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【市況】【杉村富生の短期相場観測】 ─ 2018年には投資の時代が到来する!

株式評論家 杉村富生

「2018年には投資の時代が到来する!」

●日経平均の上値メドは?

 足元の相場は“高値しぐれ”状態に陥っている。気迷い感の強い展開だ。しかし、まったく心配していない。このもたつきは年末特有の動きだろう。テクニカル・アプローチ、ファンダメンタルズ・アプローチ、ジャッジメンタル・アプローチによる株価解析は揃って「株高」を示唆している。それに、2018年には本格的に投資の時代が到来する。

 ちなみに、日経平均株価の2018年の目標値は(1)NYダウの“絶対値”2万4700ドル→2万4700円絡み、(2)PER16.6倍(2015年6月24日)水準の2万5100円前後、(3)NY市場のPER18.3倍並みの2万7700円――などに設定できる。(1)、(2)は2018年前半に十分達成可能と思う。

 PBRではどうか。日経平均のPBRは1.32倍だが、世界平均は2.16倍である。これをベースにすると、3万7400円(1株純資産1万7340円×2.16倍)となる。まあ、これは現在のROEのレベルでは難しい。ROEを上昇させるには一段の増配、自社株買い、M&A、設備投資の積極化、さらに賃上げなどの内部留保を取り崩す企業努力が不可欠だろう。

●物色テーマ&活躍期待株は?

 物色テーマは今年同様、量子コンピューターIoT全固体電池AI(人工知能)ビッグデータセンサー バイオパワー半導体FAロボット防衛M&A 情報セキュリティ、働き方改革、ICタグAIスピーカー仮想通貨 ブロックチェーンクラウドEV(電気自動車)自動運転、スマホ決済、生体認証などがメーンとなろう。これが交互に物色される。

 具体的な銘柄としてはスマホ決済のビリングシステム <3623> [東証M]、センサーのSEMITEC <6626> [JQ]、働き方改革のエル・ティー・エス <6560> [東証M]、仮想通貨のソルクシーズ <4284> などに注目できる。

 このほか、ヴィスコ・テクノロジーズ <6698> [JQ]、PKSHA Technology <3993> [東証M]、サインポスト <3996> [東証M]の3銘柄は別格である。早い段階で株式分割を実施するだろう。要するに、資本成長が見込める。

 もちろん、テーマ性を内包、好業績である。初値をうまく買えた人にとっては“お宝”だ。大事にしてほしい。何しろ、会社側によると、ライバルはヴィスコは「キーエンス」、PKSHAは「エヌビディア」である。すごい話じゃないか。

2017年12月21日 記

※次回は2018年1月1日に新春特別企画「杉村富生が斬る!戌年『有望株』」を配信する予定です。

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