となる音楽ライブやスポーツイベント、ライブ配信などのチケット販売は、Tixplusがチケット二次販売「チケプラトレード」で11月27日から開始したとしている。

■日本通信 <9424>  194円 (+4円、+2.1%)

 日本通信 <9424> が反発。4日午後0時30分ごろ、3日にNTTドコモ <9437> が発表した新料金への対抗プランを投入することを決定したと発表しており、これを材料視する買いが入った。新料金プランは、16GBのデータ量に毎月70分の通話料金を含めて1980円(税別)で、12月10日に新発売する。同プランの16GBは、総務省が示すデータ使用量の分布で85%の利用者をカバーできる容量となるが、ドコモの新料金プランのサービス開始日から、20GBへ自動的に増量するとしている。

■エイベックス <7860>  963円 (+19円、+2.0%)

 エイベックス <7860> が反発。3日の取引終了後、資産運用会社の3D・インベストメント・パートナーズが関東財務局に大量保有報告書を提出。報告書によると、3D・インベストメント・パートナーズの同社株式保有比率は5.59%となり、新たに5%を超えたことが判明した。保有目的は「純投資および状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としており、思惑的な買いが入ったようだ。なお、報告義務発生日は11月26日となっている。

■ALサービス <3085>  2,096円 (+38円、+1.9%)

 アークランドサービスホールディングス <3085> が反発。3日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高で、かつや既存店売上高が前年同月比4.7%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数は同4.1%減と減少傾向が続いたものの、客単価が同9.2%増と上昇した。

■フライングG <3317>  1,354円 (+25円、+1.9%)

 フライングガーデン <3317> [JQ]が4日続伸。4日午前11時ごろに発表した11月度月次業績で、既存店売上高が前年同月比21.8%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。10月に続き、テレビ放映の影響により多くの来店客があったとしている。

■ブラザー <6448>  2,113円 (+34円、+1.6%)

 ブラザー工業 <6448> が4日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が3日付で、投資判断「ニュートラル」を継続し、目標株価を1800円から2200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、レーザービームプリンター(LBP)市場は引き続き縮小傾向にあるものの、市場参加者減、競合のハイエンドシフトなどは同社ターゲットのローエンドLBP市場の競争環境緩和につながっており、このポジティブな要因が株価に織り込まれたことが株価の上昇につながったと指摘。更に、在宅勤務需要が想定よりも堅調なことや、産業機器が緩やかに回復しているとして、21年3月期の営業利益予想を491億円から571億円へ、22年3月期を同551億円から602億円へ引き上げている。

■ホッカンHD <5902>  1,418円 (+15円、+1.1%)

 ホッカンホールディングス <5902> が4日続伸。3日の取引終了後、子会社の日本キャンパックが、スープなどを製造する食品製造販売会社である真喜食品の株式を取得し、連結子会社化(孫会社化)すると発表しており、これが好感された。両社の製造販売に関する知見を生かした形で、食品分野における事業拡大を目指すという。取得価額は非開示で、来年2月1日の株式取得を予定している。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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