市場ニュース

戻る
 

【注目】前週末9日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

ヴィンクス <日足> 「株探」多機能チャートより

■ヴィンクス <3784>  878円 (+150円、+20.6%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。ヴィンクス <3784> がストップ高。9日付の日本経済新聞が「国内大手ドラッグストアが2025年までにすべての店舗で無人レジを導入する」と報じたことが刺激材料となったもよう。同社は2月16日に、パナソニック <6752> と小売業向けの先進的なソリューション開発などを行う業務提携契約を結んだと発表しており、無人レジ関連銘柄として物色人気が高まったようだ。

■鎌倉新書 <6184>  2,735円 (+437円、+19.0%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率2位。鎌倉新書 <6184> が4日続急騰。8日に決算を発表。18年1月期の経常利益(非連結)は前の期比11.1%増の3.6億円で着地。続く19年1月期は前期比41.7%増の5.1億円に拡大し、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期もお墓、葬祭サイトの利用者増加を背景に、取引先への紹介数が伸び、28.7%の大幅増収を見込む。業績好調に伴い、従来は無配としていた前期の期末一括配当を6円実施し、5期ぶりに復配する方針としたことも支援材料となった。なお、今期の年間配当は未定としている。

■エルテス <3967>  2,144円 (+214円、+11.1%)

 エルテス <3967> [東証M]が急反騰。同社は8日、仮想通貨関連メディアを運営するインロビ(東京都新宿区)と資本・業務提携したと発表。インロビは、仮想通貨取引所の比較サイト「ビットコインラボ」や仮想通貨取引の税金計算サービス「BitTax」などを運営している企業。エルテスはインロビに出資することで、仮想通貨関連分野におけるリスク対応サービスの新規事業開発が可能になるとしている。

■シンクロ <3963>  4,910円 (+405円、+9.0%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率5位。シンクロ・フード <3963> が4日続急伸。8日、同社が3月31日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■ヤーマン <6630>  1,821円 (+124円、+7.3%)

 東証1部の上昇率8位。ヤーマン <6630> が急反発。9日付の日本経済新聞で「2017年5月~18年1月期は、連結営業利益が前年同期比45%増の40億円強になったようだ」と報じられており、同期間として過去最高を更新したとの観測を好材料視した買いが入ったようだ。記事によると、インバウンド需要を追い風に、主力の美顔器や痩身機器の販売が伸びたほか、広告宣伝費など経費が想定を下回ったことも寄与したという。なお、決算発表は14日を予定している。

■不二電機 <6654>  1,415円 (+84円、+6.3%)

 東証1部の上昇率9位。不二電機工業 <6654> が3日ぶり急反発。8日に決算を発表。18年1月期の経常利益(非連結)は前の期比33.4%減の3億1100万円に落ち込んだが、続く19年1月期は前期比43.7%増の4億4700万円にV字回復する見通しとなったことが買い材料視された。前期は鉄道車両用表示灯や国内外の受変電設備向け遮断器用補助スイッチなどが好調だったものの、みなみ草津工場増築に伴う減価償却費の増加が響き2ケタ減益となった。今期は最適生産体制を確立するほか、物流体制の合理化を進め、採算改善を目指す。

■あらた <2733>  5,330円 (+310円、+6.2%)

 あらた <2733> が4日続急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は8日、同社株のレーティングを新規「オーバーウエイト」でカバレッジを開始した。目標株価は6000円としている。バリュエーションの相対的な低さと中期的な業績のアップサイドの大きさを評価している。収益重視の営業施策の導入や物流現場の省力化・自動化・情報化投資による生産性改善で、同社の経常利益率は改善している。収益重視で先行する業界首位のPALTAC <8283> の状況を考慮すれば、同社の利益率改善による増益ポテンシャルは大きいとみている。

■日特エンジ <6145>  4,175円 (+240円、+6.1%)

 日特エンジニアリング <6145> [JQ]が3日ぶり急反発。コイル製造用自動巻き線機で業界トップシェアを有する。自動車の電装化が進むなか車載用電子部品点数が増加しており、これが巻き線機の需要を喚起している。最近では急速に普及が進むドライブレコーダーに組み込まれる通信コイル需要の拡大などが商機につながっている。また、情報通信分野向けでは中国部品メーカーのFA投資増勢に伴い同社商品への引き合いが旺盛で、収益環境に吹く追い風は強い。18年3月期は前期比34%営業増益を会社側では見込むが上振れ余地がある。

■リード <6982>  508円 (+29円、+6.1%)

 リード <6982> [東証2]が急反発。8日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の2.07%にあたる5万4400株(金額で2605万7600円)を上限に、9日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■レック <7874>  3,510円 (+195円、+5.9%)

 レック <7874> が3連騰し昨年来高値を更新した。岩井コスモ証券が8日付で、投資判断「A」を継続し、目標株価を3400円から4000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。第3四半期累計営業利益が前年同期比13%増の35億9000万円と順調だったことに加えて、コスメ商品の投入など新カテゴリーへの拡大も進んでいることから、18年3月期営業利益は会社計画の38億円を上回る42億円を同証券では予想。中期的にも、日本電産 <6594> 永守重信社長の長男である永守貴樹社長のもと、積極的なM&A戦略で成長が加速する可能性が高く、好業績の内需株として注目としている。

■アバール <6918>  3,145円 (+176円、+5.9%)

 アバールデータ <6918> [JQ]が急反発。半導体製造装置向けモジュールメーカーで世界的な半導体設備投資需要の拡大に伴うビジネスチャンスを捉え、業績高成長路線をひた走る。特に画像処理モジュールが伸びており、営業利益は17年3月期の44%増益に続き、18年3月期も前期比19%増の10億8000万円と2ケタ成長を継続する見通し。19年3月期は、売上高は伸び悩むも利益率向上で増益路線がキープされる公算が大きい。ここ売買高も増勢で、機関投資家とみられる継続的な買い主体の存在を暗示している。

■モリ工業 <5464>  3,305円 (+185円、+5.9%)

 モリ工業 <5464> が3日ぶり急反発。9日午後1時ごろ、従来25円を予定していた18年3月期の期末配当を5円増額して30円にすると発表しており、これを好感した買いが入った。中間配当と合わせた年間配当は55円(従来予想50円)となり、前期実績に対して実質5円の増配となる予定だ。同時に3月26日付で自社株を消却すると発表しており、これも好材料視されたようだ。消却前発行済み株数の1.55%に相当する12万5000株を消却する予定で、消却後の発行済み株数は794万9580株となる。

■ルネサス <6723>  1,186円 (+58円、+5.1%)

 ルネサスエレクトロニクス <6723> が大幅続伸。デンソー <6902> は9日、ルネサスの保有比率を0.5%から5%に引き上げたと発表した。デンソーは9日付で、産業革新機構からルネサス株式を市場外相対取引で取得。保有比率の引き上げは、自動運転をはじめとして、高度化、複雑化、大規模化する車両向け各種システム開発を加速することが目的だとしており、今後の両社での事業展開が期待されたようだ。

※9日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均