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【特集】ゼロから始める「株探」の歩き方 ― (22)上昇銘柄ピックアップの鉄則!投資判断を惑わす罠を回避しよう

移動平均線を活用して上昇基調の銘柄を探す

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆「テクニカル」はチャンスを客観的に捉えるツール

 個人投資家のみなさん、こんにちは! 株が大好き、認定テクニカルアナリストの横山利香です。

 新型コロナウイルスの感染拡大で自粛生活を余儀なくされた春休みやゴールデンウイークでしたが、6月に入って新規感染の勢いも落ち着き、ようやくいつも通りの日常生活が戻りつつあるという人も多いのではないでしょうか。

 政府がコロナ対策として行う様々な政策や支援、経済活動再開への期待の高まりなどから、日経平均株価は6月8日、節目の2万3000円を突破しました。コロナショックで株価が暴落する前の水準付近まで戻すという、"超"がつくほどの強い上昇です。私を含めて多くの人が、日経平均株価が3月に2万円を割り込み、一時は1万6000円台まで値下がりした時に、こんなにも早く回復するとは想像できなかったのではないでしょうか。

 市場ではこの株価回復に対し懐疑的な声も聞かれます。今後の日本経済の行方、そして企業業績の先行きを見通せない状況では、景気回復に強気になれない気持ちもわからないではありません。株価が上昇する状況に納得できずにいたために、今回の株価上昇に乗れなかったという人もいることでしょう。株価は基本的には将来の成長性への期待や需給などを織り込んで動いています。刻々と変わる株価の動きを的確に捉えてチャンスを逃さないようにするためには、自分の感情と切り離して、客観的に売買の判断を下すことができるツールを活用していく必要があるでしょう。

 そこで今回は、株探の「銘柄探検」のファンダメンタルズとテクニカルの2つの視点のうちの「テクニカルで探す」をみていきましょう。

◆移動平均線の交錯により表れる売買シグナル

 いつものように各ページの上部にあるグローバルナビから「銘柄探検」を選んでクリックします。表示された「銘柄探検」のページには、オレンジ色の「ファンダメンタルズで探す」と緑色の「テクニカルで探す」の2つのメニューが用意されています。今回は「テクニカルで探す」から、まず「買いの候補」と「売りの候補」をみていきましょう。


図1 銘柄探検「テクニカルで探す」
「株探」の歩き方

 「買いの候補」と「売りの候補」では、移動平均線を使ってそれぞれの候補銘柄を探すことができるようになっています。「買いの候補」ではこれから値上がりする可能性のある銘柄を、一方、「売りの候補」ではこれから値下がりする可能性のある銘柄を一覧で表示してくれます。「買い」で取引したいのか、それとも「空売り」で取引したいのか、あらかじめどのような取引を考えているのかを決めた上で使い分ければよいでしょう。

 今回は「買いの候補」を見ていきましょう。株価が上昇するためには、他の投資家に「この銘柄の株価は今後値上がりしそうだ」と思われて、買われる必要があります。実際に売買に至るためには、その判断を導くきっかけとなる「値上がりする可能性を示す売買サイン」が、他の投資家にもカンタンに把握してもらえるものである必要があります。

 そこで注目したいのが、移動平均線を使った「買いの候補」になります。

 移動平均線は、株価の一定期間の動きを折れ線グラフで表したものです。株価が上昇傾向であるのか、それとも下落傾向なのか、株価のトレンドを表します。「過去●日間の終値の合計÷●日」で求めることができ、チャート分析では期間の異なる複数の線が用いられます。そして、期間の異なる2本の線が交差する動きにより、売買タイミングを分析することができます。期間の短い移動平均線が期間の長い移動平均線を、下から上に突き抜けることで買いシグナルが表れます。これを「ゴールデンクロス」と言い、一般的に買い場とされています。逆に、期間の短い移動平均線が期間の長い移動平均線を上から下に突き抜けることで表れるシグナルは「デッドクロス」と呼ばれ、売り場とされています。

 「5日と25日移動平均線のゴールデンクロス」では、2本の移動平均線の交差による買いシグナル、つまりゴールデンクロスが出現した銘柄を一覧で表示しています。「5日移動平均線」と「25日移動平均線」の組み合わせは最もポピュラーなものであり、この両線の交錯により生じるゴールデンクロス(デッドクロスも)は、多くの投資家によって売買シグナルとして共通に認識されているものの一つとなっています。

 なお、一覧で銘柄が表示されるとはいえ、株式市場の地合いが好調な時などはかなりの数になる場合もあるでしょう。これまでご紹介したように、実際に売買を行う銘柄を探す際には、自分が普段から取引している市場から銘柄を選んだ方がよいでしょう。表の上部にある「市場別」と「時価総額別」のフィルターを活用して、銘柄をある程度選別してみましょう。たとえば、東証1部の大型株を中心に取引している人の場合には、「市場別」の「1部」をクリックすることで、東証1部の銘柄に絞り込みを行えます。


図2 5日と25日移動平均線のゴールデンクロス
「株探」の歩き方



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