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【注目】前週末17日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

マナック <日足> 「株探」多機能チャートより

■マナック <4364>  848円 (+133円、+18.6%) 一時ストップ高

 マナック <4364> [東証2]が大幅に4日続伸、一時ストップ高に買われる人気となった。中国・武漢で流行している新型コロナウイルスの国内上陸やインフルエンザの流行を背景にマスク関連や医薬品関連銘柄などに幅広く物色の矛先が向いている。そのなか同社はエーザイ <4523> が販売する「イータック抗菌化スプレー」の主成分を開発・供給しているメーカーとして人気素地に火がついた。また、国家戦略として電気自動車(EV)普及を後押ししている中国などをはじめ、EVへの難燃剤採用についても思惑がある。世界的な5G商用化を背景に電子材料や工業薬品などの需要回復も追い風となる。

■大和コン <3816>  2,388円 (+373円、+18.5%) 一時ストップ高

 大和コンピューター <3816> [JQ]が大幅高で6連騰と異彩の上げ足をみせている。基幹系業務とWeb関連に強みを持ち、クラウド分野でも実績を積み上げている。農林水産省のスマート農業技術の開発・実証プロジェクトに参画するなど農業ICT関連としても関心が高く、人工知能(AI)を活用したメロンの等級判断などユニークな取り組みにも注目が集まっている。足もとの収益も絶好調、19年8-10月期営業利益は前年同期比56%増の1億6200万円と急拡大しており、通期業績の上振れも期待される。

■ナガオカ <6239>  3,380円 (+502円、+17.4%) ストップ高

 ナガオカ <6239> [JQ]が急反騰し上場来高値を更新。16日取引終了後、1月31日時点の株主に対して1対2の株式分割を実施すると発表したことが好感された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。効力発生日は2月1日。

■イルグルム <3690>  1,620円 (+205円、+14.5%) 一時ストップ高

 イルグルム <3690> [東証M]が続急伸、一時ストップ高まで買われた。同社は17日、マーケティング効果測定プラットフォーム「アドエビス」が昨年10月から提供している3rd party Cookieを使わない新しい計測方法「CNAMEトラッキング」の導入企業が300社を突破したと発表。これが株価を刺激したようだ。米グーグルが個人ユーザーのネット閲覧履歴データの外部提供を2022年までに取りやめることを公表するなど、世界的にプライバシー保護の流れが加速していることが追い風となっているもよう。「CNAMEトラッキング」では、行き過ぎた趣味趣向の分析やターゲティング広告などへのCookie(閲覧履歴)利用を抑制しながらも、高精度な計測を継続することができる。

■三洋貿易 <3176>  2,762円 (+232円、+9.2%)

 東証1部の上昇率トップ。三洋貿易 <3176> が急反発し昨年来高値を更新。16日の取引終了後、1月31日を基準日として、1株を2株に株式分割すると発表した。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性を向上させ、投資家層の拡大を図ることを目的としているという。

■テモナ <3985>  568円 (+42円、+8.0%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率2位。サブスクリプション支援のテモナ <3985> が急反発、一時ストップ高。17日、ロボケン(東京都豊島区)とAIプラットフォーム開発を目的とした合弁会社オプスデータを設立すると発表しており、これが好材料視された。データサイエンティストが所属しAI関連の受託開発で多くの実績を持つロボケンと組み、データに基づいて発見された新しい価値をAIプラットフォームとしてシステム化して提供する。オプスデータはAIプラットフォームを通じてさまざまな業務オペレーションの最適化を推進するという。新たな事業基盤の構築による収益への寄与を期待する買いが向かった。

■MTG <7806>  912円 (+67円、+7.9%)

 MTG <7806> [東証M]が急反発。同社は16日、スリープテック市場に向けた新たなブランド「NEWPEACE(ニューピース)」をスタートさせたと発表。第1弾の製品として「NEWPEACE AI Motion Mattress(ニューピース エーアイモーションマットレス)」を2月3日から一般販売する予定。この製品は同社が独自に開発した人工知能(AI)及びテクノロジーによる動きと温度コントロールで理想の睡眠を提供するマットレスで、16日にはメディア向け説明会などが行われた。

■テクポイント <6697>  839円 (+44円、+5.5%)

 テックポイント・インク <6697> [東証M]が急反発。16日の取引終了後、同社の映像受信用半導体「TP2850」及び独自の信号伝送規格「HD-TVI」が、アルパイン(東京都大田区)のカーナビゲーションシリーズ新製品「ALL NEW ビッグXシリーズ」に採用されたと発表しており、これが材料視されたようだ。なお、日本国内メーカーのカーナビ採用事例はJVCケンウッド <6632> に続き2例目としている。

■テラスカイ <3915>  3,170円 (+125円、+4.1%)

 テラスカイ <3915> が6連騰。米セールスフォース・ドットコムのシステムで構築するクラウド導入ビジネスを展開、企業のIT投資による業務改革を促すDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の最右翼として存在感を示している。20年2月期業績は営業利益段階で前期比4倍の4億9800万円と急拡大を予想しているが、第3四半期である19年3-11月期に5億5800万円と既にその計画ラインを大きく上回ったことでサプライズを呼んだ。企業のクラウド導入ニーズを背景に、21年2月期以降の成長期待も強い。また材料株としての切り口では、量子コンピューター関連ビジネスを手掛ける子会社キューミックスを設立し、IBMと連携して同分野を戦略的に深耕していることで買い人気を増幅させている。

■イムラ封筒 <3955>  632円 (+25円、+4.1%)

 イムラ封筒 <3955> [東証2]が大幅高。16日の取引終了後、従来12円を予定していた期末一括配当を3円増額して15円にすると発表しており、これを好感した買いが入った。なお、前期実績の14円(記念配当2円含む)に対しては1円の増配になる予定で、6期連続の増配となる。

■アプライド <3020>  2,030円 (+77円、+3.9%)

 アプライド <3020> [JQ]が3日続伸。同社は17日、クロスコンパス(東京都中央区)と文教市場及び製造業分野向け人工知能(AI)ソリューションの相互販売拡大で業務提携したと発表。クロスコンパスは、製造業向けAI生成ツール「MANUFACIA(マニュファシア)」などを展開している企業。今回の提携では、MANUFACIA推奨ワークステーションの共同開発及び、導入・保守・技術サポート支援、セミナーや展示会などへの出展・主催を通して、製造業向けソリューションを提案強化し、相互の事業拡大を図るとしている。

■三菱電 <6503>  1,585.5円 (+58.5円、+3.8%)

 三菱電機 <6503> が大幅続伸。17日付の日本経済新聞朝刊で「三菱電機は2020年3月期(国際会計基準)の年間配当を前期と同じ40円程度にする方針だ」と報じられており、これが好材料視された。期末配当の計画は未定としているが、杉山武史社長が日本経済新聞の取材に対し「減益だが配当は維持したい」と述べたという。中間期に14円実施したことから、期末配当は26円となる見込みだ。また、自社株買いの実施も検討するとも伝えており、株主還元姿勢を評価する買いが向かった。

■寿屋 <7809>  2,015円 (+73円、+3.8%)

 壽屋 <7809> [JQ]が3日続伸。同社は17日、NTTレゾナント(東京都港区)との共同プロジェクト「ファクトリーアドバンス・ゼロ」の第2弾をスタートしたと発表。「ファクトリーアドバンス・ゼロ」は、人気アニメ「フレームアームズ・ガール」の世界観を再現する人工知能(AI)チャットボット「轟雷ゼロ」を育成するプロジェクト。第1弾で外部研究員が応答パターンを登録し、第2弾では「轟雷ゼロ」に個性を与えられるかをテーマに外部研究員へのレンタルを始める。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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