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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

リファインV <日足> 「株探」多機能チャートより

■グッドコムA <3475>  1,332円 (+300円、+29.1%) ストップ高

 グッドコムアセット <3475> [東証2]が続急騰。同社が11日に決算を発表。17年10月期の連結経常利益は前の期比5.5%減の8.2億円になったものの、続く18年10月期は前期比25.6%増の10.3億円に拡大し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は主力の東京23区を中心とする投資用マンションの販売が前期比12.7%増の365戸に伸びる計画だ。業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比5円増の25円に増配する方針とした。11日終値ベースの予想PERが10.1倍→8.7倍に低下する一方、配当利回りは2.42%に上昇し、割安感が強まったことも支援材料となった。さらに、株主優待制度を拡充すると発表しており、株主還元の拡充を評価する買いも向かった。新制度ではクオカード2000円分の贈呈を年1回→年2回に増やす。年間4000円分と実質倍増になる。

■リファインV <6531>  2,998円 (+500円、+20.0%) ストップ高

 リファインバース <6531> [東証M]が後場に入って急反騰でストップ高。同社は12日、新日鉄住金 <5401> 向けに製鋼副資材の出荷を開始したと発表。これが材料視されたようだ。同社は10月から千葉県富津市にあるリファインバース イノベーションセンターで「廃棄物粉体等混合造粒設備」を本格稼働。精密分離加工した建設系廃棄物とシリカ、カルシウムなどの無機系材料を一定割合で調合したものを製鋼副資材として、新日鉄住金の協力のもと評価を行い、製鋼工程で量産使用が可能であることを確認し、出荷開始に至っている。

■富士通コン <6719>  967円 (+150円、+18.4%) ストップ高

 富士通コンポーネント <6719> [東証2]がストップ高。同社はリレーやタッチパネルの大手メーカーで車載用を中心に高水準の需要を取り込んでいる。11日取引終了後、特定小電力無線モジュールが日本メーカーで初めてとなる低電力無線通信規格LoRaWAN AS923認証を取得したことを発表。また、24GHz帯ドップラー効果を利用し、前方に位置する移動物体を検知するセンサーモジュールを開発したことも合わせて発表しており、これが材料視された。

■大盛工業 <1844>  291円 (+43円、+17.3%)

 大盛工業 <1844> [東証2] が続急騰し、連日で年初来高値を更新した。11日に発表した18年7月期第1四半期(8-10月)の連結経常損益が1.4億円の黒字(前年同期は3億円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料視された。主力の上・下水道工事などの手持ち工事が順調に進んだうえ、5月に買収した東京テレコムエンジニアリングにおける通信関連事業の業績上積みも寄与した。原価低減や経費削減を進めたことも黒字浮上に貢献した。上期計画の1.8億円に対する進捗率は76.2%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■物語コーポ <3097>  11,310円 (+1,500円、+15.3%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。物語コーポレーション <3097> がストップ高。同社は中部を地盤として「焼肉きんぐ」や「丸源ラーメン」などを主力に外食を展開するが、既存店の競争力強化の一方で新規出店攻勢もかけ、消費者ニーズを捉えた経営戦略が功を奏している。市場では「外食産業の勝ち組として株式市場でも認知が進んでいる。いちよし証券が同社の業績見通しを上方修正するとともにレーティングを『B』から『A』に引き上げており、これを材料視した買いが集中した」(準大手証券)という。フェアバリューは7000円から1万3000円に大幅に引き上げており、修正前の株価が実勢株価に遅れていたとはいえ、大幅な引き上げでインパクトがあったようだ。

■シーズHD <4924>  5,550円 (+705円、+14.6%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。シーズ・ホールディングス <4924> が急反騰でストップ高。11日、同社が18年7月期の連結経常利益を従来予想の90億円→104億円に15.6%上方修正。増益率が2.7%増→18.6%増に拡大し、7期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。ドラッグストアや海外向けに主力化粧品「ドクターシーラボ」の販売が想定以上に伸びることが寄与。11月に買収したエステサロンを運営するセドナエンタープライズの業績上積みも収益を押し上げる。

■sMedio <3913>  1,940円 (+236円、+13.9%) 一時ストップ高

 sMedio <3913> [東証M]が一時ストップ高。12日、富士通 <6702> が12日発表した「ロボットAIプラットフォーム」に表情認識AIエンジン(sMedio Emotion Recognition)と顔認識AIエンジン(sMedio Face Detector)を提供し、表情認識機能、個人認証機能を共同開発したと発表しており、これが好材料視された。富士通の「ロボットAIプラットフォーム」は、コミュニュケーションロボットやさまざまなデバイスと連携し、人とデバイスとの自然なコミュニケーションを実現するというもの。自然対話、表情認識、音声感情分析、顔認識などのコミュニケーションに関わるAI技術を搭載し、ロボットなどのデバイスと接続したクラウドサービスとして提供するとしており、視覚に関わるAIエンジンに強みを持つ同社の技術が採用された。

■ソフトウェア <3733>  7,050円 (+730円、+11.6%) 一時ストップ高

 ソフトウェア・サービス <3733> [JQ]が11日に続き、一時ストップ高の7320円まで買い進まれた。日証金が11日、ソフトウェア株について、12日約定分から、制度信用取引の新規売りおよび買いの現引きに伴う貸借取引の申し込み停止措置を実施すると発表した。ただし、弁済繰り延べ期限の来た買いの現引きは除く。貸借取引の申込停止措置に伴い、売買の自由度が制限されるとの見方があるなかで12日も買いが優勢となった。同社は8日、18年10月期の単体業績予想を発表し、売上高は200億円(前期比36.8%増)、経常利益は40億円(同50.7%増)、最終利益は27億6800万円(同46.8%増)と大幅な増収増益を予想したことが引き続き好感されたようだ。

■KIMOTO <7908>  343円 (+30円、+9.6%)

 東証1部の上昇率3位。KIMOTO <7908> が急反発。25日移動平均線をサポートラインとする下値切り上げ波動を形成しているが、12月に入り上げ足を強めてきた。6日に337円の高値をつけたが、早晩そこを突き抜けて新波動入りが期待される。同社は液晶向けなどの特殊フィルムのトップメーカー。15年3月期から17年3月期にかけて業績低迷を強いられたものの、今18年3月期は経営再建が軌道に乗りそうだ。表面加工技術で強みを持つ特殊フィルムは、高付加価値製品が好調に推移して収益に貢献。また、官公庁や自治体の所有する地図・台帳などのデジタル化およびデータ管理に効率的なシステムを導入するデータキッチン事業も受注を伸ばしており、今期営業利益は前期比2.8倍の6億円を見込む。海外では、米国、スイスのほか中国への展開に厚く、現地でのビジネス構築に関するコンサルティングなどを手掛け業容を広げている。

■アルファクス <3814>  2,100円 (+179円、+9.3%) 一時ストップ高

 アルファクス・フード・システム <3814> [JQG]が一時3日連続のストップ高に買われ、約11年ぶりの高値圏に浮上した。8日、金融機関向け通貨処理機のトップ企業であるグローリー <6457> と飲食店向けセルフ式レジの共同開発で業務提携すると発表したことが引き続き材料視された。同社はすでに3つの決済システムを集約して行う決済モジュールを「α-PAY(アルファーペイ)」として自社外食業界向けPOSシステムに標準搭載している。グローリーと専門性の高い「セルフレジ」を共同開発することで、飲食店向けセルフレジのシェア拡大を目指す。また、業務提携しているLINE Pay社とのLINE Pay決済における相乗効果も見込んでいる。

■アイロムG <2372>  1,772円 (+148円、+9.1%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率6位。アイロムグループ <2372> が8日ぶりに急騰、一時400円高はストップ高となる2024円まで買われた。京都大学では再生医療で使うiPS細胞をあらかじめ備蓄する際に新たな作製技術の採用を検討することが伝わっており、その対象がアイロムグループ子会社のIDファーマ(東京・千代田区)が特許を持つ作製法であると報じられたことが、同社株の集中人気につながった。同社株は8月30日に1992円の年初来高値に買われていたが、一気にクリアし3ヵ月半ぶりに新値圏に浮上した。

■gumi <3903>  1,111円 (+87円、+8.5%)

 東証1部の上昇率8位。gumi <3903> が4日続急伸。12日、モバイル動画を軸にメディア事業や動画マーケティング支援事業などを展開するCandee(東京都港区)が、Eight Roads Ventures Japan(東京都港区)やNTTドコモ・ベンチャーズ(東京都港区)、オプトベンチャーズ(東京都千代田区)、グリー <3632> などを引受先とする24億5000万円の第三者割当増資を実施したと発表。gumiは昨年12月にCandeeに出資し、國光宏尚社長が取締役会長に就任していることから、今回の資金調達によるCandeeの事業展開加速などを期待した買いが入ったようだ。

■ヨシックス <3221>  3,730円 (+270円、+7.8%)

 東証1部の上昇率9位。ヨシックス <3221> が続急伸し、上場来高値を更新した。11日に発表した11月の既存店売上高は前年同月比2.0%増と2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが買い材料視された。ヨシックスは主力のすし居酒屋「や台ずし」を中心に積極出店を進めている。11月は「や台ずし」3店舗、全品280円居酒屋「ニパチ」2店舗出店、全店売上高は前年同月比26.8%増に拡大した。同社は自社の建築事業部を活用したコストを抑えた出店を強みとしており、売上高経常利益率は12%台と同業他社に比べて高い収益力を誇る。成長性を評価する買いが継続しており、株価は昨年末比2.8倍に跳ね上がっている。

※12日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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