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【特集】東都水産 Research Memo(11):卸売業者として社会的役割を全うしつつ、成長のシーズも生み出す

東都水 <日足> 「株探」多機能チャートより

■東都水産<8038>の中期経営計画

1. 環境認識
「当社は『消費者の皆様の豊かで魅力的な食生活を第一義に考え、その満足度向上に貢献する』ことを社会的使命・存在意義(ミッション)と定め、このミッションのもと、『ワンランク上の対応ができる水産物流通企業』をめざします(ビジョン)。」とのビジョンの実現に向けては、東京中央卸売市場という「伝統的で信頼性の高い」市場の維持・発展に貢献するとともに、時代の変化に即した「革新的で将来性のある」新しい流通市場を創出していく考えである。また、新たな事業への挑戦とリスクの適切なコントロールを両立させ、持続的な成長を達成するため、「変化に興味を持つ」「広い視野を持つ」「鮮度と旬を極める」という行動指針(バリュー)を掲げており、こうした行動指針に従いながら、高度な倫理観に基づくフェアで透明性の高い組織運営を実現し、卸売業者としての社会的責任の遂行に努めていく方針である。 そのようなミッションのもと、同社は、強靭な収益構造と強固な財務体質の確立のため、主力事業である水産物卸売事業についての持続的成長を経営の最優先課題と認識している。

つまり、主力事業の社会的役割を全うするということを言いたいのだろうが、同社も認識しているとおり、外部環境は逆風であり、少なくとも短期的ソリューションを見出せない。主力事業の社会的役割を全うしても、利益を維持できなければ上場会社としては意味がない。しかし同時に、同社ミッションの「食生活の満足度向上に貢献」、ビジョンの「ワンランク上の対応」、バリューの「変化・広い視野・(比喩としての)鮮度と旬」を突き詰めれば、水産物卸売事業を土台に新たな成長のシーズが生まれる可能性があるということを示唆しているようにも思える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《MH》

 提供:フィスコ

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