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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 衰えぬ“高値”上昇気流、外国人買いの後押し続く

株式アドバイザー 北浜流一郎

「衰えぬ“高値”上昇気流、外国人買いの後押し続く」

●日経平均14連騰、米株高に死角はあるか?

 衆院選挙が22日で終わる。先週までの東京市場は、日経平均株価が連騰記録を作るほどの日々となって、正直意外だった。私はせいぜい続いて10連騰、こう見ていたからだ。

 しかしそれで止まらず、結局サイコロジカルラインが12勝0敗となった後もなお上昇という形になったのだが、問題は選挙後だ。

 これまでの上昇が、米国市場高をベースにした外国人投資家による積極買いだったことを考えると、今後この点に異変が生じるかを考えねばならない。

 異変が生じるには、米国市場の急失速、これがなけれならないが、いまのところそうなるための材料がない。それどころか米国経済の巡航速度での成長が続き、企業収益も伸び続けている。

 このような状況を崩すのは金融の急激な引き締めになるが、それは考えられない。イエレンFRB議長は経済の失速と過熱をともに防ぐべく賢明な金融政策を遂行中であり、それが効果を発揮していると見てよい。

 この点では来年2月までとなっている同議長の任期切れが気になるところで、できることなら留任してほしいところだが、トランプ大統領はどんな決断を下すのだろうか。現時点では分からず、不透明要因の一つではある。

 しかし、いまのところは、この点に神経質になることはない。イエレン体制は少なくとも2月までは続くのだから、それを前提に投資に取り組み続ければよい。

●上値追い前提に銘柄選別

 今回、日経平均の押し上げ役となった外国人投資家たちも、この点については同様の考えた方をしていると見てよい。つまり、彼らもすぐに投資姿勢を変えることは考えられず、今後も買いを継続、こうなる確率が高い。

 なにしろ10月相場は、外国人投資家たちよる一手買い状態。日本の機関投資家たちはそれに売りをぶつけているのが実際だ。

 このような構図の場合、これまでのケースでは、外国人投資家の買いは数ヵ月継続することが多い。今回も米国市場が上昇を続けていることで資金に余裕があると見てよく、彼らの買いはさらに続く可能性が高いと見る。

 そこでここでの投資作戦は、目先調整はあっても間もなくまた高値へ進むとの前提で、次のような銘柄に注目だ。

 特に今年は冬の早い訪れが予想されるため、年末商戦にかけてあらゆる消費材が販売を伸ばす。こう見てよいことから、まずは医薬品、化粧品販売に強いマツモトキヨシホールディングス <3088> だ。この業界は競争が激し過ぎるが、それでもマツキヨブランドはいまも集客力が高く、私もつい買いに行ってしまう。

 年末といえば、なにかと買いたくなるのが家電製品。掃除機や暖房器具などをつい買い換えたくなってしまう。そこで都心に店舗があり、訪日外国人の家電購入増が見込めるビックカメラ <3048> だ。

 年末消費の特徴は、購入対象が物品だけに限らず、エンターテインメントが大きく寄与すること。この点からは歌舞伎ブームゆえに松竹 <9601> が魅力的だ。

 そして、クリスマス関連のイベントに期待できるオリエンタルランド <4661> も、株価調整中のいまが仕込みどころと見る。

 女性たちが思い切って高額商品やサービスを購入してしまいがちなのも年末であり、しわ改善クリームの販売が好調な資生堂 <4911> も高値圏ながらさらなる上昇が見込める。

 最後に新興銘柄を。ユナイテッド <2497> [東証M]だ。人気のメルカリ <4385> の大株主であり、早ければ年内にメルカリの上場が実現する可能性が高いため(遅れた場合、年明けないし来春)、それに備えておきたい。

2017年10月20日 記

株探ニュース
編集部注:メルカリの上場決定を受け、コード番号を5月14日に追記

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