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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

ヴィンクス <日足> 「株探」多機能チャートより

■ヴィンクス <3784>  1,984円 (+400円、+25.3%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。ヴィンクス <3784> がストップ高。日刊工業新聞は5日、同社は「2018年内にも、中国の騰訊(テンセント、広東省)といったIT大手が出資する現地スーパーなどの店舗に店舗ノウハウや販売時点情報管理(POS)システムの提供を始める」と報じた。採用規模は2万店とされている。中国では無人コンビニなどの市場拡大が進んでいるだけに、ヴィンクスによる同国市場開拓への期待が高まっている。

■OKウェイヴ <3808>  4,590円 (+700円、+18.0%) ストップ高

 オウケイウェイヴ <3808> [名証C]がストップ高。同社は4日の取引終了後、18年6月期業績予想を増額修正したことが好感された。同期の売上高は28億円から36億円(前期比49.3%増)へ、最終利益は1億7000万円から9億円(同7.3倍)へ修正した。子会社のOKfincでブロックチェーンの開発案件を受注したことにより、売上高が増加したことなどが寄与した。

■プリメックス <2795>  1,175円 (+155円、+15.2%)

 日本プリメックス <2795> [JQ]が続急騰。レジやATMの領収書発行などを中心に産業用ミニプリンターを展開。富士通製やシャープ製商品の販売のほか、製造子会社を通じOEM展開も行っている。セルフサービス情報端末「KIOSK」向けプリントソリューションを手掛け、業績飛躍の思惑が浮上。セルフレジ普及局面では関連株として大きく見直される余地が意識され、株価を押し上げた。

■サイバーコム <3852>  2,646円 (+314円、+13.5%)

 東証1部の上昇率2位。サイバーコム <3852> が5連騰、上場来高値を更新。同社は富士ソフト <9749> の子会社で通信機器関連のソフトを開発、車載向け中心に高い競争力を持つ。IoT時代のインフラに必須とみられている次世代高速通信規格「5G」で商機を捉えるとの思惑が強い。5G分野では世界の通信事業者や通信関連機器メーカーが2020年の商用化を1年前倒しして2019年にする方向で注力しており、日本も官民を挙げてその流れに乗る方向にある。

■ペッパー <3053>  6,500円 (+710円、+12.3%)

 東証1部の上昇率3位。ペッパーフードサービス <3053> が8連騰、昨年12月中旬以来の6000円台を回復となった。「ペッパーランチ」や、「いきなり!ステーキ」など低価格のステーキ店を展開し、積極的な新規出店によって業容を広げている。17年12月期は営業利益段階で前期比2.4倍と急拡大したが、18年12月期も76%増益見通しと急成長が続く。ここ最近の上昇について、市場では「足もと全体相場は戻っているが、米国株と為替相場を横目に主力輸出株は手掛けにくさは払拭しにくい。内需株の中小型成長株に物色人気が集まりやすい。特に飲食関連は米中貿易摩擦の余波で食品の原料コスト低下の思惑が“漁夫の利”としてポジティブに意識されている。同社株はその象徴」(国内ネット証券アナリスト)という。

■両毛システム <9691>  1,954円 (+188円、+10.7%)

 両毛システムズ <9691> [JQ]が続急騰。5日午前11時ごろ、群馬大学と完全自律型自動運転におけるHILS(車載コンピュータの動作検証を実機を用いることなく、仮想環境で試験するテスト装置)評価に向けた共同研究に関する契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。群馬大学が目指す「完全自律型自動運転車」の社会実装に向けた取り組みに共感し、共同研究を通じて、完全自律型自動運転における制御システムの評価手法の知見を得て、技術力の向上を図るのが狙いとしている。

■シンニッタン <6319>  535円 (+49円、+10.1%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率4位。シンニッタン <6319> が続急騰、一時ストップ高の566円まで買われる場面があった。同社は3月末を基準日として1株を2株にする株式分割を実施したが、流動性が高まったことを背景に一気に人気化した。自動車や建機向け鍛造品を主力とするほか、仮設機材なども製造している。昨年1月に乗用車向け鍛造品を手掛ける同業のセイタンを日立金属 <5486> から買収し子会社化しているが、セイタンとは納入部品の重複がなく業容拡大効果に期待が高まっている。これまで、業績面で苦戦を強いられていたタイ子会社も日産グループ向けなど新規案件を獲得していることで来期は回復トレンド入りとなる見通し。PBR0.8倍台と依然として割安感がある。

■旅工房 <6548>  1,231円 (+111円、+9.9%)

 旅工房 <6548> [東証M]が8連騰で年初来高値を更新。4日の取引終了後に財務省に提出された大量保有報告書で、アドベンチャー <6030> [東証M]の保有比率が5.39%と、新たに5%を超えたことが判明したことを受けて思惑的な買いが入ったようだ。なお、保有目的は純投資としており、報告義務発生日は3月29日。

■アトラ <6029>  1,122円 (+88円、+8.5%)

 東証1部の上昇率6位。アトラ <6029> が急反発。東京市場では内需系の中小型成長株に物色の矛先が向いており、そのなか同社株にも継続的な実需買いが観測されている。鍼灸接骨院をチェーン展開するが、鍼灸接骨院と介護デイサービスを併設することで、鍼灸接骨院の患者が要介護になっても介護デイサービスを利用することが可能となるなど、シナジーが発揮できるビジネスモデルが強みとなっている。

■フライングガーデン <3317>  2,750円 (+201円、+7.9%)

 フライングガーデン <3317> [JQ]が5連騰。同社は5日午前10時30分ごろに、3月度の月次売上高を公表。既存店売上高は前年同月比5.3%増となり、13ヵ月連続で前年実績を上回った。同社は北関東を中心に郊外型レストラン「フライングガーデン」を展開。なお、全店ベースの売上高は同5.3%増で、12ヵ月連続のプラスとなっている。

■RPA <6572>  19,950円 (+1,450円、+7.8%)

 RPAホールディングス <6572> [東証M]が急反発。同社は「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」と呼ばれる自動化技術を手掛ける。RPAはバックオフィス部門の業務を自動化するものであり、今後、需要の急拡大が見込まれている。3月27日に東証マザーズに新規上場し、28日に公開価格3570円の2.3倍となる8220円で初値をつけた。その後も上値追いが続き、株価は公開価格から5.6倍、初値からも2.4倍の水準に上昇している。

■シノケンG <8909>  3,520円 (+200円、+6.0%)

 シノケングループ <8909> [JQ]が急反発。4日、同社が6月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■神戸天然物化 <6568>  4,515円 (+255円、+6.0%)

 神戸天然物化学 <6568> [東証M]が急反発。同社は3月15日に、公開価格2340円で東証マザーズに上場したばかりのニューフェース。医薬分野や情報電子分野向けの有機化学品の製造受託が主な事業。顧客が製品開発や製造販売のために行う研究や開発、生産に必要とされる中間体や原料を供給するほか、基礎研究から商業生産まで幅広く研究・製造を支援している。取引先は超大手企業(売上高1兆円以上)が多くを占めている。従来は、研究開発受託からのサンプル提供が主であったものが、今後は量産も受託する計画でボリュームが一気に拡大する見通し。そのための、設備投資を今後2年間で総額44億円と、足もとの売上規模と比べても非常に大きな金額を予定している。この製造設備の稼働率が向上することで、売上高の大幅な伸びが期待できる。従来の液晶・有機EL・カーボンナノチューブなど電子材料向けの開発・量産に注力しつつ、新たな成長ドライバーは次世代の医薬品となる。特に核酸医薬品の原料製造に注力していく。

※5日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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