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【注目】前週末20日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

京三 <日足> 「株探」多機能チャートより

■京三 <6742>  640円 (+25円、+4.1%)

 京三製作所 <6742> が反発。20日午後2時ごろ、18年3月期の連結業績予想について、売上高を700億円から720億円(前期比20.0%増)へ、営業利益を35億円から43億円(同2.8倍)へ、純利益を26億円から32億円(同3.5倍)へ上方修正したことが好感された。信号システム事業が計画通りで進捗していることに加えて、電気機器事業の受注が予想を上回る見込みであることが要因としている。また、業績予想の修正に伴い、従来5円を予定していた期末配当予想を3円増額して8円にするとあわせて発表しており、これも好材料視されたようだ。なお、年間配当は13円(前期13円)となる予定だ。

■中部鋼鈑 <5461>  778円 (+28円、+3.7%)

 中部鋼鈑 <5461> [名証]が3日ぶりに反発し年初来高値を更新した。同社は19日取引終了後に、18年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは従来の33億円から39億円(前期比26.3%増)に引き上げた。売上高予想も441億円から464億円(同27.7%増)に増額修正。主原料の鉄スクラップ価格が第2四半期累計期間に想定を下回って推移したことが主な押し上げ要因だとしている。また、同時に配当計画も上方修正。中間配を従来計画比1円増額の9円(前期実績は6円)、期末配を従来計画比2円増額の10円(同9円)とする方針を示しており、これにより年間配当は同3円増額の19円(同15円)となる。

■インフォコム <4348>  2,700円 (+70円、+2.7%)

 インフォコム <4348> [JQ]が3日ぶりに反発し、上場来高値を更新した。同社は19日、18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の19億円→26.3億円に38.4%上方修正。増益率が17.1%増→62.0%増に拡大し、従来の2期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。医療機関向けシステム開発を手掛けるヘルスケア事業や電子コミック配信サービスが好調だったことが寄与。データセンターの売却にかかる費用が想定を下回ったことも利益を押し上げた。なお、通期の経常利益は従来予想の53億円(前期は48.5億円)を据え置いた。

■アルファ <4719>  2,414円 (+58円、+2.5%)

 アルファシステムズ <4719> が4日ぶりに反発し、年初来高値を更新した。19日、18年3月期上期(4-9月)の経常利益(非連結)を従来予想の10.5億円→13.4億円に27.6%上方修正したことが買い材料視された。顧客から緊急対応を依頼された案件が発生し、稼働率が計画を上回ったことが上振れの主因。上期増額分を下回る形で、通期の同利益も27億円→28.7億円に6.3%上方修正。増益率が2.7%増→9.1%増に拡大する見通しとなった。

■東京産業 <8070>  520円 (+12円、+2.4%)

 東京産業 <8070> が4日ぶり小幅反発。同社は19日取引終了後、18年3月期の第2四半期(4-9月)単体業績予想の上方修正を発表した。売上高を400億円から429億円(前年同期比9.3%減)へ、営業利益を4億5000万円から4億9000万円(同21.9%減)へ、最終利益を4億円から5億3000万円(同0.8%増)へそれぞれ増額した。16年9月に発生した台風の影響で、同社所有の事業用固定資産が毀損していたが、この毀損に伴う保険金が第2四半期会計期間に確定し受領したため、当初の予想を上回る見込みとなった。なお、通期業績予想に変更はないとしている。

■タカラバイオ <4974>  1,488円 (+26円、+1.8%)

 タカラバイオ <4974> が7日ぶりに反発。19日の取引終了後、九州大学と新規遺伝子導入用ベクターである麻疹ウイルスベクターを用いたiPS細胞作製技術のライセンス契約を締結し、全世界での独占的実施権を取得したと発表しており、今後の業績への貢献を期待した買いが入った。同社では、同技術の発明者である東京大学医科学研究所ALA先端医療学社会連携研究部門・谷憲三朗特任教授(元九州大学生体防御医学研究所教授)らと、麻疹ウイルスベクターを用いたiPS細胞作製技術開発の共同研究を実施。今回の独占的実施権の取得により、今後は同社においてiPS細胞作製用麻疹ウイルスベクターの最適化・大量製造法の開発などをさらに進めることになり、麻疹ウイルスベクターを用いた新製品・受託サービスメニューを開始する予定としている。なお、同件による18年3月期業績への直接的な影響は軽微としている。

■三井海洋 <6269>  2,628円 (+44円、+1.7%)

 三井海洋開発 <6269> が4日ぶりに反発。20日午後1時30分ごろ、ブラジル国営石油会社のペトロブラス社から、FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)1基の建造およびチャーター契約を受注したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回の受注は、ペトロブラス社がオペレーターを務めるセピア鉱区の開発プロジェクトに用いられるもの。同鉱区は、ブラジル沖合約250キロメートルのサントス海盆内に位置し、海底下約5000メートルのプレソルト層(岩塩層直下の層)にある海底油田の一部で、同社はFPSOの設計から機器購入、建造、据え付けまでの一括工事を請け負うという。またFPSOは、完成後に同社の関連会社が保有し、ペトロブラス社に対する21年のチャーターサービス(リースおよび運転・保守点検などのオペレーション)に供されるとしている。

■サイバー <4751>  3,300円 (+50円、+1.5%)

 サイバーエージェント <4751> が6日ぶりに反発。同社は19日、子会社のサイバーブルが店頭サイネージと連動した販促向け動画広告「CROSS BRIDGE(クロスブリッジ)」の提供を開始すると発表した。クロスブリッジは、マイクロアドデジタルサイネージ(東京都渋谷区)と連携し、ドラッグストアなど小売店の店頭サイネージと連動して、商品の認知から購買までを一貫しサポートするサービス。マイクロアドデジタルサイネージがクリエイティブの広告配信および配信管理を行い、サイバーブルが動画広告クリエイティブのプランニングから制作までを担当する。

■積水化 <4204>  2,282円 (+33円、+1.5%)

 積水化学工業 <4204> が5日続伸。同社は19日、ベトナムのプラスチックパイプメーカーのティエンフォン・プラスチック(TP社)の発行済み株式の15%を取得したと発表。これによるASEAN地域でのさらなる事業拡大などが期待されているようだ。同社は2013年にTP社と業務提携契約を締結しており、今回の出資は関係をより強固なものにすることが目的。これにより同社は同国での水インフラ整備需要の獲得や、ASEAN地域への早期進出を目指し、環境・ライフラインカンパニーのアジア(日本を除く)売上高を19年度に33億円増加(16年度比75%増)させるとしている。

■オートバクス <9832>  1,950円 (+27円、+1.4%)

 オートバックスセブン <9832> が反発。20日、360度全方位を撮影し、記録できるドライブレコーダー「PIXYDA PDR600SV」を、全国のオートバックス・スーパーオートバックス各店舗で24日に発売すると発表しており、これを好感した買いが入った。近年、いわゆる「あおり運転」によるトラブルが相次いで発生していることを受けて、運転中の映像を残すドラレコへの注目度が高まっているが、新製品はフロントガラスに取り付けた1台のカメラで、360度全方位を撮影・記録できるほか、画像処理技術により歪みを抑え、前後左右の4分割で確認ができる点などが特徴。また、常時接続用のケーブル(別売)で、長時間の駐車監視録画が可能であり、駐車場などでの車へのいたずらや当て逃げなどの被害にあった際にも有効だという。

■小糸製 <7276>  7,530円 (+100円、+1.4%)

 小糸製作所 <7276> が7日続伸。ドイツ証券が19日付で、投資判断「バイ」、目標株価8400円で新規にカバレッジを開始しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同証券では、従来のハロゲンヘッドランプよりも高単価のLEDヘッドランプの採用比率拡大が売り上げ成長を促しており、長期的に見てもEV化の進展で、バッテリー負担の小さいLEDヘッドランプの普及がますます進むと評価。20年3月期までの3年間における営業利益成長率を13.1%と予想している。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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