【市況】【↓】日経平均 大引け｜ 値幅860円の乱高下、急騰→急落→戻り足で45円安 (11月9日)

日経平均株価
始値　　22989.44
高値　　23382.15(11:28)
安値　　22522.83(14:32)
大引け　22868.71(前日比 -45.11 、 -0.20％ )

売買高　　27億4775万株 (東証1部概算)
売買代金　4兆9935億円　(東証1部概算)

-----------------------------------------------------------------

■本日のポイント

　１．日経平均は値幅860円の乱高下、急騰急落後に戻し45円安で着地
　２．約26年ぶりに2万3000円台を突破後に一気に値を崩す展開に
　３．あすのオプションSQ絡みで先物に振り回され、急落後急激な戻り足に
　４．個別には中小型株への物色人気続き、ストップ高銘柄が相次ぐ
　５．全体売買代金は後場急増となり、ほぼ5兆円をこなす大商い水準

■東京市場概況

　前日の米国市場では、NYダウは6ドル高と7日続伸、5日連続で過去最高値を更新した。手掛かり材料難のなか、メルクやウォルマートが買われ指数を押し上げた。

　東京市場では、日経平均が乱高下する展開となった。前場はリスクを取る動きが加速し2万3000円台を大きく回復したが、後場は一転して急落、その後は急激な戻りに転じたもののマイナス圏で引けた。

　9日の東京市場は寄り付き買い優勢で始まり、日経平均は前場中盤から大勢二段上げとなった。主力株を中心に幅広く買われ、一時470円近い上昇で1992年1月以来25年10ヵ月ぶりにフシ目となる2万3000円大台を突破した。世界株高の流れの中で、水準的に出遅れていた東京市場は国内外機関投資家の買いが続き、空売り筋の買い戻しを絡めて上昇が一気に加速する格好となった。ところが、後場に入ると波乱が待っていた。オプションSQを明日に控え、思惑的なインデックス売買に振り回され日経平均は急速に上げ幅を縮小、さらに売りは続き一時前日比390円安と急落をみせる場面もあった。その後は急激な戻り足に転じ、結局45円安まで戻して着地した。日中値幅は859円と大きな振れとなった。東証1部の売買代金は後場に入り一気に膨らみ、5兆円に迫る高水準だった。

　個別では、売買代金上位を占めたソニー<6758>、任天堂<7974>、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>、ソフトバンクグループ<9984>、トヨタ自動車<7203>などいずれもマイナス圏で引けた。また、ミツバ<7280>やファンコミュニケーションズ<2461>、ジャパンディスプレイ<6740>などが急落、コロプラ<3668>、ニッパツ<5991>、博報堂ＤＹホールディングス<2433>も大きく下げた。
　半面、東京エレクトロン<8035>、キーエンス<6861>、ミネベアミツミ<6479>などは高く引けている。また、中小型株は全体波乱どこ吹く風で大きく買いを集める銘柄も多く、エー・アンド・デイ<7745>、ヘリオス　テクノ　ホールディング<6927>、スターティア<3393>がストップ高となり、ニチイ学館<9792>やテイカ<4027>、Ａｓ－ｍｅエステール<7872>なども一時値幅制限いっぱいに買われる人気となった。

　日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、ミネベア <6479> 、ファストリ <9983> 、アステラス <4503> 、明治ＨＤ <2269> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約35円。
　一方、マイナス寄与の上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、ソニー <6758> 、ブリヂストン <5108> 、信越化 <4063> 、スズキ <7269> 。押し下げ効果は約39円。

　東証33業種のうち上昇は12業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)建設業、(3)その他金融業、(4)鉄鋼、(5)保険業。一方、下落率の上位5業種は(1)ゴム製品、(2)石油石炭製品、(3)繊維製品、(4)ガラス土石製品、(5)その他製品。

■個別材料株

△富士ＰＳ <1848> [東証２]
　上期経常は6億円の黒字に浮上。
△スターティア <3393>
　上期経常を一転黒字に上方修正。
△テイカ <4027>
　上期経常が24％増益で上振れ着地。
△エンジャパン <4849> [ＪＱ]
　今期最高益予想を10％上乗せ。
△エナリス <6079> [東証Ｍ]
　今期最高益予想を5.1倍増益に40％上乗せ。
△Ａ＆Ｄ <7745>
　今期経常を38％上方修正。
△Ａエステール <7872>
　2％を上限に自社株買いを実施。
△上原成 <8148> [東証２]
　ケイアイエンタがMBOを実施。
△東栄リーファ <9133> [ＪＱ]
　オーシャンがMBOを実施。
△ニチイ学館 <9792>
　上期経常は黒字浮上で着地。

▼国際チャート <3956> [ＪＱ]
　ナカバヤシ <7987> がTOBを実施。
▼Ｊディスプレ <6740>
　上期最終が赤字拡大で着地、7-9月期も赤字拡大。

　東証1部の値上がり率上位10傑は(1)Ａ＆Ｄ <7745> 、(2)ヘリオスＴＨ <6927> 、(3)スターティア <3393> 、(4)Ａエステール <7872> 、(5)ニチイ学館 <9792> 、(6)テイカ <4027> 、(7)日特塗 <4619> 、(8)ウィルＧ <6089> 、(9)双葉電 <6986> 、(10)パソナＧ <2168> 。
　値下がり率上位10傑は(1)Ｎフィールド <6077> 、(2)ミツバ <7280> 、(3)ファンコミ <2461> 、(4)Ｊディスプレ <6740> 、(5)ワイエイシイ <6298> 、(6)宮越ＨＤ <6620> 、(7)サニックス <4651> 、(8)コロプラ <3668> 、(9)ルック <8029> 、(10)ニッパツ <5991> 。

【大引け】

　日経平均は前日比45.11円(0.20％)安の2万2868.71円。ＴＯＰＩＸは前日比4.49(0.25％)安の1813.11。出来高は概算で27億4775万株。値上がり銘柄数は858、値下がり銘柄数は1111となった。日経ジャスダック平均は3695.26円(14.97円安)。

［2017年11月9日］

株探ニュース