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【市況】米国株式市場見通し:感謝祭で閑散取引か


今週は23日がサンクスギビング(感謝祭)の祝日で、翌24日も午後1時までの短縮取引となる。市場関係者や投資家の多くも休暇に入ることから、週後半にかけて閑散取引となることが想定される。しかし、感謝祭から年末商戦が本格化するほか、来週には11月雇用統計など主要経済指標の発表、12月13-14日のFOMCを見据えて取引の活発化が予想される。

米議会下院で税制改革案が可決されたことで減税の実現に一歩前進したものの、今後は上院の動向が最大の注目点となる。しかし、上院では異なる税制改革案が審議される見込みで、医療保険制度改革法(オバマケア)が定める個人加入義務の撤廃を同法案に追加したことで、共和党内でも反発が起きている。共和党上院は議席数の優位が2議席しかなく、今年のオバマケア改廃案の採決でも党内の一部反対を抑えることができずに2度失敗していることから、上院案の可決に加えて、下院との法案一本化に向けた調整も難航しそうだ。

経済指標では、10月景気先行指数(20日)、10月中古住宅販売件数(21日)、10月耐久財・製造業受注(22日)、10月マークイット製造業PMI(24日)などの発表が予定されている。22日には11月のFOMC議事録の発表も予定されている。耐久財受注では、設備投資の先行指標となる非国防資本財受注から製造業の景気動向を確認したい。

個別企業では、ネットワーク・セキュリティのパロアルト・ネットワークス(20日)、ディスカウントストアのダラー・ツリー(21日)、ホームセンターのロウズ(21日)、法人向けハードウエア・サービス事業のヒューレット・パッカード・エンタープライズ(21日)、クラウドベースの顧客管理ソフトなどのセールス・フォース(21日)、農業機械のディア(22日)、小売大手のシアーズ・ホールディングス(22日)などの決算発表が予定されている。セールスフォースは検索大手のアルファベットとクラウド分野での業務提携を発表しており、今後の事業拡大が予想される。また、19年度の大幅増収を見込んでおり、決算内容に注目したい。

(Horiko Capital Management LLC)

《HK》

 提供:フィスコ

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