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【特集】神戸物産 Research Memo(1):業務スーパー事業の成長により業績は過去最高を連続で更新

神戸物産 <日足> 「株探」多機能チャートより

■要約

神戸物産<3038>は農畜産物の生産から製造加工、小売販売まで自社グループで行う食品の製販一体企業として国内トップ企業である。食品スーパーの「業務スーパー」をFC展開するほか、外食事業や再生可能エネルギー事業も行っている。店舗の徹底的な「ローコストオペレーション」と自社商品の開発・生産技術力、輸入商品調達力を強みとし、ベストプライスで商品を提供し続けることにより顧客支持を集め、成長を続けている。

1. 2018年10月期業績
2018年10月期の連結業績は、売上高で前期比6.2%増の267,175百万円、営業利益で同7.6%増の15,722百万円といずれも過去最高を更新し、会社計画(売上高265,000百万円、営業利益15,000百万円)を上回って着地した。主力の業務スーパー事業が新規出店効果や自社PB商品の販売増もあって売上高が前期比9.0%の増収増益となったことが要因だ。業務スーパーの既存店向け商品出荷額は、自社PB商品の拡販施策が奏効したこともあり、前期比4.5%増と堅調に推移した。また、店舗数も前期末比で33店舗増の813店舗と会社計画(810店舗)を上回って推移した。既存店の収益拡大によりFCオーナーの出店意欲が向上するなど好循環が続いている。

2. 2019年10月期業績見通し
2019年10月期の連結業績は、売上高で前期比5.5%増の281,900百万円、営業利益で同4.9%増の16,500百万円と増収増益が続く見通し。店舗数は前期末比25店舗増の838店舗、既存店向け商品出荷額は前期比2%台後半の伸びを前提としている。2018年11月の既存店向け出荷額は前年同月比3.3%増、全国ベースでは同7.4%増と順調な滑り出しとなっている。新規出店については出店余地の大きい首都圏のほか、九州北部エリアへの展開が進む見通し。物流コストの上昇が懸念されるものの、自社PB商品の拡大や店舗のローコストオペレーションの推進により、増収増益を継続している。また、ここ数年損失計上が続いてきた神戸クック事業についても、在庫評価損が一巡したことや「神戸クック・ワールドビュッフェ」並びに新業態である惣菜店「馳走菜」の出店増により2019年10月期は9期ぶりに黒字転換する見通し。

3. 業務スーパーの店舗数拡大とPB商品強化により、今後も安定成長が続く
同社は中期経営計画(連結)として、2020年10月期に売上高290,000百万円、営業利益17,000百万円、業務スーパーの店舗数は850店舗まで拡大していくことを目標として掲げている。2018年10月期まで計画を上回るペースで進捗しており、同目標値は上振れする可能性が高くなっている。2019年10月には消費税の再引き上げが予定されており、消費者の低価格志向が強まれば業務スーパーにとっても追い風となる。FCオーナーの出店意欲も旺盛で、長期目標としている1,000店舗の達成も視野に入ってきた。PB商品の売上構成比率は2018年10月期で30%を超えたが、今後も消費者の嗜好に合わせた商品を開発、販売していくことで製造子会社を含めたグループ全体の収益拡大を目指して行く方針だ。


4. 株主配当と株主優待を実施
株主還元策として、同社は経営成績に応じた利益配分を行うことを基本方針としている。2019年10月期は2018年11月に実施された1:2の株式分割を考慮すると、前期比2.5円増配の35.0円(配当性向17.3%)と連続増配を予定している。2020年10月期には連結配当性向で20.0%を目標としており、段階的に配当性向を引き上げていく方針だ。また、株主優待として毎年10月末時点の株主に対して、保有株数に応じて業務スーパー商品券の贈呈を行っており、希望する株主には同社グループ商品の詰め合わせとの引き換えにも対応している。

■Key Points
・「業務スーパー」を軸とした製販一体企業として成長
・「業務スーパー」は既存店の売上、新規出店数ともに会社計画を上回る
・業務スーパー事業の好調持続で、2020年10月期の営業利益は目標の170億円を上回る可能性が高い

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《RF》

 提供:フィスコ

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