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【特集】すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 uki5496さんの場合-最終回
>> uki5496さんの1回目から読む
投資に限らず自宅・保険・旅行etc.と生活の全てがバリュー思考
uki5496さん(ハンドルネーム・以下、ukiさん)紹介記事では、3回にわたり、運用資産1億円に迫る堅実投資を支える銘柄選びの段取りや実際の売買事例を見てきた。その大きな特徴はバリュー思考と数字へのこだわりだ。
本来持つ価値より割安に評価されている銘柄が、評価され直す可能性を、細かい数字に目配りしながら判断していく。この姿勢は、投資にとどまらず、自宅の購入や旅行など普段の生活の場面にも貫かれている。
「バリュー投資とバリューライフ」――。これは自身が運営するブログのタイトル。ukiさんシリーズの締めくくりとして、投資以外の部分でどんな頭の働かせ方をしているのか、その筋金入りのバリュー思考の具体例を紹介していく。
消費者心理が冷え込んだタイミングで割安にマイホーム購入
「金額が高くても価値があると思えば買うし、ないと思えば1円も使いたくない」。これがukiさんの投資から生き方全般にわたり、一本筋を通したバリューのこだわりだ。
現在、妻と子供2人の4人家族のukiさんは、東京都内の持ち家に住む。「人生の三大出費」の一つと言われるほどに大きな買い物となる住宅購入時も、投資の時と同様のバリュー思考をフル活動させ、行動に踏み切った。
株式投資では「安く買って高く売る」が投資を成功させる王道のセオリーだ。つまり買うタイミングやその価格が大きくものをいう。マイホームを買うのもこれと同様、購入時期を工夫し、自身の分析で真の価値の見極めにこだわった。
第2回目の記事では、本来実力のあるお宝銘柄をより割安に仕込むために、「○○ショック」などと呼ばれる大暴落時の夜に集中して銘柄探しをしていることを紹介した。実はマイホームの購入も2011年の東日本大震災の直後、住宅購入マインドが冷え込んだ時期に実行した。
株式と同じく不動産も、不安心理が高まる時期は、平時よりも安く売り出される物件が出てくるもの。実際、ukiさんは、都内ターミナル駅の近場で、当初売り出し価格から2割以上の割引になった物件を探すことができた。自身の分析では、原価を割り込むほどの価格水準だったという。
実際、東京都の地価公示の平均価格を見てみると、11年は直近での底値圏近辺。13年まで下落を続けた後に、黒田バズーカーの影響もあり上昇を続けている。足元の平均価格は購入時期より値上がりしており、全体でみれば含み益が発生している状況にある。
売り値が妥当か、地価公示などを使い真の価値を見極める
ukiさんのマイホーム購入で参考になるのが、物件の正味価値を吟味したことだ。株式投資で投資先の財務諸表を主要な勘定項目に目配りするのと同様、マイホームでも一戸建ての価値を土地と建物部分に分けて資産性を評価した。
評価にあたって建物の資産価値は減価されていくので、資産価値はゼロとした。一方の土地は、マクロでは人口減などの影響で長期的に下落する可能性はあるが、個別の要因で価格が上昇する可能性もある。地価の下落要因として最低限、注視しておくのは地盤や災害リスクの高いエリアかどうか。
地盤については民間会社が提供しているサイト、災害は自治体が公表しているハザードマップなどを参考に、リスクの低い土地かどうかを確認できる。地盤や災害リスクの低い土地では原則、建物を含めた物件価格が地価に近ければ近いほど、この先、含み損を抱えるリスクを抑えやすいと、考えたのだ。
■自治体のサイトで確認できるハザードマップ(新宿区の例)
注:URLはhttp://www.city.shinjuku.lg.jp/anzen/htdocs/index.html
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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投資に限らず自宅・保険・旅行etc.と生活の全てがバリュー思考
筆者:福島 由恵
金融機関出身フリーライター。株式、投資信託、不動産投資などを中心とした資産形成に関連する記事執筆を主に担当。相続、税金、ライフプラン関連も数多く執筆。
金融機関出身フリーライター。株式、投資信託、不動産投資などを中心とした資産形成に関連する記事執筆を主に担当。相続、税金、ライフプラン関連も数多く執筆。
uki5496さん(ハンドルネーム・30代・男性)のプロフィール:
サラリーマン投資家で2005年から投資を開始。日本株を中心にバリュー株狙いの「負けにくい」堅実派投資を行う。(1)割安(2)業績進捗が良好(3)高配当利回り(4)この先の変化が期待できる、――の4項目を重視。対TOPIXでは平均プラス10%の勝ちを続け(06年の1年だけ負け)、順調に資産を拡大。現在の金融資産は9000万円台。
サラリーマン投資家で2005年から投資を開始。日本株を中心にバリュー株狙いの「負けにくい」堅実派投資を行う。(1)割安(2)業績進捗が良好(3)高配当利回り(4)この先の変化が期待できる、――の4項目を重視。対TOPIXでは平均プラス10%の勝ちを続け(06年の1年だけ負け)、順調に資産を拡大。現在の金融資産は9000万円台。
uki5496さん(ハンドルネーム・以下、ukiさん)紹介記事では、3回にわたり、運用資産1億円に迫る堅実投資を支える銘柄選びの段取りや実際の売買事例を見てきた。その大きな特徴はバリュー思考と数字へのこだわりだ。
本来持つ価値より割安に評価されている銘柄が、評価され直す可能性を、細かい数字に目配りしながら判断していく。この姿勢は、投資にとどまらず、自宅の購入や旅行など普段の生活の場面にも貫かれている。
「バリュー投資とバリューライフ」――。これは自身が運営するブログのタイトル。ukiさんシリーズの締めくくりとして、投資以外の部分でどんな頭の働かせ方をしているのか、その筋金入りのバリュー思考の具体例を紹介していく。
消費者心理が冷え込んだタイミングで割安にマイホーム購入
「金額が高くても価値があると思えば買うし、ないと思えば1円も使いたくない」。これがukiさんの投資から生き方全般にわたり、一本筋を通したバリューのこだわりだ。
現在、妻と子供2人の4人家族のukiさんは、東京都内の持ち家に住む。「人生の三大出費」の一つと言われるほどに大きな買い物となる住宅購入時も、投資の時と同様のバリュー思考をフル活動させ、行動に踏み切った。
株式投資では「安く買って高く売る」が投資を成功させる王道のセオリーだ。つまり買うタイミングやその価格が大きくものをいう。マイホームを買うのもこれと同様、購入時期を工夫し、自身の分析で真の価値の見極めにこだわった。
第2回目の記事では、本来実力のあるお宝銘柄をより割安に仕込むために、「○○ショック」などと呼ばれる大暴落時の夜に集中して銘柄探しをしていることを紹介した。実はマイホームの購入も2011年の東日本大震災の直後、住宅購入マインドが冷え込んだ時期に実行した。
株式と同じく不動産も、不安心理が高まる時期は、平時よりも安く売り出される物件が出てくるもの。実際、ukiさんは、都内ターミナル駅の近場で、当初売り出し価格から2割以上の割引になった物件を探すことができた。自身の分析では、原価を割り込むほどの価格水準だったという。
実際、東京都の地価公示の平均価格を見てみると、11年は直近での底値圏近辺。13年まで下落を続けた後に、黒田バズーカーの影響もあり上昇を続けている。足元の平均価格は購入時期より値上がりしており、全体でみれば含み益が発生している状況にある。
売り値が妥当か、地価公示などを使い真の価値を見極める
ukiさんのマイホーム購入で参考になるのが、物件の正味価値を吟味したことだ。株式投資で投資先の財務諸表を主要な勘定項目に目配りするのと同様、マイホームでも一戸建ての価値を土地と建物部分に分けて資産性を評価した。
評価にあたって建物の資産価値は減価されていくので、資産価値はゼロとした。一方の土地は、マクロでは人口減などの影響で長期的に下落する可能性はあるが、個別の要因で価格が上昇する可能性もある。地価の下落要因として最低限、注視しておくのは地盤や災害リスクの高いエリアかどうか。
地盤については民間会社が提供しているサイト、災害は自治体が公表しているハザードマップなどを参考に、リスクの低い土地かどうかを確認できる。地盤や災害リスクの低い土地では原則、建物を含めた物件価格が地価に近ければ近いほど、この先、含み損を抱えるリスクを抑えやすいと、考えたのだ。
■自治体のサイトで確認できるハザードマップ(新宿区の例)
注:URLはhttp://www.city.shinjuku.lg.jp/anzen/htdocs/index.html
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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