【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):物語コーポ、ソフトバンク、SHIFT
物語コーポ <日足> 「株探」多機能チャートより
物語コーポレーション<3097>が大幅反発。15日の取引終了後に発表した3月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比2.8%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。主力の焼肉部門が同3.9%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことに加えて、ラーメン部門なども伸長した。なお、全店売上高は同10.9%増と昨年9月以来の2ケタ増だった。
■DCMホールディングス <3050> 1,111円 +39 円 (+3.6%) 本日終値
DCMホールディングス<3050>は4日続伸。同社は12日、20年2月期の連結業績予想を発表した。営業収益は4495億円(前期比0.8%増)、経常利益は226億円(同13.5%増)、最終利益は140億円(同14.3%増)を見込む。同社では、社会に望ましい仕組み、企業文化を創造することで、社会に不可欠な存在となることを目指し、「コト」を重視した商品提案力を向上させるとしている。また、「便利さ」「楽しさ」「価値ある商品」の提案で、顧客から支持される「魅力ある店づくり」に取り組んでいる。今期の新規出店は12店舗、退店は4店舗を計画している。株価は、3月25日に1022円で年初来安値をつけ、4月11日に1032円で二番底となって以降、反発基調を鮮明にしている。ただ、株価指標面ではPER10倍台、PBR0.7倍台と極めて割安水準にある。
■サインポスト <3996> 3,335円 +115 円 (+3.6%) 本日終値
サインポスト<3996>が続伸。午前11時ごろ、トッパン・フォームズ<7862>と、無人AIレジビジネスで業務提携することで基本合意したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の提携は、サインポストが開発した設置型AI搭載レジ「Wonder Register」(以下「ワンダーレジ」)を本格展開するため、トッパンフォームズが日本全国に有する顧客基盤と販売チャネルを生かした販売体制の構築に取り組むというもの。また今後は、端末の保守・点検などアフターサービスやカスタマーサポートをはじめ、ワンダーレジの導入・運用に関わる周辺サービスの提供についても検討を開始するとしている。
■ソフトバンク <9434> 1,334円 +39.5 円 (+3.1%) 本日終値
ソフトバンク<9434>は商い増勢のなか続伸。ソフトバンクグループ<9984>の通信子会社として、昨年12月下旬に鳴り物入りで上場したが、時価は公開価格の1500円を下回る水準での推移を続けている。NTTドコモ<9437>の携帯電話の通信料金引き下げの思惑が株価の上値を押さえていたが、NTTドコモが15日、料金を6月から最大4割引き下げると発表したことを受け目先出尽くし感から、空売り筋の買い戻しが顕在化した。配当利回りは5.6%前後と高く、株価底入れとなればインカムゲインに対する期待も増幅される。なお、きょうはNTTドコモやKDDI<9433>も買い戻しが利いて上値指向を強めている。
■シード <7743> 1,114円 +26 円 (+2.4%) 本日終値
シード<7743>が続伸。15日の取引終了後、集計中の19年3月期連結業績について、売上高が310億円から294億6000万円(前の期比5.9%増)へ、営業利益が22億円から17億円(同19.3%減)へ、純利益が15億円から8億円(同33.2%減)へ下振れて着地したようだと発表したが、直近で株価は下値模索の展開にあっただけに、悪材料出尽くしとみた買いが入ったようだ。下方修正は、販売チャネルの多様化やメーカー間の競争激化などで、国内の既存商品の伸長率が鈍化したことに加えて、新商品の販売が計画に達しなかったことなどが響いたという。また、広告宣伝費の投下や海外コンタクトレンズメーカーの買収にかかる費用などの伸びが、売り上げの伸びを上回ったことも利益を押し下げたとしている。
■テクマトリックス <3762> 1,958円 +44 円 (+2.3%) 本日終値
テクマトリックス<3762>が7日続伸。午前10時ごろ、同社が取り扱うネットワーク製品とセキュリティー製品に対して「包括的な脅威の検出と可視化」及び「セキュリティ運用」を最大限に効率化することを目的としたサービス「TechMatrix Premium Support powered by TRINITY」を7月に提供開始すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同サービスは、同社が培ってきたネットワーク製品及びセキュリティー製品の販売・構築・サポートのナレッジとノウハウ、及びこれまで提供してきた「TRINITY セキュリティ運用監視サービス」による豊富な運用実績を組み合わせた最上位のサービスという。また、同社が独自開発した数百パターンに及ぶ脅威シナリオによって相関分析を行うセキュリティー統合監視サービスをあわせて提供するとしている。
■SHIFT <3697> 5,840円 +90 円 (+1.6%) 本日終値
SHIFT<3697>が3日続伸し実質上場来高値更新。岩井コスモ証券が15日付で、投資判断「A」を継続し、目標株価を6000円から6500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。会社側では11日、19年8月期上期業績の計画超過と通期計画の上方修正を発表し、営業利益予想を14億円から15億円へ引き上げた。これに対して同証券では、企業のIT投資拡大や会社側の人材増強などを背景に、ソフトウェアの不具合の検査などを行うソフトの品質保証サービスが想定以上に拡大しているとして17億円を見込んでいる。また、人材の増強と案件単価の上昇が進んでいることから、20年8月期は営業利益30億円を目指す中期目標の達成も視野に入ってきたとしており、中期的な業績拡大期待が株価への評価を高めるとしている。
■新日本科学 <2395> 882円 +9 円 (+1.0%) 本日終値
新日本科学<2395>が続伸。午前9時ごろ、アステラス製薬<4503>から創薬支援業務を受託し、業務を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。今回の業務受託は、創薬段階における開発候補化合物選定のためのスクリーニング業務の一部(薬理・薬物動態・安全性・物性試験)を包括的に受託するもので、新日科学は今後、アステラス薬の創薬段階を含む医薬品開発のパートナーとして、継続的、安定的に業務を行うことになるという。なお、20年3月期業績に与える影響は軽微としている。
■ココスジャパン <9943> 1,738円 -500 円 (-22.3%) ストップ安 本日終値
ゼンショーHD傘下のココスジャパン <9943> [JQ] がストップ安。15日大引け後、前期業績見通しの下方修正と株主優待制度の休止を発表しており、これを嫌気する売りが殺到した。19年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の12.6億円→9.1億円に27.7%下方修正した。既存店売上高が計画未達だったうえ、店舗作業効率化による生産性向上の遅れや人件費・販売費が想定を上回ったことが響いた。併せて、業績不振を踏まえ、19年9月末から株主優待制度を休止することを明らかにした。同時に、発行済み株式数(自社株を除く)の6.0%にあたる100万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したがこちらへの反応は限定的だった。
株探ニュース