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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):コムシスHD、小野薬、ヤーマン

コムシスHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■コムシスHD <1721>  3,270円  +95 円 (+3.0%)  本日終値
 通信工事株が物色人気化。コムシスホールディングス<1721>や協和エクシオ<1951>、ミライト・ホールディングス<1417>がそろって年初来高値を更新。楽天<4755>は14日、携帯キャリア事業への新規参入を発表。第4世代携帯電話システム(4G)用周波数(1.7GHz帯と3.4GHz帯)について総務省の割当受付の開始後、その申請をする。楽天の携帯キャリア事業への参入は、通信工事会社に追い風となるとの期待が強い。特に、基地局の設置工事はコムシスHDや協和エクシオなどが受注するとの見方が出ており、業績の押し上げ要因になるとみられている。

■夢真ホールディングス <2362>  1,065円  +26 円 (+2.5%)  本日終値
 夢真ホールディングス<2362>が連日の年初来高値更新。同社は建設現場への技術者派遣を主力に手掛けるが、建設業界の人手不足を背景に売り上げを高水準に伸ばしている。同社が前日発表した建築技術者派遣事業の11月売上高は前年同月比37%増、営業利益は同2.1倍と急拡大しており、これを好感する買いを呼び込んだ。

■ケイアイスター不動産 <3465>  2,913円  +67 円 (+2.4%)  本日終値
 ケイアイスター不動産<3465>が後場上げ幅を拡大し新値追い。この日正午ごろ、システムの設計・開発を行うアルファテクノロジー(東京都渋谷区)と資本・業務提携を行うと発表しており、これを好材料視した買いが入った。アルファテクノロジーは、特に画像処理やAIを利用した業務処理などで独自の技術を搭載したシステムを自社開発しており、今後、ケイアイ不が進めているITの戦略的導入で、その知見とノウハウを生かしたアドバイザリーや新たなシステムの開発・提案を受けるのが目的。12月18日付でアルファテクノロジー株式1万1000株を取得し、議決権保有割合は5.0%になる。

■小野薬品工業 <4528>  2,633.5円  +51 円 (+2.0%)  本日終値
 小野薬品工業<4528>が反発。大和証券は14日、同社株の投資判断を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ引き上げた。目標株価は2000円から3000円に見直した。薬価の不透明感がやや後退したことを評価。潜在的な薬価引き下げリスクを一定程度織り込んでも、株価には割安感があるとみている。抗PD-1抗体オプジーボと同キイトルーダにかかるロイヤルティ収入の予想を増額。同証券の従来予想である22年3月期の計769億円を987億円に修正した。オプジーボの薬価引き下げ率は18年4月に27%、20年11月に11%と想定。22年3月期の同薬の国内売上高予想を1553億円(従来1332億円)と試算している。

■オハラ <5218>  2,782円  +17 円 (+0.6%)  本日終値
 オハラ<5218>が5日ぶりに反発。14日の取引終了後に発表した18年10月期の連結業績予想が、売上高254億円(前期比3.1%増)、営業利益18億円(同4.9%増)、最終利益16億円(同5.7%増)と営業増益を見込んでいることが好感された。引き続き半導体露光装置向け高均質ガラスやFPD露光装置向け極低膨張ガラスセラミックス、光通信関連機器用ガラス素材などの販売増加を見込むほか、宇宙関連産業も拡大する見通し。また、高輝度・高精細プロジェクター、車載センシングカメラなどのハインエンド光学機器向けの新製品をタイムリーに開発することで光事業の拡販を図るとしている。なお、17年10月期決算は、売上高246億2800万円(前の期比15.5%増)、営業利益17億1500万円(同11.9倍)、最終利益15億1300万円の黒字(同3億7200万円の赤字)だった。同時に同社は、「LICGC粉末剤」を車載用リチウムイオン電池の正極に添加することで、充電時間を短縮することを確認したと発表した。高電流時に正極の充電時間を20%短縮、出力特性が21%向上することを確認したとしており、正極の特性改良に寄与するリチウムイオン電池向けガラスセラミックス材料として、早期採用に向けて今後も開発を進めるとしている。

■ヤーマン <6630>  1,890円  -228 円 (-10.8%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 ヤーマン<6630>が急反落。14日の取引終了後に発表した第2四半期累計(5~10月)連結決算は、売上高121億5800万円(前年同期比13.3%増)、営業利益33億1200万円(同43.2%増)、純利益21億1700万円(同41.1%増)と大幅増益だったものの、11月20日に上方修正を発表し、株価は12月12日に年初来高値2279円をつけるなど直近で急上昇していただけに、目先の材料出尽くし感台頭で利益確定売りが膨らんだようだ。上期は、美顔器や痩身機器が訪日外国人客向けに伸び、免税店向け卸売事業が好調に推移。また、大手家電量販店向け卸売事業も伸長し、これらが牽引役となった。また、原価低減や効率的な経費支出などに取り組んでことも奏功した。なお、18年4月期通期業績予想は、売上高220億8400万円(前期比10.6%増)、営業利益45億7700万円(同30.7%増)、純利益29億1500万円(同28.5%増)の修正予想を据え置いている。

■亀田製菓 <2220>  5,020円  -490 円 (-8.9%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 亀田製菓<2220>が急反落。14日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、営業利益を70億円から58億円(前期比3.2%増)へ、純利益を57億円から47億円(同73.9%増)へ下方修正したことが嫌気された。売上高は従来予想の1000億円(同1.8%増)で据え置いたが、原材料価格が想定より上昇し原価率の低減に遅れが生じていることや、国内米菓市場の需要喚起に向けた主力ブランドの販売強化策の実行などで販促費が従来予想より膨らむことが要因。また、第1四半期に、米国子会社が気象要因による操業停止を余儀なくされたことも響いたとしている。なお、同時に発表を延期していた第2四半期累計(4~9月)決算を発表しており、売上高469億8100万円(前年同期比0.9%増)、営業利益9億9300万円(同46.8%減)、純利益10億3600万円(同35.6%減)だった。

■東京製鐵 <5423>  977円  -71 円 (-6.8%)  本日終値  東証1部 下落率10位
 東京製鉄<5423>が急落。同社は業界トップの電炉メーカーで旺盛な都市開発需要を背景にH形鋼などの建材の出荷が高水準となっている。しかし、ここにきて電炉資材である黒鉛電極の値上がりが逆風として意識され始めた。黒鉛電極大手の東海カーボン<5301>が14日に国内向けで値上げを発表したが、国際価格も大幅に値上がりしており、利益採算の悪化を嫌気する売りが集まった。

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