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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):五洋建、エーザイ、新日鉄住金

フリュー <日足> 「株探」多機能チャートより
■フリュー <6238>  1,186円  +31 円 (+2.7%)  本日終値
 フリュー<6238>が続伸。23日の取引終了後、iOS/Android端末向けにオタクガールズRPG「ぱすてるメモリーズ」の配信を開始したと発表しており、事前登録者数が25万件を突破していることから、ヒット化への期待から買いが入った。同アプリは、少し未来の20XX年の、かつては「オタクの聖地」と呼ばれたにも関わらずなぜかそのオタク文化が衰退してしまった街「アキハバラ」を舞台に繰り広げられるRPG。プレイヤーは残された数少ない「オタクショップ」の店長となり、店に集う多様なオタクの才能を育む女の子たちとともに、さまざまな作品の世界に取り憑いたウイルスと戦いながら、人々の心の中から失われた“思い出”を取り戻すという内容という。

■五洋建設 <1893>  747円  +19 円 (+2.6%)  本日終値
 五洋建設<1893>は4日続伸し年初来高値を更新した。23日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、営業利益が従来予想の113億円から134億円(前年同期比14.8%増)へ、純利益が73億円から98億円(同44.8%増)へ上振れたようだと発表しており、これが好感された。売上高は従来予想の2572億円に対して2507億円(同3.9%増)とやや下振れたものの、国内土木工事および国内建築工事の採算が改善したことが利益を押し上げた。また、円安による為替差益の計上など営業外損益が改善したことも寄与したとしている。

■進和 <7607>  2,451円  +57 円 (+2.4%)  本日終値
 進和<7607>が5連騰、9月初旬を境に株価は上値追い態勢を強めているが、ここにきて上げ足が加速してきた。同社は自動車向けを主力とするエンジニアリング商社でメーカー機能も持っている。トヨタグループ向け更新案件が牽引して業績は好調、17年8月期の営業2割増益に続き18年8月期も増益を確保する見通し。「次世代自動車向けの研究開発投資に関連する需要が旺盛」(国内中堅証券)とみられ、新規事業としては半導体レーザーを活用したハイクオリティな溶接で、自動車メーカーの需要を取り込むことに成功している。

■エーザイ <4523>  6,195円  +126 円 (+2.1%)  本日終値
 エーザイ<4523>は7日続伸。23日の取引終了後、米バイオジェン社(マサチューセッツ州)と、アルツハイマー病治療剤の共同開発・共同販売に関して提携契約を拡大したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同契約は、バイオジェンが第3相臨床試験進行中の認知症薬「アデュカヌマブ」を含むアルツハイマー病治療剤の開発・販売に関するもので、拡大された契約に基づき、「アデュカヌマブ」の販売については、日本とアジア(中国、韓国除く)ではエーザイが売り上げを計上し、米国、欧州を含むその他の地域ではバイオジェンが売り上げを計上することになる。また、バイオジェンが「アデュカヌマブ」の臨床第3相試験を引き続き主導し、18年3月末まで全ての研究開発費を負担する一方、エーザイは、18年4月から12月末まで15%、19年1月以降45%の研究開発費用を負担することになるという。さらに、日本において、バイオジェンの多発性硬化症治療剤「アボネックス」「タイサブリ」「テクフィデラ」について、現在、バイオジェンが訪問していない施設に対する共同販促を行うことでも合意。エーザイは中国を除くアジア地域で、上記3製品と「プレグリディ」の販売を行い、その売り上げを計上することになるとしている。

■新日鐵住金 <5401>  2,776.5円  +54 円 (+2.0%)  本日終値
 新日鉄住金<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>いずれも続伸したほか、合同製鉄<5410>や共英製鋼<5440>、大和工業<5444>など電炉株も総じて上昇基調にあり、鉄鋼セクターへの物色資金流入が目立つ。世界的な景気回復が顕著となるなか、鉄鋼需要は経済成長の続く新興国需要が牽引する見通し。世界の鋼材需要は2018年も増加が見込まれており、世界鉄鋼協会では17年比1.6%増の16億4810万トンとなるとの予想を発表している。こうしたなか、「時価総額の大きい出遅れ株に業態を問わず海外投資家の買いが入っている」(市場関係者)との声も聞かれ、年初来高値水準までまだ達していない新日鉄住金などはリターンリバーサルの対象となっているようだ。

■ジェイテクト <6473>  1,717円  +33 円 (+2.0%)  本日終値
 ジェイテクト<6473>が4日続伸。23日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が従来予想の6400億円から6800億円(前年同期比6.2%増)へ、営業利益が320億円から350億円(同2.4%減)へ、純利益が200億円から285億円(同2.3倍)へ上振れたようだと発表しており、これを好感した買いが入った。日本をはじめ、各地域で販売が堅調に推移したことに加えて、為替差益の発生や段階取得にかかる差益を特別利益に計上したことなどが要因としている。

■村田製作所 <6981>  17,490円  +310 円 (+1.8%)  本日終値
 村田製作所<6981>は続伸、26週移動平均線をサポートラインとする上値追い態勢を続けている。同社はセラミックコンデンサーで世界断トツの競争力を有し、足もとの受注も好調に推移している。米アップルの「iPhone」新モデル向けはやや勢いを欠いているもののスマートフォンのハイエンド化に伴う構造的な部品需要に加え、想定を大きく上回る人気となっている任天堂<7974>の家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けなどで高水準の需要を確保している。直近、日本経済新聞がまとめた同社を含む電子部品大手6社の17年7~9月期受注額は、前年同期比約17%増と2年ぶりに過去最高を更新したことが伝わっている。

■三菱商事 <8058>  2,654.5円  +47 円 (+1.8%)  本日終値
 三菱商事<8058>、三井物産<8031>など総合商社株の上昇に弾みがついてきた。市場では「米国、中国、欧州に加え新興国も含め世界景気回復に対するコンセンサスが高まるなか、原油市況だけでなく、銅やニッケルなど非鉄やコーン、大豆など穀物も含め、コモデティ全般が上昇。総合商社の収益環境には追い風が意識される状況となっている」(準大手証券ストラテジスト)という。また、両銘柄とも今年2月、3月につけた年初来高値を更新しておらず、「時価総額の大きい出遅れ銘柄に業態を問わず海外投資家の買いが観測されており、三菱商、三井物いずれもその流れに乗っている」(同)とも指摘されていた。

■ソフバンテク <4726>  1,862円  +32 円 (+1.8%)  本日終値
 ソフトバンク・テクノロジー<4726>は後場上げ幅を拡大。ラック<3857>がこの日、ソフトバンテク子会社のサイバートラストに資本参加すると発表。これに伴いソフトバンテクが保有するサイバートラスト株1120株(発行済み株数の6.34%)をラックが取得したことから、株式譲渡益による業績予想の上振れを期待した買いが入っているようだ。ラックによるサイバートラストへの資本参加は、サイバートラストが推進するIoT統合管理基盤「セキュアIoTプラットフォーム」の普及と自社サービスとの連携を図るのが狙い。株式譲渡は10月20日に行われ、ラックによる取得価額は4億768万円としている。

■NIPPO <1881>  2,328円  +37 円 (+1.6%)  本日終値
 道路株が高い。NIPPO<1881>や前田道路<1883>、日本道路<1884>が値を上げた。22日に投開票された衆議院選挙で自民党は284議席を獲得。公明党の29議席と合わせ、与党で全体の3分の2に当たる310議席を上回った。この与党勝利で、市場には12月には補正予算が編成されるとの観測が浮上している。補正予算の編成は公共投資の増加につながり、道路会社には追い風に働くとみられている。

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