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【特集】ヒーハイスト Research Memo(1):主力事業は高度な精密部品加工。R&D用やレース用特殊部品に強み

ヒーハイスト <日足> 「株探」多機能チャートより

■要約

ヒーハイスト精工<6433>の主力事業は、高度な精密部品加工であり、主に3つの領域(直動機器、精密部品加工、ユニット製品)に分けられている。主要顧客としてTHK<6481>や本田技研工業<7267>(以下、ホンダ)の研究所を抱えており、同社の技術力が高いことを裏付けている。ただし、大部分がOEM供給や研究開発用やレース用車種の特殊部品であることから、業績が急変することは少ない。今後は、現在持っている高い加工技術を生かして新分野へ展開することで成長を目指している。

1. 2018年3月期(実績):営業利益は予想を下回ったが前期比では54.6%増
2018年3月期決算は、売上高が前期比19.2%増の2,623百万円、営業利益が同54.6%増の225百万円、経常利益が同75.4%増の234百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同97.6%増の166百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益の伸び率が高いのは、前期は24百万円の特別損失(固定資産除却損)が計上されたためである。

2. 2019年3月期通期(予想):コスト増を見込み5.0%増収、3.7%増益予想
2019年3月期通期の業績は、売上高で前期比5.0%増の2,756百万円、営業利益で同3.7%増の233百万円、経常利益で同1.0%増の237百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同3.9%減の159百万円と予想されている。上半期までの業績はある程度読めているようだが、主要顧客の動向が下半期は不透明であることから堅めの予想となっている。

3. 中期経営計画:「不易流行」に沿って経営を推進
特別な中期経営計画は発表していないが、松尾芭蕉が唱えた「不易流行」(どのような時代や環境になろうとも、変えてはならないことと、その時代、時代の環境の変化に順応していかなければならないことがある)の考えに基づいて、今後も市場の変化を注視して取るべきアクションを慎重に見極めながらも、一度決めたら素早いスピードでShiftしていくことを経営の基本方針としている。

■Key Points
・高度な精密部品加工が主力事業、大手向けOEMや特定顧客向け売上高が多い
・2019年3月期通期業績は、5.0%増収、3.7%営業増益と堅め予想
・経営方針は「不易流行」、今後も市場の変化を見極める

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《SF》

 提供:フィスコ

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