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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

大村紙業 <日足> 「株探」多機能チャートより

■大村紙業 <3953>  2,053円 (+400円、+24.2%) ストップ高

 大村紙業 <3953> [JQ]がストップ高。23日付の日本経済新聞で「世界で段ボールの需要が急増している」と報じられており、段ボール 製品大手の同社に思惑的な買いが入った。記事によると、世界最大の需要国である中国などでインターネット通販が急拡大しており、梱包や配送に使う量が増えているという。また、これを受けて国内段ボール最大手のレンゴー <3941> も06年3月以来の4ケタ台を回復するなど関連銘柄が物色された。

■AppBank <6177>  870円 (+150円、+20.8%) ストップ高

 AppBank <6177> [東証M]がストップ高。22日の取引終了後、今年6月中旬に新サービスとして、仮想通貨 配付コンテンツプラットフォーム「@BLAST(アットブラスト)」の提供を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同サービスは、ゲームやエンターテイメントを中心としたさまざまなコンテンツを通して、仮想通貨を配付するWebサービスのプラットフォーム。まずは、6月リリース予定のゲームアプリ「POKER×POKER」内でのオンライン大会を皮切りに、7月下旬には賞金総額1000万円相当の仮想通貨を配付するPOKER大会を予定しており、さらに今夏以降は国内メーカーと協力し、月に2~3回の頻度で継続的に大会を開催する予定としている。

■ベクター <2656>  535円 (+80円、+17.6%) ストップ高

 ベクター <2656> [JQ]がストップ高。23日午後1時ごろ、ソフトバンクグループ <9984> 傘下のソフトバンクが提供するアプリ取り放題サービス「App Pass」の運用に関して、23日に業務提携契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが入った。ベクターが長年ソフトウエア販売やコンテンツ運営で培ってきたノウハウを活用し、ソフトバンクと連携して両社がさらなる成長を目指すことが目的という。また、今回の提携によりベクターは、ソフトバンクが行っている同サービスを継続提供するために必要となるサーバー、通信システム、およびアプリケーションを運用開始日までに構築し稼働させるほか、システムの運用、保守および両社で合意した改修を実施することなどを担当する。なおベクターでは、19年3月期業績への影響は軽微としている。

■アイフリーク <3845>  315円 (+39円、+14.1%)

 アイフリークモバイル <3845> [JQ]が4日続急騰。22日の取引終了後に定款の一部変更を発表しており、事業目的に「仮想通貨交換業」「金融商品取引業」などを追加したことから今後の事業展開への期待感から買いが入ったようだ。なお、前述の2事業に加えて、「有限責任事業組合財産に運用及び管理、並びに有限責任事業組合への出資」「匿名組合財産の運用及び管理、並びに匿名組合への出資」なども追加している。

■セレス <3696>  2,240円 (+275円、+14.0%)

 東証1部の上昇率トップ。セレス <3696> が3連騰。22日の取引終了後、運営するポイントサイト「モッピー」「お財布.com」で、Amazon.co.jp(アマゾン)で利用できる「Amazonプライムギフトコード」とのポイント交換を開始すると発表しており、これを好感した買いが入った。Amazonプライムギフトコードは、登録すると会員サービス「Amazonプライム」の特典を1年間(税込み3900円相当)利用できるギフトコードで、Amazonプライムは迅速な配送特典のほか、プライムビデオやプライムミュージック、プライムフォトなどのデジタル特典を追加料金なしで利用できる。今回のポイント交換により、モッピー・お財布.com会員は獲得したポイントをいつでもAmazonプライムギフトコードへ交換可能となり、利便性向上による利用者層の拡大が期待されている。

■三菱総研 <3636>  4,865円 (+310円、+6.8%)

 東証1部の上昇率7位。三菱総合研究所 <3636> が3日ぶり急反発で上場来高値を更新。大和証券が22日付で、投資判断を「3」から「2」とし、目標株価を3800円から5020円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。4月26日に上期決算を発表したが、同証券ではうち1-3月について、14.1%増収、31.5%営業増益で着地したことを評価。17年9月期からの営業体制強化が奏功し、官民共創案件の受注が順調で、これを受けて18年9月期の同証券予想を営業利益で60億4000万円から66億円へ上方修正している。また同様に、19年9月期は同65億9000万円から74億3000万円へ、20年9月期を同71億5000万円から80億6000万円へ引き上げている。

■キトー <6409>  2,732円 (+106円、+4.0%)

 キトー <6409> が6連騰、上場来高値を連日更新した。15日大引け後に発表した19年3月期の連結経常利益が前期比34.5%増の51億円に拡大する見通しとなったことを引き続き評価する買いが続いた。今期は旺盛な設備投資需要が継続するなか、国内を中心に巻き上げ機などの販売が伸びるほか、1月に買収したフィンランドのクレーン製造会社の業績上積みなども収益を押し上げる見通し。経常利益予想の51億円は08年3月期に記録した過去最高益51.8億円に迫る水準で、11年ぶりの最高益更新への期待も膨らむ。併せて、前期の年間配当を30円→33円(前の期は28円)に増額し、今期も前期比7円増の40円に増配する方針としており、3期ぶりの大幅増配も好感されている。

■オープンドア <3926>  2,040円 (+71円、+3.6%)

 オープンドア <3926> が反発。22日の取引終了後、運営する「トラベルコ」で東海道新幹線とホテルを組み合わせて検索し、複数社の取り扱う商品を同一画面内で比較できる唯一のサービス「東海道新幹線+ホテル」(β版)をサービスメニューとして新設したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同サービスは、JR東海ツアーズ(東京都中央区)と日本旅行(東京都中央区)が取り扱う東海道新幹線+ホテル商品を条件を指定して一括検索し、同一画面内で比較することのできる唯一のサービス。また、同一条件におけるトラベルコ 国内ツアー、国内ダイナミックパッケージ(航空券+ホテル)、航空券とホテルをそれぞれ予約する場合の組み合せの金額を参考価格として表示するため、どの商品タイプを選択すると最も安く旅行ができるのかを簡単に知ることが可能としており、利便性の向上による利用者の拡大が期待されている。

■豊田合 <7282>  3,025円 (+99円、+3.4%)

 豊田合成 <7282> が3日ぶり反発。SMBC日興証券が22日付けで目標株価を2600円から3000円へと引き上げたことが好感された。なお、投資評価は「2」を継続した。同証券では、アジアの需要増のほか、合理化、経費削減などの期待値を大きく見積もり、19年3月期の営業利益予想を450億円から460億円(会社予想440億円)へ、20年3月期を490億円から500億円へ引き上げ、21年3月期を同530億円と見込んでいる。また、最終年度の26年3月期に売上高1兆円、営業利益800億円を目指す中長期経営計画について実現可能だが意欲的と評価している。

■IBJ <6071>  728円 (+16円、+2.3%)

 IBJ <6071> が3日ぶりに反発。22日の取引終了後、ミクシィ <2121> [東証M]子会社で、結婚支援事業を展開するDiverse(東京都渋谷区)の全株式を7月2日付で取得し子会社化すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の子会社化は、比較的ライトなユーザー層(婚活潜在顧客層)をターゲットとするDiverse社と、総合的な婚活サービスを展開するIBJが包括的に提携することで、相互の得意とする事業ノウハウの共有によりグループシナジーを高められると判断したという。なお、取得価額は5億2800万円。また、業績への影響は現在精査中としている。

■ルネサス <6723>  1,089円 (+23円、+2.2%)

 ルネサスエレクトロニクス <6723> が3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は22日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエイト」へ引き上げた。目標株価は1200円から1400円に見直した。新たなエクイティストーリーは「安定的な利益成長局面入りを評価する」とした。長期に低迷していたシェアは積極的な営業活動により回復期に入ると予想しており、第2四半期(4-6月)を底に同社の業績は息の長い利益成長局面に入ったとみている。同証券では18年12月期の連結営業利益は前期比11%増の872億円、19年12月期の同利益は今期推定比30%増の1130億円と予想している。

■サイバネット <4312>  936円 (+19円、+2.1%)

 サイバネットシステム <4312> が反発し年初来高値を更新。22日の取引終了後、米アンシス社(ペンシルベニア州)が開発・販売・サポートする「ANSYS Additive Print(アンシス アディティブプリント)および「ANSYS Additive Suite(アンシス アディティブスイート)」の販売および技術サポートを開始したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。「アンシス アディティブプリント」および「アンシス アディティブスイート」は、最も一般的に使用されるレーザー粉末床焼結方式であるPBF(Powder Bed Fusion)に対応。シミュレーションを実施することで、サポート材除去後の変形や熱処理による形状の歪みなどの不具合を事前に予測することができるという。これにより、トライアンドエラーを大幅に削減し、金属3Dプリンターの造形にかかるコスト削減、納期短縮が図られるとしている。

■FRONTEO <2158>  1,193円 (+24円、+2.1%)

 FRONTEO <2158> [東証M]が3日続伸。同社は米国での訴訟支援を展開、独自開発した人工知能(AI)エンジン「KIBIT」を活用したビッグデータ解析事業が業績に寄与している。22日取引終了後、ヘルスケア産業向けに開発した人工知能「Concept Encoder」の基礎技術について、子会社を通じ日本で特許査定を取得したことを発表、これが株価を強く刺激した。

■サカイ引越 <9039>  6,130円 (+120円、+2.0%)

 サカイ引越センター <9039> が3日続伸。東海東京調査センターが22日付で投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を6400円から7340円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同センターによると、物流業界全体でドライバーや作業人員の不足が深刻化するなか、引っ越し業界の競争環境は緩和傾向にあると指摘。また同社は、これまでの積極的な人員採用から豊富な作業人員を抱えており、今後も継続してシェアを拡大させることが可能であると評価している。同センターでは19年3月期の営業利益予想を前年比12.6%増の118億円(会社予想108億円)、20年3月期は同130億円と予想。作業単価の上昇は緩やかに続くと想定し、20年3月期からはさらに作業件数の拡大ペースが加速することで増益基調が続くと見込んでいる。

■加藤製 <6390>  2,967円 (+58円、+2.0%)

 加藤製作所 <6390> が続伸。株価指標面では、PER12倍台、PBR0.6倍台と依然として割安水準にある。決算発表翌日の15日に一時、3110円まで買い進まれたあと、小幅な調整場面となっていたが、反転上昇の兆しをみせている。同社が14日に発表した19年3月期通期の連結業績予想は、売上高900億円(前期比3.5%増)、経常利益45億円(同85.0%増)、純利益28億円(同7.7%減)を見込み、年間配当は前期比15円増の95円を予定している。国内では、大都市圏での建設投資好調を受けて、クレーン・ショベルともに前年並みの需要を見込む。一方、海外では中国でのショベル需要の増加に加えて、アジア向けクレーンや北米向けクローラキャリア(不整地運搬車)需要の増加が見込まれ、これらが業績を牽引する見通しだ。

■レンゴー <3941>  1,002円 (+19円、+1.9%)

 段ボール大手のレンゴー <3941> とトーモク <3946> が買われた。レンゴーの株価は一時1014円まで上昇し、1990年以来、約28年ぶりの高値をつけた。日本経済新聞が23日付で「世界で段ボールの需要が急増している。インターネット通販の急拡大で梱包や配送に使う量が増えている」と報じたことが刺激材料となったようだ。報道によると「原料となる板紙の需要は2022年に16年比で約2割増える見通し」という。両社は業績も絶好調で19年3月期はともに経常利益ベースで最高益更新を見込む。レンゴーの今期経常利益は前期比38.1%増の320億円と9期ぶり最高益、トーモクは前期比39.0%増の83億円と2期ぶりの最高益を計画している。

■アスクル <2678>  3,185円 (+50円、+1.6%)

 アスクル <2678> が9日ぶりに反発。東海東京調査センターが22日付で投資判断「アウトパフォーム」、目標株価4000円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同センターによると、同社は17年2月に発生した「ASKUL LogiPARK首都圏」の火災の影響で18年5月期は一時的に経費負担が重くなったが、19年5月期はLOHACOの成長回復、BtoB事業の成長継続、一過性の経費負担がなくなることで、業績のV字回復が見込まれると評価。19年5月期は営業利益が過去最高水準に近づくと予想している。

■バンナムHD <7832>  4,280円 (+65円、+1.5%)

 バンダイナムコホールディングス <7832> が3日ぶりに反発。株価は上場来高値圏での推移が続いている。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が22日付で同社の投資判断「オーバーウエイト(強気)」を継続し、目標株価を4590円→5420円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、リピート販売や大型作品の拡販を背景に、家庭用ゲームと業務用ゲームの利益拡大が従来想定以上である点を考慮し、19年3月期から22年3月期の収益予想を上方修正した。また、営業利益予想1000億円の達成時期を1期前倒しし、21年3月期に変更している。

■メタップス <6172>  3,230円 (+45円、+1.4%)

 メタップス <6172> [東証M]が年初来高値を更新。23日付の日本経済新聞で「3メガバンクは、QRコード の規格を統一することで合意した」と報じられており、キャッシュレス決済関連の一角として買われたようだ。記事によると、合意した統一規格は「BankPay(バンクペイ)」(仮称)で、19年度の実用化を目指すという。同社は17日、17年4月から開発を進めてきたお金コミュニケーションアプリ「pring(プリン)」について、「入出金の際に利用できる金融機関としてみずほ銀行および三井住友銀行との口座連携を完了し、今後は全国の金融機関との口座連携も進める」と発表していることから、思惑的な買いが入ったようだ。また、QRコード読み取りアプリのメディアシーク <4824> [東証M]も同様に買われた。

■キヤノンMJ <8060>  2,512円 (+32円、+1.3%)

 キヤノンマーケティングジャパン <8060> が反発。23日午後、米アプレ・インスツルメンツ社と日本国内における販売契約を締結し、レーザー干渉計Sシリーズの販売を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。レーザー干渉計は、光学部品や鏡面加工部品などの品質検査で使われる計測機器で、光学レンズや高精度ミラーのほか、半導体・液晶露光装置の製造工程や宇宙・衛星分野で用いられる光学部品の検査工程などでも使用されている製品。今回の販売契約締結により、国内独占販売製品「S100|SRW」などを販売することになり、業績への貢献が期待されている。

※23日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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