【特集】2月決算の“選ばれし株”、大幅増益予想で上昇機運に乗る「勝ち組銘柄リスト」 <株探トップ特集>
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―日経平均2万2000円台回復、リスクオン相場で注目される2月決算の好業績株を狙え―
週明け15日の東京株式市場は、米金融大手の好決算を背景にした前週末の米国株高や、外国為替市場での円安・ドル高進行を好感して買い優勢の推移となり、日経平均株価終値は、昨年12月4日以来の2万2000円台回復となった。こうした買い気旺盛の地合いのなか、発表がほぼ終了したばかりの20年2月期通期業績見通しで、大幅経常増益予想に加えPER面で比較的割安な銘柄に注目した。
●アダストリア、商品ラインアップ見直しや不採算店舗閉鎖が効果発揮
アダストリア <2685> は4日、20年2月期の連結業績予想を発表した。売上高は2250億円(前期比1.0%増)と小幅ながら増収を確保するとともに、経常利益は100億円(同36.1%増)、最終利益は60億円(同54.2%増)と大幅な伸びを見込んでいる。同社は女性向け中心のカジュアル衣料を展開しているが、商品ラインアップの見直しや不採算店舗閉鎖などによる効果が発揮されて、利益率が向上する見通しとなっている。
●パルHD、ネット通販の強化などで4期連続増収増益目指す
パルグループホールディングス <2726> は9日、20年2月期の連結業績予想を発表した。売上高は1377億円(前期比5.5%増)、経常利益は90億円(同14.9%増)、最終利益は55億3000万円(同16.2%増)を見込んでいる。同社は女性向けファッション衣料店や雑貨店「3COINS」などを展開している。今期はネット通販の強化などを通じ、4期連続の増収増益を目指す。併せて、前期の年間配当を75円から85円(前の期は75円)に増額し、今期も85円を継続する方針としている。
●ピックルス、新規得意先開拓や既存顧客の深耕で3期連続の2ケタ増益へ
ピックルスコーポレーション <2925> は9日取引終了後、20年2月期の連結業績予想を発表した。売上高は425億1300万円(前期比4.5%増)、経常利益は17億3900万円(同11.4%増)、最終利益は10億4000万円(同13.0%増)を見込んでいる。「ご飯がススムキムチ」を中心としたキムチや、主力となる浅漬、総菜を積極的に提案することにより、新規得意先の開拓や既存顧客の深耕を図る。また、18年4月から開始しているEC事業にも注力し、3期連続の2ケタ増益を目指す。
●DCMHD、今期の新規出店は12店舗・退店は4店舗を計画
DCMホールディングス <3050> は12日、20年2月期の連結業績予想を発表した。営業収益は4495億円(前期比0.8%増)、経常利益は226億円(同13.5%増)、最終利益は140億円(同14.3%増)を見込む。同社では、社会に望ましい仕組み、企業文化を創造することで、社会に不可欠な存在となることを目指し、「コト」を重視した商品提案力を向上させるとしている。また、「便利さ」「楽しさ」「価値ある商品」の提案で、顧客から支持される「魅力ある店づくり」に取り組んでいる。今期の新規出店は12店舗、退店は4店舗を計画している。
●スタジオアタオ、8期連続で過去最高益更新の見通しで年10円の初配当実施へ
スタジオアタオ <3550> [東証M]は自社ブランドのバッグや財布をネット経由や店舗で販売しており、消費者のニーズを捉え業績は最高益更新基調が続いている。同社は10日、20年2月期の連結業績予想を発表したが、売上高は49億円(前期比16.3%増)、経常利益は8億8000万円(同18.0%増)、最終利益は6億1500万円(同15.5%増)といずれも2ケタの伸長を見込んでおり、8期連続で過去最高益を更新する見通し。また、20年2月期は年10円の初配当を実施する計画だ。
●パイプドHD、情報資産プラットフォーム「スパイラル」の収益拡大見込む
パイプドHD <3919> が10日に発表した20年2月期経常利益は、前期比3.1倍の11億9000万円に急拡大し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通し。今期は先行投資の収穫期として、主力の情報資産プラットフォーム「スパイラル」などの収益拡大を見込む。前期に実施した人材の積極採用を抑制するほか、新たな投資活動を控え、計画達成を目指す。併せて、今期の年間配当は前期比9円増の21円に大幅増配する方針としている。
●C&R、映像・ゲーム・Webなどの派遣強化で2ケタ増収増益へ
映像系人材派遣のクリーク・アンド・リバー社 <4763> が4日に発表した20年2月期連結経常利益は前期比48.3%増の23億5000万円に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通し。今期は制作スタジオを活用した映像、ゲーム、Webなどの派遣・請負や医師の紹介事業を強化し、2ケタ増収増益を見込む。また、本社移転とグループ拠点集約に伴う一時的な費用がなくなることも大幅増益の要因となる。併せて、今期の年間配当は前期比3円増の15円に増配する方針としている。
●エーアイテイー、一貫輸送体制強化でニーズを捉えた物流を提案
複合一貫輸送業のエーアイテイー <9381> は10日、20年2月期の連結業績予想を発表した。営業収益は500億円(前期比80.0%増)、経常利益は19億6000万円(同15.0%増)、最終利益は12億5000万円(同7.1%増)を見込む。新規顧客獲得や既存顧客との更なる取引拡大を図り、検品・検針・加工業務から始まり、主力の国際貨物輸送のみならず、通関や配送までを一貫して請け負えるグループの環境を生かし、顧客のニーズを的確に捉えた物流提案を積極化する。加えて中国、東南アジア、米国の現地法人や各国の代理店との連携も深め、グローバルな物流体制の基盤強化を図るとともに、三国間輸送の獲得にも継続して取り組む。
◆主な20年2月期経常利益大幅増益予想の割安銘柄◆
銘柄 <コード> 増益率 株価 PER
柿安本店 <2294> 7.8 2130 13.9
アダストリア <2685> 36.1 2827 22.2
パルHD <2726> 14.9 3370 13.4
パレモ・HD <2778> 6.7 333 6.7
ピックルス <2925> 11.4 2207 13.6
DCMHD <3050> 13.5 1072 10.2
あさひ <3333> 6.8 1360 13.2
アレンザHD <3546> 5.1倍 888 12.4
スタジオアタオ <3550> 18.0 2170 22.2
C&R <4763> 48.3 1330 19.5
MORESCO <5018> 11.3 1529 9.5
西松屋チェーン <7545> 65.2 876 13.5
NaITO <7624> 6.4 248 16.0
リテールパートナーズ <8167> 13.0 1160 14.6
マックスバリュ東海 <8198> 37.4 2261 12.2
フジ <8278> 15.8 1895 12.1
エーアイテイー <9381> 15.1 1178 21.9
※株価は15日終値、単位:%、円、倍
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