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【市況】【↓】日経平均 大引け| 3日続落、米株安や円高でリスク回避の売り優勢 (11月10日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  22580.70
高値  22724.39(14:28)
安値  22511.93(09:42)
大引け 22681.42(前日比 -187.29 、 -0.82% )

売買高  18億9046万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆5894億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は3日続落、米株安や円高など受け売り優勢
 2.米国の法人税改革の先行き不透明感が日米株の重荷に
 3.先物主導でハイボラ相場継続も日銀ETF買いの思惑が支え
 4.オプションSQ絡みで、全体売買代金は高水準をキープ
 5.個別には売買代金トップの任天堂が堅調、SUMCOも買われる

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは101ドル安と8日ぶりに反落。法人税減税実施時期の後ずれが懸念され売りが優勢となった。

 東京市場では、前日の米株安や為替が円高に振れたことなどを背景にリスクオフに傾き、日経平均株価は終始売りに押される展開を余儀なくされた。

 10日の東京市場は、前日の米国株市場で税制改革に対する不透明感などを背景にNYダウが大幅反落したことから、リスク回避の売りが優勢となった。前日に乱高下した残像が投資家の脳裏に残り、全般やや慎重なムードも漂うなか、本日も先物主導で日経平均のボラティリティが高まる展開となった。外国為替市場ではドルが売られ、1ドル=113円台前半と前日よりも円高水準で推移したことも逆風となり、日経平均は一時360円近く下げる場面があった。ただ、後場に入ると日銀のETF買いに対する思惑などを足場に主力株中心に買いが入り、引き続き利益確定の売りが優勢だったものの日経平均の下げ幅は縮小傾向をたどった。東証1部の売買代金は3兆5000億円台と高水準が続いているが、オプションSQ(株価指数先物・オプション11月物の特別清算指数)算出に絡む特殊要因が加わったことを考慮すると、週末要因でやや売買が手控えられた感はある。

 個別では、ソフトバンクグループ<9984>が軟調、ファナック<6954>、東京エレクトロン<8035>も売りに押された。ブリヂストン<5108>が大幅安、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも冴えない。熊谷組<1861>が急落、クックパッド<2193>、森永製菓<2201>なども大きく値を下げた。大日本印刷<7912>。フィード・ワン<2060>が売られ、コロプラ<3668>も安い。
 半面、売買代金トップの任天堂<7974>が堅調、SUMCO<3436>も商いを膨らませ大幅高。ファーストリテイリング<9983>も買い優勢だった。近鉄エクスプレス<9375>がストップ高、ソースネクスト<4344>も値幅制限いっぱいに買われた。コスモエネルギーホールディングス<5021>、有沢製作所<5208>、ピーエス三菱<1871>なども値を飛ばした。IBJ<6071>、大紀アルミニウム工業所<5702>も物色人気。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、テルモ <4543> 、資生堂 <4911> 、安川電 <6506> 、丸井G <8252> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約51円。うち29円はファストリ1銘柄によるもの。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、ファナック <6954> 、セコム <9735> 、ブリヂストン <5108> 、東エレク <8035> 。押し下げ効果は約87円。

 東証33業種のうち上昇は8業種。上昇率の上位5業種は(1)石油石炭製品、(2)鉱業、(3)海運業、(4)金属製品、(5)倉庫運輸関連。一方、下落率の上位5業種は(1)ゴム製品、(2)非鉄金属、(3)水産・農林業、(4)空運業、(5)建設業。

■個別材料株

△PS三菱 <1871>
 今期経常を一転33%増益に上方修正、配当も4円増額。
△ゲオHD <2681>
 上期経常が76%増益で着地。
△フージャース <3284>
 上期経常が4倍増益、対通期計画82%進捗。
△コスモHD <5021>
 今期経常を48%上方修正。
△有沢製 <5208>
 今期経常を15%上方修正。
△コンテック <6639> [東証2]
 今期最高益予想を8%上乗せ。
△長野計器 <7715>
 今期最高益予想を16%上乗せ。
△ゼット <8135> [東証2]
 18年3月期業績予想を上方修正。
△近鉄エクス <9375>
 今期経常を一転15%増益に上方修正。
△グリンランド <9656> [東証2]
 今期経常を55%上方修正、配当も1円増額。

▼クックパッド <2193>
 1-9月期(3Q累計)税引き前が26%減益で着地。
▼フリュー <6238>
 今期経常を一転23%減益に下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)近鉄エクス <9375> 、(2)コスモHD <5021> 、(3)長野計器 <7715> 、(4)ソースネクス <4344> 、(5)ゲオHD <2681> 、(6)有沢製 <5208> 、(7)PS三菱 <1871> 、(8)フージャース <3284> 、(9)SUMCO <3436> 、(10)富士石油 <5017> 。
 値下がり率上位10傑は(1)熊谷組 <1861> 、(2)KNTCT <9726> 、(3)北野建 <1866> 、(4)クックパッド <2193> 、(5)レック <7874> 、(6)イチケン <1847> 、(7)森永 <2201> 、(8)東京綱 <5981> 、(9)フィードワン <2060> 、(10)大日印 <7912> 。

【大引け】

 日経平均は前日比187.29円(0.82%)安の2万2681.42円。TOPIXは前日比12.67(0.70%)安の1800.44。出来高は概算で18億9046万株。値上がり銘柄数は596、値下がり銘柄数は1357となった。日経ジャスダック平均は3701.48円(6.22円高)。

[2017年11月10日]

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