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【市況】【↓】日経平均 大引け| 5日ぶり小反落、利益確定売りも押し目買い旺盛 (11月8日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  22849.91
高値  22922.80(14:59)
安値  22759.07(09:37)
大引け 22913.82(前日比 -23.78 、 -0.10% )

売買高  18億6822万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆3382億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は5日ぶり小幅反落、利食い圧力も底堅さ発揮
 2.為替が円高方向に振れ、いったん下値を探るもののその後は戻り足に
 3.騰落レシオは過熱感際立つも、海外筋中心に押し目買い意欲旺盛
 4.電機や化学、非鉄など世界景気の回復を買う流れが形成
 5.値上がり銘柄数が値下がり上回り、TOPIXはプラス圏で着地

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは8ドル高と6日続伸、4日連続で過去最高値を更新した。米長期金利の低下を背景に金融株が売られたものの、ダウ・デュポンやP&Gの上昇が指数を押し上げた。

 東京市場では売り優勢で始まった後、日経平均株価は戻り足をみせたが、マイナス圏からは脱せず小幅反落となった。ただ、買い意欲の強さが目立つ地合いだった。

 8日の東京市場は、前日に日経平均が400円近い上昇をみせ25年10ヵ月ぶりの高値を付けた後だけに売りが先行した。足もと外国為替市場で円が買い戻され1ドル=113円台後半で推移したことも利益確定の動きを誘発した。日経平均ベースの騰落レシオは前日時点で171%と過熱感が際立っており、警戒感もくすぶる。しかし、売り一巡後は押し目買いが入り、日経平均は前場後半を境に一貫した戻り足に。海外資金を買い主体とした実需買いの動きが下値を支えている。電機や化学、非鉄株など世界景気の回復を意識したセクターに投資資金が流入している。結局、日経平均は戻し切れずマイナス圏で着地したが、東証1部の値上がり銘柄数が1000を超えて値下がりを上回り、TOPIXはプラス圏で着地した。売買代金は8日連続で3兆円超え高水準が続いた。

 個別では、ソニー<6758>が売買代金トップとなり株価も上昇。任天堂<7974>、キーエンス<6861>も高い。日本電産<6594>、安川電機<6506>なども買われた。ワコム<6727>、市光工業<7244>がストップ高となり、アルテック<9972>、シュッピン<3179>も一時値幅制限いっぱいに買われた。宝ホールディングス<2531>、東京応化工業<4186>、ブラザー工業<6448>なども物色人気。
 半面、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が冴えず、SUBARU<7270>、クボタ<6326>などが売りに押された。タカラトミー<7867>が急落、ライオン<4912>の下げも目立つ。清水建設<1803>も大きく値を下げた。オカモト<5122>が下落したほか、THEグローバル社<3271>、アニコムホールディングス<8715>も安い。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファナック <6954> 、資生堂 <4911> 、ソニー <6758> 、東エレク <8035> 、宝HLD <2531> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約30円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄は日東電 <6988> 、ファストリ <9983> 、NTTデータ <9613> 、クボタ <6326> 、TDK <6762> 。押し下げ効果は約37円。

 東証33業種のうち上昇は19業種。上昇率の上位5業種は(1)その他製品、(2)海運業、(3)電気機器、(4)化学、(5)非鉄金属。一方、下落率の上位5業種は(1)保険業、(2)銀行業、(3)建設業、(4)鉄鋼、(5)その他金融業。

■個別材料株

△博展 <2173> [JQG]
 今期経常を2倍上方修正。
△クラボウ <3106>
 自社株買い発表と上期最終大幅増益。
△ヨシックス <3221>
 今期経常を14%上方修正・最高益予想を上乗せ。
△アサヒ陶 <5341> [東証2]
 「ヤマダ電機と提携」との報道。
△Jエレベータ <6544> [東証M]
 今期最高益予想を9%上乗せ・実質2.8倍増配。
△ワコム <6727>
 上期経常が黒字浮上で着地・7-9月期は3.7倍増益。
△ヘリオスTH <6927>
 今期経常を53%上方修正。
△市光工 <7244>
 上期経常は2.6倍増益で上振れ着地。
△フルヤ金属 <7826> [JQ]
 7-9月期(1Q)経常は2.2倍増益で着地。
△京極運 <9073> [JQ]
 上期経常を一転3.9倍増益に上方修正、通期も増額。

▼生化学 <4548>
 SI-6603は米第3相試験で優位な改善効果認められず。
▼タカラトミー <7867>
 業績回復の立役者メイ社長が辞任。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ヘリオスTH <6927> 、(2)アルテック <9972> 、(3)ワコム <6727> 、(4)市光工 <7244> 、(5)シュッピン <3179> 、(6)TOWA <6315> 、(7)ヨシックス <3221> 、(8)オルトP <3672> 、(9)クラボウ <3106> 、(10)ユニオンツル <6278> 。
 値下がり率上位10傑は(1)生化学 <4548> 、(2)タカラトミー <7867> 、(3)三洋貿易 <3176> 、(4)ライオン <4912> 、(5)オカモト <5122> 、(6)ワールドHD <2429> 、(7)ノリタケ <5331> 、(8)新日本電工 <5563> 、(9)宮地エンジ <3431> 、(10)清水建 <1803> 。

【大引け】

 日経平均は前日比23.78円(0.10%)安の2万2913.82円。TOPIXは前日比4.31(0.24%)高の1817.60。出来高は概算で18億6822万株。値上がり銘柄数は1041、値下がり銘柄数は890となった。日経ジャスダック平均は3710.23円(9.03円高)。

[2017年11月8日]

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