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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):近鉄エクス、コスモHD、SUMCO

近鉄エクス <日足> 「株探」多機能チャートより
■近鉄エクスプレス <9375>  2,391円  +400 円 (+20.1%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 近鉄エクスプレス <9375> がストップ高に買われ、年初来高値を更新した。9日、18年3月期の連結経常利益を従来予想の130億円→150億円に15.4%上方修正。従来の0.3%減益予想から一転して15.1%増益見通しとなったことが買い材料視された。半導体・電子部品などエレクトロニクス関連品を中心とした世界的な輸送需要の拡大を追い風に、取扱物量が想定以上に伸びることが収益を押し上げる。同時に発表した18年3月期上期(4-9月)の同利益は前年同期比47.3%増の69億円に拡大して着地した。

■コスモHD <5021>  3,270円  +485 円 (+17.4%)  本日終値  東証1部 上昇率2位
 コスモエネルギーホールディングス<5021>が急反発。9日取引終了後、18年3月期の連結業績予想の増額修正を発表したことが好感された。売上高は2兆4560億円から2兆4320億円(前期比6.1%増)へ見直したほか、営業利益は575億円から765億円(同17.0%減)へ、最終利益は200億円から430億円(同19.2%減)へ修正した。石油事業や石油化学事業の製品市況の改善が利益押し上げ要因に働いた。

■ヒラノテクシード <6245>  2,237円  +320 円 (+16.7%)  本日終値
 塗工・化工・各種熱処理機械が主力のヒラノテクシード<6245>は後場に入って急騰。同社は10日午後2時、18年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を200億円から210億円(前期比6.9%増)へ、営業利益を21億5000万円から26億5000万円(同12.3%減)へ、最終利益を14億5000万円から19億円(同16.7%減)へそれぞれ増額した。通期の連結業績については、活発な設備投資需要より受注が好調に推移しており、受注残高は高水準で推移している。売上高は、前回公表予想を若干上回る見込みだが、利益面については、生産性向上へのさまざまな取り組みや、徹底したコスト管理ならびに付加価値向上策などを推進した結果、原価率が低減したことが寄与する。なお、業績予想を勘案し、今期の期末配当金予想を従来予想に比べ2円増配の15円に上方修正した。これにより、18年3月期の1株当たり年間配当金は28円となる見込みだ。あわせて発表した第2四半期累計の連結決算は、売上高114億400万円(前年同期比81.4%増)、営業利益15億300万円(同3倍)、最終利益10億5700万円(同3倍)だった。

■ゲオホールディングス <2681>  1,990円  +235 円 (+13.4%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 ゲオホールディングス <2681> が急反発。9日に発表した18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比76.4%増の78.8億円に拡大して着地したことが買い材料視された。「ニンテンドースイッチ」本体やソフトなどが大きく伸びたほか、リユース系店舗で衣料・服飾を中心に販売が好調だったことが寄与。備品消耗品費や販売促進費を削減したことも大幅増益につながった。10月27日に上方修正した内容とほぼ同値での着地となったが、株価は業績修正で上放れしたあと調整していたため、決算を発表したことで改めて好業績を評価する買いが向かったようだ。

■有沢製作所 <5208>  1,152円  +133 円 (+13.1%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 9日、有沢製作所 <5208> が決算を発表。18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比3.2倍の21.7億円に急拡大し、従来予想の18億円を上回って着地したことが買い材料視された。スマートフォン用を中心に主力のプリント基板向け材料などの販売が伸びたことが寄与。産業用構造材料部門の採算改善に加え、円安による為替差損の解消も大幅増益に貢献した。業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の35.5億円→41億円に15.5%上方修正。増益率が32.0%増→52.4%増に拡大する見通しとなった。今期業績の上方修正は8月に続き、2回目となる。前日終値ベースの予想PERが13.8倍→12.6倍に低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■ピーエス三菱 <1871>  886円  +99 円 (+12.6%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 9日、ピーエス三菱 <1871> が18年3月期の連結経常利益を従来予想の31.4億円→46億円に46.5%上方修正。従来の9.1%減益予想から一転して33.2%増益見通しとなったことが買い材料視された。土木工事が順調に進み、売上が計画を上回ることが寄与。工事採算の改善も利益を押し上げる。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の12円→16円(前期は12円)に増額修正した。前日終値ベースの予想PERが16.6倍→10.8倍に急低下する一方、期末配当利回りは2.03%に上昇し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■フージャース <3284>  1,168円  +122 円 (+11.7%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 9日、フージャースホールディングス <3284> が決算を発表。18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比4.0倍の49.4億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。高齢者向けマンションの引き渡しが進んだうえ、太陽光発電所を売却したことも収益を押し上げた。通期計画の60億円に対する進捗率は82.4%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ニチリン <5184>  4,460円  +440 円 (+11.0%)  本日終値
 ニチリン<5184>が急反発し年初来高値を更新。9日の取引終了に発表した第3四半期累計(1~9月)連結決算が、売上高434億7200万円(前年同期比17.8%増)、営業利益63億6700万円(同26.4%増)、純利益36億9500万円(同43.4%増)と大幅増収増益となったことに加えて、期末配当を従来予想の24円から26円へ引き上げ、年間配当を44円(従来予想42円)としたことが好感された。主要顧客である自動車メーカーの国内販売が回復傾向にあり、海外受注も堅調に推移していることから国内事業が好調だったことに加えて、中国やタイ市場が回復したアジア事業が好調に推移し業績を押し上げた。また、国内を中心に原価低減活動に取り組んだことも奏功した。なお、17年12月期通期業績予想は、売上高567億円(前期比11.2%増)、営業利益83億円(同25.4%増)、純利益52億円(同42.7%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、12月31日を基準日として1対1.3株の株式分割を実施すると発表しており、これも好材料視されているようだ。株式の流動性を高めることで、投資家層のさらなる拡大を図ることが目的で、効力発生日は来年1月1日の予定。

■SUMCO <3436>  2,841円  +275 円 (+10.7%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 9日、SUMCO <3436> が決算を発表。17年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比4.3倍の242億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。スマートフォンの高機能化やデータセンターの増加に伴う半導体需要の拡大を背景に、シリコンウエハーの販売が大きく伸びたうえ、値上げ効果も収益を押し上げた。併せて、非開示だった通期の業績予想は連結経常利益が前期比3.5倍の352億円に拡大する見通しを示した。業績好調に伴い、従来未定としていた今期の年間配当は26円(前期は10円)実施する方針としたことも支援材料となった。

■富士石油 <5017>  537円  +48 円 (+9.8%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 9日に決算を発表。「上期経常が97%減益で着地・7-9月期は2.1倍増益」が好感された。富士石油 <5017> が11月9日大引け後(15:00)に決算を発表。18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比97.1%減の1.1億円に大きく落ち込んだが、従来の21億円の赤字予想から一転黒字で着地。
  ⇒⇒富士石油の詳しい業績推移表を見る

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