【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):楽天、NTTドコモ、Gunosy
楽天 <日足> 「株探」多機能チャートより
楽天<4755>が大幅続落、年初来安値を更新した。同社は14日、携帯キャリア事業への新規参入を発表。19年中のサービス開始を予定している。同社は14年から「楽天モバイル」のブランドでMVNO(Mobile Virtual Network Operator、仮想移動体通信事業)を展開してきたが、新たに通信設備を保有するMNO(Mobile Network Operator)を開始する。25年までに最大6000億円を調達し、基地局などに投資する。銀行借入など有利子負債で資金調達し、公募増資などは避けられる見通しだが、財務体質の悪化が懸念された。携帯事業へ新規参入当初はコスト負担で業績悪化要因となることが予想されるが、長期的には楽天経済圏の拡大につながりプラス要因に働くとの見方もある。
■NTTドコモ <9437> 2,686円 -129.5 円 (-4.6%) 本日終値
NTTドコモ<9437>、KDDI<9433>、ソフトバンクグループ<9984>といった大手通信3社の株価は軒並み安。楽天<4755>は14日、携帯キャリア事業への新規参入を発表。第4世代携帯電話システム(4G)用周波数(1.7GHz帯と3.4GHz帯)について総務省の割当受付の開始後、その申請をする。楽天の携帯キャリア事業への新規参入は、日本の携帯電話業界の3社寡占状態に穴が開けられることになり、価格競争が激化も予想される。こうしたなか、携帯大手3社の業績への影響を懸念する売りが膨らんでいる。
■Gunosy <6047> 3,070円 -50 円 (-1.6%) 本日終値
Gunosy<6047>が反落。14日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、12月21日付で東証マザーズから東証1部へ市場変更されることになったと発表したが、市場の反応は限定的だ。同社は、情報キュレーションアプリ「Gunosy(グノシー)」などのメディアの開発・運営が主力。18年5月期連結業績予想は、売上高107億4600万円(前期比38.8%増)、経常利益22億600万円(同45.4%増)を見込んでいる。
■バリューゴルフ <3931> 3,835円 +700 円 (+22.3%) ストップ高 本日終値
バリューゴルフ<3931>がストップ高。同社はゴルフ場の予約サイトを運営するが足もとの業績は絶好調、14日取引終了後に発表した18年1月期第3四半期累計(2~10月)の連結決算は、売上高が23億1600万円(前年同期比2.4倍)、営業利益は1億1600万円(同2.2倍)、最終利益は9100万円(同4倍)と大幅な伸びをみせた。これを好感する買いが集中した。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置いており、売上高31億500万円(前期比95.8%増)、営業利益1億7000万円(同82.9%増)、最終利益1億3300万円(同2.3倍)の高変化を見込んでいる。
■ヴィスコ <6698> 17,650円 +3,000 円 (+20.5%) ストップ高 本日終値
ヴィスコ・テクノロジーズ<6698>がストップ高。同社は画像処理・外観検査などの画像処理検査装置の製造・販売会社で13日にジャスダックへ新規上場した。上場初日は買い人気が膨らみ値付かずとなり、2日目に公開価格4920円に対して3.0倍となる1万5000円で初値をつけた。上場3日目となるこの日も買い人気が続いた。学習機能を備えた外観検査装置などを手掛け、半導体や自動車業界向け設備投資などでの成長を期待する声が多い。12月のIPOラッシュのなかでも、成長性の高いハイテク系メーカーとして注目度が大きい。
■SEMITEC <6626> 4,800円 +525 円 (+12.3%) 本日終値
SEMITEC<6626>が急反発。きょう発売の会社四季報で、「EV用はテスラ社に納入開始」と紹介されていることから、これを思惑材料視する買いが入ったようだ。同社は自動車用の温度センサーとしてサーミスタを提供しており、トヨタやホンダ向けなどにも納入実績がある。
■サムライJP <4764> 4,755円 +445 円 (+10.3%) 一時ストップ高 本日終値
14日、SAMURAI&J PARTNERS <4764> [JQG]が18年1月31日現在の株主を対象に1→10の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の10分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。併せて、仮想通貨技術を使った資金調達手法であるICO(イニシャル・コイン・オファリング)関連事業を展開する子会社を台湾に設立すると発表した。
■オーケストラ <6533> 2,268円 +202 円 (+9.8%) 本日終値
14日、東証が15日売買分からOrchestra Holdings <6533> [東証M]に対する信用取引の臨時措置(委託保証金率を50%以上[うち現金20%以上]とする)を解除すると発表したことが買い材料。日証金も増担保金徴収措置の解除を発表しており、信用規制の解除により、資金流入の活発化を期待する買いが向かった。
■スターティア <3393> 1,063円 +87 円 (+8.9%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
スターティア<3393>が続伸。同社は14日、文書管理システムの開発を手掛ける韓国のサイバーダイムと業務提携したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。この提携は、サイバーダイムの文書ファイル専用クラウドファイルサーバ「cloudiumFS」(マルチテナントのクラウド版)の日本国内での独占販売権を取得するもの。自社ブランドとして来年1月からの販売を予定している。
●ストップ高銘柄
ラクオリア創薬 <4579> 1,321円 +300 円 (+29.4%) ストップ高 本日終値
テスク <4349> 370円 +80 円 (+27.6%) ストップ高 本日終値
ソルクシーズ <4284> 1,008円 +150 円 (+17.5%) ストップ高 本日終値
シェアテク <3989> 3,460円 +504 円 (+17.1%) ストップ高 本日終値
ダイヤ通商 <7462> 1,087円 +150 円 (+16.0%) ストップ高 本日終値
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
HyAS&C <6192> 1,199円 -400 円 (-25.0%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース