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【市況】今週の【早わかり株式市況】 外国人の買い加速でバブル戻り高値を突破、26年ぶり高値に浮上

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、好決算が相次ぎ外国人の買いが加速、日経平均株価が25年10ヵ月ぶりにバブル戻り高値を突破。9週続伸しているだけに乱高下する場面もあった。

 3連休明けの6日は前週末の米株高や為替の円安を追い風に買い優勢で始まったものの、買い一巡後は利益確定売りに押され日経平均はマイナス圏に沈む場面もあった。ただ、後場後半に押し目買いが入り切り返し、小幅ながら3日続伸した。

 翌7日は相次ぐ好決算を背景に海外投資家の実需買いが加速。日経平均は前日比389円高の2万2937円とバブル崩壊後の戻り高値2万2666円を上回り25年10ヵ月ぶりの高値を付けた。8日は為替が円高方向に振れたことで利益確定売りを誘発し、小幅に反落した。9日は急騰後に一転急落し、日中の値幅が859円に達する乱高下となった。ただ、終盤に買い戻され小幅安で着地した。日経平均が470円近くまで急激に上昇したことでファンドによる機械的な売りやヘッジファンドなど短期筋の売りが出て一転して急落したと市場ではみているようだ。

 週末の10日は前日の米株安や為替が円高に振れたことを受けてリスク回避の動きが強まり3日続落した。

 日経平均株価は、前週比142円(0.63%)高の2万2681円と9週続伸し、バブル戻り高値を25年10ヵ月ぶりに上回って取引を終えた。週間の値幅は946円と、前週の700円から拡大した。


 今週は週末にかけて失速しただけに、来週はスピード調整が続くとみられる。ただ、企業業績が好調なだけに下値は限定的とみられる。
 重要イベントとしては、国内では15日朝に発表される7-9月期GDPや17日に行われる安倍首相の所信表明演説が注目される。海外では14日にECB会議で日米欧英の中央銀行総裁の討論会があるほか、14日発表の中国10月鉱工業生産や16日発表の米国10月鉱工業生産指数に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(11月6日~10日)

【↑】  11月 6日(月)―― 3日続伸、一時マイナス圏に沈むも後半切り返す
 日経平均 22548.35(  +9.23)  売買高19億3816万株 売買代金 3兆3497億円

【↑】  11月 7日(火)―― 389円高・25年10ヵ月ぶり高値、外国人買いが加速
 日経平均 22937.60( +389.25)  売買高18億9665万株 売買代金 3兆5126億円

【↓】  11月 8日(水)―― 5日ぶり小反落、利益確定売りも押し目買い旺盛
 日経平均 22913.82(  -23.78)  売買高18億6822万株 売買代金 3兆3382億円

【↓】  11月 9日(木)―― 値幅860円の乱高下、急騰→急落→戻り足で45円安
 日経平均 22868.71(  -45.11)  売買高27億4775万株 売買代金 4兆9935億円

【↓】  11月10日(金)―― 3日続落、米株安や円高でリスク回避の売り優勢
 日経平均 22681.42( -187.29)  売買高18億9046万株 売買代金 3兆5894億円

◆セクター・トレンド(11月6日~10日)

(1)原油高で国際石開帝石 <1605> など鉱業、JXTG <5020> 石油株が業種別上昇率1位、2位を占める
(2)商船三井 <9104> など海運株は大幅続伸
(3)輸出株はソニー <6758> など電機、島津 <7701> など精密株が買われるも
  トヨタ <7203> など自動車株はさえない
(4)金融株は野村 <8604> など証券株が堅調も
  三菱UFJ <8306> など銀行、第一生命HD <8750> など保険、オリックス <8591> などその他金融は売られた
(5)原料高による業績悪化でブリヂストン <5108> などゴム株は急落


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